ツキノウエ on the moon

なんとなく日記

博士の愛した数式

2005-08-26 00:29:14 | 小説
小川洋子『博士の愛した数式
これまた、本読みの知人数人から、良い、と聞かされていながら、文庫本が出てない&本を探すのが下手なため、読めずにいた本なのですが、先日ブックオフにふらっと行ったときに、ぼーっと書棚を眺めていたら、『ここよ、ここ』と自己主張していたため、まぁ800円ならええか、と買ってしまいました。

小川洋子さんは以前、『密やかな結晶』を読んだのですが、なぜそんなことが起きるのか、といった謎解き的なものを想像して読んでしまったため、ちょっと肩すかしを食らった感がありました。ワタシの勝手な思い込みによる、勝手な肩すかしです。
その勘違いを差し引いても、なんというか、感情描写の言い回しがステキな作家だなぁ、というのが、小川洋子の印象でした。

で、博士ですが、、、、
もう、主人公である『私』、『博士』、『ルート』とみんないい人で、たまりません。
『ルート』が博士のために江夏について調べたりするあたりから、彼らの慈愛というやつに触れるたびに、涙してしまいました。
今回もまた、感情描写がステキで思わず『はぁ、、、きれいな文章だなぁ』と、ときめくオヤジが一匹。一匹いたら30匹はいるよ、多分。
特に、台所で料理する『私』を眺める『博士』のところが、ステキでした。
とにかく、『博士』に何度キュンとさせられたことか、、、ヤバいかな、オレ。
また、ありきたりな結末を持ってこないあたりもよかったです。

京極堂ほど分厚くないんで、さくっと読めちゃいますから、おすすめです。
でも残念な事に文庫本になってません。今度映画化されるらしいので、その折に文庫化されるやもしれません。
映画は寺尾聡と深津絵里らしいので、深津好きなワタシとしては楽しみです。
正直、本を読んだ時点でのワタシの『博士』のイメージは、無精髭を生やした鹿賀丈史(もしくは小泉首相か?)みたいな感じだったんですが、寺尾聡も無精髭は似合うのでまだOKかな。ちょっと肉付きを軽くしてほしいですけどね。
深津絵里は『1999年の夏休み』の頃から好きです。『1999年の夏休み』は萩尾望都の『トーマの心臓』をモチーフにした映画という事で興味を引かれたのですが、それ以上に深津絵里のボーイッシュさにやられてしまいました。
『私』役としてはいい感じではないでしょうか。

こうなると、『世にも美しい数学入門』も俄然、気になります。

添付はボーイッシュな髪型の深津、、、深津の茶髪なんて見た事ないよ、、、いや、じつのところ、ボーイッシュな女性描いて、おまけ点けただけです。すいません。
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2 コメント

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Unknown (常夏)
2005-08-27 20:59:44
はじめまして、トラックバックさせていただきます。

映画化されるのですか、楽しみです!
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ありがとうございます (yana)
2005-08-27 21:37:12
コメントおよびトラバありがとうございます。

映画化楽しみです。

最近はちょっと売れるとすぐ映画化、つづけてTV連ドラ化という公式が出来上がりつつあるようですが、出来る事ならそんな軽はずみなものではない映画にしてほしいですね。(連ドラ化するのが悪い、とはいいませんが)
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