ご機嫌いかが?

今日一日どんなあなたでいましたか

秋ですね

2009-10-08 23:52:27 | Weblog
嵐が去った翌朝~
朝日に連れられた青空が見せたもの それは静かな秋  優しい光

テラスに蝉の亡骸を見付けた   昨日の風に飛ばされたのか
そっと手に取り、手すりに置いた  命尽きるとも羽根黄金に輝けり



「おい、散歩に行くぞ」 相棒から不意に声を掛けられ驚いた
さっきまで、工場の中で溶接に無我夢中だった筈なのに~

それならと連れだって歩き出す  夕暮れがそこまで来ている
少し肌寒いが、これくらいが丁度いい  足取りは快適なり



今日は、婆のいる施設まで、愛車をぶっばし行って来た    
木曜日は沐浴日だから、着替えの入った袋を片手に尋ねた

婆は眠っていた・・・が、すぐに気が付きにっこり笑った
身体は思うように動いてはくれないと、相変わらず淋しげ…



しばらく話をしていたが、食事の時間が来たと言いソワソワ~
一人で起き上がるのは無理なので、スタッフさんに介助を依頼

「じゃあね」「またね」 必ず手を握ってから暇を告げる
「鬼嫁帰ります」「そんなこと言わんで」 婆は私をたしなめた



私には通りたくない道がある  少なくとも今の私には辛い所
よりによって今日、その想い出通りを不覚にも通り過ぎた

亡くなった私の母が、何回か通った病院の前~ 胸が詰まる
あの時はしっかりとした足取りで、おじちゃん先生に挑んだ

母と二人で入ったあの玄関を見て、なぜだか涙が滲んだ
あの日、あの時の母の笑顔が、私を優しく包み込んでくれた



お互いの母の話などしながら、相棒と二人の他愛も無い時間
一歩一歩踏みしめ歩き続けた   そろそろ日没~

都城の田んぼには、刈りいれ前の稲穂の波が広がっている   稲刈りはまだこれから
嵐の風も受けず、しゃんと立ったままで夕陽を浴びていた   (遠くに見えるのは霧島連山)