三重県南伊勢町は臨時雇用の職員2人に「地域起こし協力隊」の活動に従事させましたが、2人とも業務に起因する疾病のため出勤不能になっています。就任3か月ばかりなのに「成果がない」と断じたり、3時間にわたる叱責などによる精神的ストレスが原因とみられます。
出勤不能になった職員は南勢ユニオンに加入し救済を求めました。ユニオンは公務災害補償としての取扱を同町に要請しましたが、町は拒んでいます。
南勢ユニオンは、3月13日、4月11日の2度にわたり、南伊勢町に団体交渉を申し入れましたが、同町は交渉を拒否しています。
《下記のことがらは仲間外し「村八分」ではないでしょうか》
1.2人の職員から「職場の心身負荷により出勤が困難」との診断書が提出されているにもかかわらず町役場内に設置されている「衛生委員会」に4か月以上も報告、審議されていません。この間に衛生委員会が開催しているにもかかわらず報告していません。衛生委員会は精神的ストレスによる職員の休業事案を審議すべきではないでしょうか。
2.南伊勢町作成の動画「かま方文化が紡ぐ物語」には、「かま」と言われる地域の祭の復元にたずさった関係者の氏名が紹介されています。しかし、祭の復元事業に深くかかわった2人の臨時職員の氏名だけが掲載されていません。
南勢ユニオンは南伊勢町との交渉で、上記のような異常な仲間外し「村八分」と思われる事柄の経過、事情を質そうとしましたが、町は応じないため、その事情は明らかになっていません。
南勢ユニオンは、4月24日、三重県労働委員会に南伊勢町が団体交渉に応じるようにあっせんを申請しました。臨時職員の休業の取扱について南伊勢町の誠意ある対応が問われています。
※(注)「団体交渉」と聞くと大勢で威嚇すると受け取る人がいますが、そうではありません。労働組合法が保障している労使が対等に話し合うことを指す用語です。