社会保険の加入をめぐる企業の対応

健康保険、厚生年金保険の二つを合わせて社会保険といいますが、従業員を加入させない企業がたくさんあります。

●4月から社会保険に加入させるか？
Sさんは鉄工所に勤めて5年。入社時に会社は3か月後に正社員にする、社会保険にも加入すると言っていました。しかし、外国人研修生は社会保険があるのに、Sさんには何の音沙汰もなく放置してきました。Sさんは国保料が高すぎて困って南勢ユニオンに相談しました。Sさんと南勢ユニオンは社長に社会保険の加入を強く求めました。社長は「4月から加入する」と回答しましたので、実行されるかどうか、待つことにしました。

●社会保険加入逃れの偽装請負
Aさんは造船鉄工関係の孫請けで働いています。社会保険はありません。会社は1月から「個人請負にする、労災は個人個人でかけてくれ」と言い出しました。同僚は、建設労組の組合員になって労災にも加入したようです。Aさんは納得できず、「労災は今まで通り会社でかけてほしい」と言ったところ、会社は「個人請負にしなければ、全員社会保険に加入しなければならない。検討するので暫く待ってほしい」と言われ結論が出ないままの状態です。
会社のやり方は明らかに偽装請負の違法行為ですが、真正面から要求した結果、失業しないか、困っています。