飲食店をやめるとき 得するには
早めの相談が より 効果的です
★ブログデビュー1周年記念第2弾
造作買い取り業務開始
モスとマック 急回復でも new
その後の不安 新連載(1)
マックはモスの8倍の顧客を相手にする
モスバーガーを展開するモスフードサービス
の2016年3月期における決算は大幅な増収増
益となった。売上高は前期比7.2%増の711億
円、当期純利益は前期比で何と3.3倍の23億
円である。一方、日本マクドナルドの2015年
12月決算は、当期純損失が349億円と上場以
来、最大の赤字額となった。マクドナルドは
2014年以降、鶏肉の期限切れ問題や異物混
入問題などの不祥事によって顧客離れが加速。
2年間で200以上の店舗を閉鎖したが、その
影響がまだ続いている。マクドナルドの経営
がガタついたことで何かと比較対象とされた
モスバーガーだが、両社の経営規模は全く異
なっている。マックの全店売上高は4250億
円(2016年12月:会社予想)と巨大だが、
モスバーガーの全店売上高はわずか1000億
円とマクドナルドの4分の1しかない。両社
は客単価を公表していないが、モスバーガー
はマクドナルドの2倍の客単価があるといわ
れており、客数を考慮に入れれば、マクド
ナルドはモスバーガーの8倍の顧客を相手に
していることになる。
加谷 珪一 経済評論家
(今回 新連載 です)
少子高齢化の中 new
島村楽器「絶好調 」 最終回(18)
音楽好きの集団
伊地: いまのところその予定はないですね。
当社の全従業員は音楽に助けられた人間ばか
りですから。
土肥: 音楽に助けられた? どういう意味
でしょうか?
伊地: 彼女にフラれたときに、音楽を聴い
て助けられたとか(笑)。
土肥: ははは。
伊地: お付き合いしているときに、彼女と
一緒にいるときにあの曲を聴いたなあとか。
人によってきっかけは違うと思いますが、「
楽器っていいよね」「音楽っていいよね」と
いう気持ちを持っている人ばかり。でなけれ
ば、お客さまにその熱意は伝わりません。
土肥: そうした人ばかり集まっているので、
音楽と違う分野に進出するのは難しいという
ことですね。これからもモノだけでなく、コ
トもたくさん提供してください。本日はあり
がとうございました。
(今回 最終回 有り難うございます)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(17)
とことん問題を解決する
伊地: 虫歯ってそのままの状態にしておくと、
どんどん悪くなっていきますよね。そうならな
いために、痛くなったらすぐに病院に行かなけ
ればいけません。いや、虫歯にならないように、
定期的に歯医者に足を運ぶことが大切ですよね。
楽器も同じなんですよ。定期的にメンテナンス
しなければ、どんどん悪くなってしまう。でも
歯と違って、楽器は痛みを感じることがないの
で、「大丈夫だろう」と思うかもしれません。
でも、早期発見・早期治療がいいんですよね。
困っている人がいたら、その人を助けることが
できるようにしていかなければいけません。
土肥: 問題を解決しますねえ。島村楽器は音
楽に関係することしか手掛けていませんが、違
う分野に進出する予定はありませんか?
(次回 最終回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(16)
修理人がいる楽器店
土肥: どういう意味でしょうか?
伊地: まだ具体的なことは決まっていないの
ですが、楽器の修理にチカラを入れていかなけ
ればいけないのかもしれません。いまも修理の
ブースがあって、技術者が常駐している店がい
くつかあるのですが、まだまだ認知されていま
せん。「この店には修理ができる人がいる」と
いうことをきちんとアピールして、お客さまが
そうした店で自分の楽器をきちんとメンテナン
スできるようにしたいなあと。楽器は「歯」同
じようなものですから。
土肥: は(歯)あ?
(次回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(15)
知識以上に人間力必要
土肥: いやはや、それにしても島村楽器って
奥が深いですねえ。お客は楽器を買ったら絶対
に困るはず。「うまく弾けないなあ」という問
題が発生する。そうした問題に対して、フォロ
ーする。フォローするためには、スタッフの能
力を高めなければいけない。その能力は楽器の
知識といった話ではなくて、“人間力”でなけれ
ばいけない。人間力を高めなければ、この商売
はうまくいかないということですね。
伊地: はい。これまで音楽教室、楽器販売を
中心に行ってきましたが、「音楽を教える」「
楽器を売る」だけではよくないなあと感じてい
ます。音楽を楽しむ人を一人でも多くつくるた
めにはどうすればいいのか。音楽を長く楽しん
でもらうためにはどうすればいいのか。そのた
めに、私たちは何ができるのか。そのようなこ
とを考えていたら、今後は教室や販売以外のこ
とをやっていかなければいけないのかもしれま
せん。
(次回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(14)
今後は教室や販売以外のことも
土肥: どれどれ(ページを開いて)、「経営
に対する考え方」とか「仕事に対する取り組み
姿勢」などが書かれていますね。
伊地: アルバイトにも配っていて、毎朝、み
んなで読み合わせをしています。ちなみに、現
在店長をしている人のうち、4分の1はアルバイ
ト経験者なんですよ。バンドをやっていてライ
ブハウスなどで演奏するために働く……という
人が多いのですが、働いているうちに仕事が面
白くなって、正社員になって、店長になってと
いうケースが多いですね。
土肥: ほー。アルバイトで働く人たちに、経
営理念などが書かれた手帳を渡すって珍しいの
ではないでしょうか。あなたが働いている会社
の経営理念を教えてください? と聞いて、答
えることができるサラリーマンってどのくらい
いるのでしょうか。ちなみに、ワタクシの場合
……(自主規制)。会社で隣の席に座っている
Fくんは、社歴10年弱。今度、アイティメディ
アの経営理念って知ってる? と聞いてみます
よ。
――後日、Fくんに聞いてみたところ、「えっ、
そんなのあるんですか?」と答えていました。
(次回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(13)
人材教育
土肥: 人材育成のために、どんなことをし
ているのですか?
伊地: 研修で「基本的な接客」などを学ぶ
こともありますが、それほど時間は割いてい
ません。むしろ、人としてどう生きていけば
いいのか、どうすれば成長することができる
のか、どのようにすれば自分は幸せになれる
のか、どのようにすればお客さまを幸せにで
きるのか――などを考える時間のほうが長い
ですね。
ちなみに、こういった手帳があるんですよ
(と言って、机の上に手帳を置く)。
土肥: なんですか、これは。表紙に「経営
理念手帳」と書いています。
伊地: 全従業員にこの手帳を渡しているん
ですよ。創業者の考えがまとめられていて、
仕事に関することが100項目書かれています。
(次回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(12)
島村楽器は存続していなかったかも
土肥: AKB48のCDは売っていない?
伊地: 売っていません(笑)。
土肥: もったいない、売れば儲かるの
に。
伊地: おっしゃる通り、儲かるかもし
れません。でも、できません。なぜなら、
店は地域に密着しなければいけないから。
地域に密着するためにはどうすればいい
のか。繰り返しになりますが、人を育成
するしか方法はないんですよ。
新しいお菓子が出たのでちょっと食べて
みよう、新しいジュースが出たのでちょ
っと飲んでみよう……という気持ちにな
って、実際に購入された人って多いと
思うんですよ。でも、楽器は違う。価
格が高いので、ちょっと試しに買って
みるかという人はほとんどいません。
他の商品に比べて購入のハードルが高
いので、楽器を手にしていただいたお
客さまには、「我々がサポートします
よ」といったスタンスでなければ、こ
の商売は長く続けることができないと
思うんですよね。もし人を育成してい
なかったら、島村楽器は存続していな
かったかもしれません。
(次回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(11)
規模はメガバンク、各店は信用金庫
伊地: バンドコンテストをやったり、コンク
ールをやったり、コンサートをやったり。全国
規模で開催しているものもあれば、店単位で開
催しているものもあります。店単位でいえば、
おやじバンドだけのイベントだったり、アコー
スティックだけのイベントだったり。楽器のジ
ャンルだけでなく、年代別でも開催しています
ね。全国の店舗でさまざまな企画を催している
ので、本部も把握できないほど。誰かのTwitter
で、初めて「こんなことをしていたのかあ」と
知るケースもあります。
土肥: 島村楽器の店舗は全国にある。金融機
関で例えると、会社の規模はメガバンクなので
すが、店は信用金庫のように地域密着で動いて
いる。
伊地: 地域にはとことん密着するようにして
います。例えば、当社は基本的にCDを販売し
ていません。ただ、その地域で活躍されてい
るミュージシャンのCDは扱っています。市場
で流通されていないCDを委託販売という形で。
なぜこんなことをしているかというと、「地元
のミュージシャンを応援しよう」という気持ち
があるからなんですよ。
(次回に続く)
少子高齢化の中 new
島村楽器「絶好調 」 連載中(10)
楽器を楽しめる仕組みを提案
伊地: 楽器って、買っただけではうまく弾け
ないんですよね。例えば、ギター初心者にとっ
て「Fコード」は難しい。この技術を身に付け
ることができなかったので、「やめちゃった」
という人も多い。でも、私たちとしては、そう
した人を生み出したくありません。「音楽を楽
しむ人をひとりでも多くつくる」ことを経営理
念として掲げているので、音楽を始めた人には、
とことん楽しんでいただきたい。というわけで、
お客さまに楽器を売ることよりも、その人が楽
器を楽しんでもらう仕組みを考える――これが
私たちの仕事かなあと。
土肥: ふむ。具体的にどんなことをされてい
るのですか?
(次回に続く)
少子高齢化の中
島村楽器「絶好調 」 連載中(9)
音楽を楽しむ人をひとりでも多くつくる
伊地: 繰り返しになりますが、10万円のギタ
ーを売って、「はい、おしまい」ではありませ
ん。音楽をもっともっと楽しんでもらいたいの
で、「イベントに参加しませんか?」「セミナ
ーはどうですか?」とお誘いさせていただきま
す。
土肥: なるほど。「島村楽器め、高いギター
を買わせやがって」と思わせるのではなくて、
「予算オーバーの高いギターを買ったけれど
も、いい音がする。そのギターを使って、こ
れまでにない経験をすることができた」と満
足度を高めていくことがポイントだと。
(次回に続く)