しごとおわり、ごりんごりん。
無為なる日々。ごとうくんを待ちながらごとうくんのことを考えた。Sはごとうくんを何も知らない。
ごとうくんって、なにもの?
どうすればよいのか、待つことだ。
ごとうくんが来ないから不安になってくる。待つことが待たねばならないことに変わってくる。
苛立ち、果たしてここに来るのだろうか?身動きができなくなった。
内側から出てこないことはどういうことか。
乾いてしまった感情。枯れてしまった才能。衰えてしまった身体。鈍ってしまった感覚。
どうしようもない。
あきらめ。
後ろ向きに前へすすめ。
そろりそろりと、あなにおちぬように。
何事にも渡り歩くことが不器用な者には安全に進みたいと願っているわけだ。
だが些細な環境の変化や状況の見誤りによって窮地に立ってしまう。
とりあえず、停止する。偏らないで見る。左ばかり見ない。右も見る。後ろも見る。
まっすぐに進んでいるか。これが大事であります。
ゆっくりいけばいいのだ。
だめだったらまわりみちをすればいいのだ。