パーティーは終わりか

世界最強とも言われていたドイツの自動車業界に異変だ。
BMW・ダイムラー（ベンツ）が減益かつ減配だ。
その結果は、多くの株主を失望させている。
ドイツ経済を支えてきた自動車業界がリーマンショック以来の不振を極めているようだ。
ドイツクルマ業界の、生産・輸出・売上・利益がそれぞれ落ち込んでいる。
エコノミスト誌も特集していた。

◆踊るのはパーティー会場の出口付近が望ましい
　経済活動はパーティーに例えられる。
　これまでは、皆で楽しくにぎやかに踊りながらパーティー（経済活動）を続けてきた。
　そんな中、直近ではドイツ機械工業連盟（VDMA）の受注は、前年比９％減だという。
　その趨勢について、VDMAのヴェルカー会長は、こう警鐘を鳴らす。
　「パーティーが終わったわけではない、しかし会場の出口付近で踊った方が良いだろう」。
　これまでの宴から、いつでも脱出できるような態勢でいるべきだとの警鐘なのだろう。

　ことは自動車業界だけのことではない。
　そして、それはドイツの経済状態だけではない。
　なぜならば、ドイツ経済はすでにリセッション（景気後退期）に突入しているとの見方が有力だ。
　しかし、ドイツ単独でリセッション入りはありえない。
　それは、全世界で起こり得る結果のひとつの象徴であるはずだ。

　永らく続いた微温湯の時代は終わりをつげ、国際秩序の乱れ（米中貿易摩擦等）が、世界経済に影を落とし始めているようだ。
　そろそろ冬の時代への備えが必要な時期かもしれませんね。