オクラホマ州での極秘任務をいつの間にか終え、新たなる任務として、
相棒の綿棒デカ、またの名を鳴海刑事、時に古代守、えぇい、面倒だ、
この際マチャトン・堺でいい。と共に宇宙戦艦ヤマトの乗組員として
イスカンダルへと旅立った吉岡刑事。
あれから半年。
マ: 不覚だったよ、吉岡くん。こうして任務についたがまさか、
携帯が圏外だったとは。。。
吉: ここでは僕たちはあくまでも古代兄弟ですよ、兄さん。
マ: そうだったな。。。 だけど進、知ってるかい? 僕は・・・
吉: 兄さん、大切なのは任務を全うすることです。だからこうして、
マ: え?
吉: 糸電話で話をするのはやめましょう。 ホシに怪しまれます。
マ: それもそうだな。。。しかし進、お前に一つ話しておきたいことが・・・
ゴ: 外部より入電! 外部より入電!
吉: ゴリさんっ?!
マ: いつの間にっ?
吉: 外部より入室じゃないですか?!
マ: 自分で自分の登場アナウンスしてどうするんです?
ゴ: シッ! オレはゴリじゃない。ここでは真田だ。
吉: だから眉毛を剃ったんですか? 極道のようですよ。
ゴ: そんなことよりメインパネルに切り替える! メインパネル、オン!
くそ~、三問しか正解できなかったから画面がよく見えない。
吉: それはパネルクイズ・アタック25です。
宇宙まで来てふざけないでください。
「逢いたかったよ、ヤマトの諸君。」
吉: ガミラス帝国の総統!
マ: デスラー!
デ: 詳しい解説をありがとう。さすがのコンビ仲だな、チルチルとミチル。
今日こそ決着をつけようではないか? 後ろを見よ。
吉: えっ?
マ: 後ろ?
ゴ: の百太郎?
吉: デスラーッ!?
マ: いつの間にっ?!
デ: ハッハッハッハ。先ほどのビデオは昨日録画しておいたものだ。
5回も撮り直してしまった。緊張したよ。 ん? この眉毛なしは一体誰だ?
吉: 真田先輩です。
デ: さなぎだと? 幼虫なのか?
吉: さなだ、です。 人間です。
ゴ: 初めてお目にかかるな、からすみ帝国総統。
デ: ふざけるな。 ガミラスだ。
ゴ: デミグラスソース?
デ: ソースは好きじゃない。ハンバーグには大根おろしとぽん酢がいいと思う。
ゴ: 僕もー! やっぱりぽん酢だよね~。
吉: 何してるんです? 二人とも?
デ: ふざけさせて隙を狙うとは、卑怯な奴め。こうしてやるぞ、
デスラー砲発信!
三人: うわぁーーーーっ!!!
デ: あ、電池切れ~。
ゴ: 無駄にびっくりさせるなっ、ばかたれ!
「待って、古代くんっ。 守の方!」
マ: スジャータッ!!!
ス: 古代くん、守の方。 戦いはやめて! ちなみに私はスターシャ。
スジャータにはコーヒー。コーヒーにスジャータよ。何度言ったらわかるの?
デ: スジャータ、お久しぶりだな。
ス: デスラー総統、もう戦いはやめて。戦いからは何も生まれないわ。
生まれるのは空虚な幻想だけ。祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす 驕れる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし。
って、古典の時間で習ったでしょ? 暗記させられたでしょ?
吉: その通りだ、デスラー。もう虚しいだけの戦いはやめたほうがいい。
僕たちはもっと根源的なところから見直さなくちゃいけないのかもしれない。
世界平和だ、ラブ&ピースだ、イッツ・ア・スモール・ワールドだ、
あいうぉんちゅ~だべいべ~と唱えながら、一方では隣の家のおばちゃんの
悪口を言っているようじゃ、根本は何も変わっていかないと思うんだ。
小さなことからコツコツとぉ~、と西川きよしも言っていたじゃないか。
デ: 戯けたことを言うな、チルチル。いい根性してるじゃねぇ~か。
フッ、いいだろう。お前以外のやつはみんな解放してやる。皆を連れ出せ、
ミチル。
マ: なんだとっ、デスラーッ! 僕らはチルチルとミチルじゃないぞ。
デ: それじゃ~、いとしこいしだ、夢路兄弟。
マ: それも違うっ!
デ: おぼんこぼん。 とでも言いたいのか? それとも、今いくよくるよ、
とでも? 今日はレディース・デイなのかい?
吉: 何でそんなに日本漫才に詳しいんだ? いいだろう、デスラー。
僕一人だけここに残る。
マ: 進っ?!
ゴ: チルチルッ?!
吉: だから僕はチルチルじゃありません、ゴリさん。さぁ、早く、
ここから逃げてください。 兄さんっ、皆を外へ誘導して!
マ: 進!
吉: 僕のことは心配しないで。きっとまた会えるよ、兄さん。
その日まで、さよならだ。
マ: 進、その前に言っておきたいことが・・。
吉: なんだい、兄さん?
マ: お前はな・・・・・お前は・・・・・・・
吉: 驚かないから言ってくれ、兄さん。
マ: 実は僕より年上なんだ。
吉: えっ?!
デ: 世間話はそこまだ。さぁ、立ち去れ、皆どもよ!
ゴ: あとは任せたぞっ、コアラのマーチ! 健闘を祈る!
マ: 圏内に入ったらまた電話する!
そしてそこには吉岡刑事とデスラーの二人だけが残ったのだった。
静まり返る艦内。
デ: お前はコアラのマーチだったのか?
吉: 違う。吉岡だ。
デ: なんとなく似ているな。らぶり~♡って感じが。まぁ、そんなことは
どうでもいい。わたしが今望んでいるのはただ一つ、勝利だ。
吉: デスラー、僕が望んでいるのは、和解だ。戦いがもたらす勲章じゃない。
デ: それではわたしと一騎討ちはしないと、そう言いたいのか?
吉: そうだ。
デ: なんでだよーっ。この弱虫ぃ~! プイッ!(←スネてしまったらしい)
吉: ・・・・・・・・・・デスラー、
デ: お前の母さんデベソー!!!
吉: 僕はただ、
デ: どうだまいったかっ! まんまとひっかかったな。これを見よ。ハッ!
吉: 空手の構えをしてどうするつもりだ、デスラー?
デ: 当たり前じゃないか、決着の時だ。こう見えてもな、わたしは空手はちびっと
沖縄で習ったことがあるんだ。先生はミヤギだった。ワックスオン、ワックスオフ!
さぁ、掛かって来い!
吉: そんな真似はしたくない。 僕は根っからの平和主義なんだ。
和解しよう、デスラー。
デ: わ!蚊にはフマキラーだと? 笑わせてくれるな。フフ、フフフ、
あははははは~♪ 笑いが止まらなくなってしまったじゃないか。
おのれ~、それならお前にはこれだ、くらえ! ぬぅうぉおっ?!!!!!
吉: え?
デ: なんてことだ・・・・・やられてしまった。。。。
吉: いや僕はまだ何も・・・・
デ: わたしとしたことが・・・・・・やられてしまった・・・・・・
今朝食べたヨーグルトに・・・・・・・・・・賞味期限切れだったんだ。。。
吉: ・・・・・・・・・。
デ: どうりで今日は顔が青いと思っていたんだ・・・・・。 ウッ、
さらばだっ、ヤマトの一員! また会う日まで!
吉: ・・・・・・・。
そして誰もいなくなった。。。
と思いきや、
ゴ: よくやった、見事だ。
吉: ゴリさん?! まだいたんですか?
ゴ: そこの缶ジュースの中に潜んでいた。
しかしピンチの時にも己を見失わないとは、
さすがだな、吉岡不動明王。
吉: いやあれはデスラーが勝手に負けてしまったんです。
ゴ: そこだ。そこなんだよ、ヒントでピントくん。
吉: は?
ゴ: 勝つと思うな、思えば負けよ。と言うだろう? 深いのぉ~。
吉: はぁ・・・・。
ゴ: 無になる、ってことさぁ~。
人の心って悲しいかな、歳をとるごとに色んな塵が心に積もってきて
くすんできちゃうじゃないですか。
だけど君にはそれがあまり感じられないね~。
いや、君にだって沢山の抱えきれない悩みやジレンマがあるだろう、
人間なんだから当たり前だ。しかしもっと大きなスタンス、
例えば君の持つ背景は、とても広大にゆったりと開いている、
っていう感じがするよ。背景にゆとりがあるっていうのかな。
そしてそれを見渡す視界は、どこまでも遥かに澄んでいる、っていう感じ。
我欲という塵が感じられないんだよ。まるでハイサッサだね。
しかしそれが、君の一番の強さだと思うんだ。真の勇気は無から生まれる。
君はその真理の極々近い場所にいるんだと、そう思えてしかたがないんだ。
ということだよ。以上。それでは失敬。
吉: ゴリさん、どこへ行くんですか? ここは宇宙ですよ!
ゴ: 心配するな~! じゃ~な!
かくして宇宙任務を無事に終え、
晴れて地球への帰路についた吉岡刑事。
前方を見つめる彼の瞳には、青く美しい地球が、
遥か彼方に輝いていた。。。
おつかれ、吉岡刑事!
もしかしてまだつづく?
吉岡刑事の言葉に彼らしさが出ていて、最後のゴリさんの言葉は深いね~。ゴリさん、吉岡刑事のこと良くわかってるじゃん!
マチャトンとの絡みも楽しみ~。
はたまた、どうやって降りたのか、
謎がいっぱいですね!
アタックチャンス!あり、『柔』あり、『平家物語』あり、
スジャータにフマキラー・・・。
もう、可笑しくて可笑しくて
デスラー総統の顔が青いのは元々だし
イスカンダルの次は、どこで任務を果たすのか・・・
頑張れ、吉岡刑事!!
きっとわかってくださると思っておりましたぁ・・・。
おいどんは感無量でごわすっ、norikoしゃん!
ゴリさん、実は吉岡くんファンなのかもしりないですよね。
飛雄馬のねーちゃんのごとく電柱の影からウルウルと、
温かい愛情をもっていつも吉岡刑事のことを影から見守っているのかもしりまっせん。。。
それからマチャトン。
何気に気になるキャラ。
こりからも登場するに違いないですばい!
謎ですだ。。。
まーしゃさん、笑いのツボが一緒でほんっと嬉しいっす!
同じ吉岡君ファンであり、そして笑いのツボまで一緒だなんて、
おいどんはまたまた感無量でごわすっ!
吉岡刑事、無事に地球に帰還できるのでしょうか?
それとも途中で新しい任務につくのでしょうか?
う~~~ん、どうなるのか、吉岡刑事!
吉岡刑事よ、どこへ行く?!