南勢ユニオンのブログ

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痛ましい過労死の相談

2017-09-27 20:54:00 | リポート
南勢ユニオンでは過労死の相談を受けました。なくなったのは40歳代の男性、大企業の管理職でした。有給休暇は取れず、朝6時に家を出て、帰宅は夜10時の日々でした。毎月の時間外労働時間は確実に100時間を超えていました。ご遺族には「愛知働くもののいのちと健康を守るセンター」を紹介するとともに南勢ユニオンとしてもバックアップを誓いました。

「安倍働き方改革」は過労死温存

電通女子社員の過労自殺が昨年9月に労災に認定され社会に大きな衝撃を与えました。この痛ましい事件の後もなお、過労死が続くなんて悲しすぎますが、安倍政権の責任です。「安倍働き方改革」は月100時間の時間外労働を容認しました。このため、南勢地方のある製造工場では、それまで月75時間の36協定でしたが、「働き方改革」のお墨付きを得て、月100時間まで協定が延長されています。「このままでは殺される!!」との悲鳴が現場から上がっています。労基署も強力な指導ができないようです。

低い最賃も長時間労働の要因

地場のタクシーやトラック業界のドライバーの基本給の多くは最低賃金です。このため、長時間労働をしなければ、生活できる賃金が得られません。このため月300時間など長時間労働が蔓延しています。
最低賃金を生活できる賃金1500円程度に引き上げ、8時間労働でも暮らせる社会をつくることが必要です。

4野党の共通政策の実現こそ

総選挙を控え、市民連合と4野党が共通政策を確認しました。共通政策の第6項に「8時間働けば暮らせるルールの実現」が入っています。過労死、長時間労働を無くすために大きな希望を与える政策です。野党共闘の勝利のために頑張りたいと思います。
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「在宅医療を考える集い」を開催

2017-09-23 22:50:00 | リポート

9月23日、伊勢市民活動センターで「在宅医療を考える集い」が開かれました。主催は介護医療ネット、くらしと福祉を守る伊勢地域連絡会、介護をよくする南勢地域連絡会です。
はじめに講演した「あした葉」代表の伊世利子さんは、四日市市での在宅医療の取り組みを紹介しつつ、住み慣れた自宅で最期を迎えるための制度や心構えなどについて話しました。話の結びに、在宅で過ごしたいと思えばできる、社会支援を使いながらできないことはないと熱を込めて語ってくれたのが印象的でした。
その次に、伊勢市地域包括ケア推進課副参事の小林記子さんが、伊勢市の在宅医療と介護の連携について紹介し、来年4月、伊勢市と度会郡3町(玉城、度会、南伊勢)が医師会に委託して「在宅医療·介護連携支援センター」が開設されると話しました。
二人の講演を受けて、参加者からは熱心、切実な質問が相次ぎました。
閉会に当たって、介護医療ネットの中村洋子執行委員長は、11月から月1回のペースで在宅医療の学習会を開催するので、希望者の参加を訴えました。(学習会のテキストは「最後の時を自分らしくーー在宅医療ができること」)

※学習会の連絡先――南勢労連 電話 0596-20-7630

写真は質問に答える右から伊世さん、小林さん


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地域おこし協力隊に強制――南伊勢町の官製塩づくり

2017-09-07 20:23:00 | リポート


地域おこし協力隊に強制――南伊勢町の官製塩づくり
機械だけが残り、雇用はゼロ

М政策監の夢物語

Ḿ氏は三重大から派遣されて南伊勢町長を補佐する政策監として、平成27、28度の2年間「地方創生」に携わった。Ḿ政策監は、平家の落人の里と伝わる南伊勢町の竈方地域の地域おこし事業計画について「竈方祭りだけでは弱いので、他のストーリーもくっつける必要があるな」と塩づくりを計画した。祭りは一過性的であるから、特産品と雇用の創出として塩づくりが発案された。  しかし、このストーリーは、竈方地域住民の要望に基づくものでもなかったし、技術面、採算面での事前の検討がない全くの夢物語だった。

調査しないで計画策定

平成28年3月に策定した計画は、平家の落人の塩づくりを古式に忠実な形で復活させるとして、海水を汲んできて薪で炊いて塩をつくるというものだった。しかし、二見の神宮に塩を奉納する製塩所を見て、この方式では無理だとして、機械で海水を濃縮し最終段階だけ薪で塩にする方式に変更することを平成28年10月になって役場は表明している。技術的な調査を全く行うことなく計画を作っていたのである。

出来ない計画を協力隊に押し付け、パワハラ

塩づくりの担い手に予定されたのは、竈方7地域の区長で構成する竈方文化保存振興協議会と地域おこし協力隊の2名の女性だった。平成28年7月に就任した協力隊には、竈方祭りへの協力などとともに、塩づくりがのしかかった。計画通り、海水を薪で炊いて塩にする方式での塩づくりである。若い女性2人の手に負える仕事ではない。協力隊は、町内で塩づくりをやっている人を訪ね、聞き取りもしたうえで、「協力隊は直接塩づくりをやるのではなく塩づくりをしている人をサポートする」との提案を役場にした。ところが、役場は
「協力隊が塩をつくる計画になっている」との一点張りだった。
役場が塩づくりの調査もしないで、できもしないことを強制したことは、パワハラである。協力隊を見下して、「地域おこし協力隊が塩をつくって配る計画になっている」とまで言った。

従事希望者がいないのに塩づくりの機械購入

平成28年10月、役場は第7回竈方文化保存振興協議会の席上、区長に塩づくりを持ちかけた。薪で塩をつくる方法では困難なので、塩水を機械で濃縮し、最終段階を薪での製塩にする。どこかの区でやらないか、手を挙げてほしいと提案した。
ところが、この機械で海水を濃縮する方法については、実際に取り組んでいるところを現地視察した結果に基づく提案ではなかった。手を挙げてほしいと提案しながら、実際にやっている和歌山には、今後見に行こうかなと考えているという無責任な提案だった。
平成28年12月、役場は塩水濃縮の機械を購入する了解を第10回竈方文化保存振興協議会に求めた。塩づくり体験をやっている前浦振興協議会と竈方のコラボで、竈方の塩、塩づくり体験ということにしたいということだった。コラボというが竈方では、塩づくりに取り組む人がいない状況で、竈方の名が使われただけだった。(機械代金は240万円)

雇用はゼロの無駄遣い

竈方地域の雇用を目的にした塩づくりは、機械を購入しただけで、雇用はゼロである。2020年には、高齢者の雇用者を30人にするとの目標は、宙に浮いている。
平成29年5月25日、「南伊勢町平成29年度第1回まち・ひと・しごと創生総合戦略検証会議」が開催され、外部有識者5人と町当局による「検証」なるものが行われている。塩づくりについて委員長は「塩の製造場所について、本格的に古式を追求していくことをあきらめてはいけない」と述べ、町が竈方の塩づくりに「本格的に」取り組むことを求めた。南伊勢町役場の塩づくりの夢物語は終わっていない。


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