朝6時半 僕は散歩をするため 門を出ようとした
その時 ツカッツカッツカッと ハイヒールの音が聞こえた
坂道を コートを着た若い女性が下りてくる
僕は彼女が通り過ぎるのを待った そして外に出た
その女性は 僕がいく散歩道を どこまでも歩いていく
ついていくわけではないが 彼女のあとを追うようになる
僕は途中で足を止め 距離を広げた そして脇道にまがった
そうしないと ヒヒ爺がいつまでも ついていくように思われるからだ
脇道に入って 原節子さんの面影を偲ぶ
あの人もとうとう 天国に召されたのだ
空を見上げながら 朝の散歩が続く
(2015年11月27日)