マンモスと呼ばれた電気機関車とその後継機
昭和20年代後半、東海道線米原電化を目前に重量貨物の関ヶ原越えに対応すべくEH10形機関車が開発された。
国鉄最大級、唯一の動軸8軸の直流機関車で、重量感ある独特の車体に黒に黄色の細帯が塗装されマンモスと呼ばれた。
東海道、山陽線の貨物列車専用として運行され、34年からコンテナ特急貨物列車たから号を牽引した。
当時、コンテナ貨物は新しい時代の到来を象徴するような存在であり、子供向けの絵本にもよく登場していた。
EH10-8牽引の東海道線上り貨物列車
1967.11 東海道線 稲沢駅付近
EH10-40牽引の東海道線下りコンテナ貨物列車
1968.1 東海道線 熱田・名古屋
EH10-1 1~4までが試作機でパンタグラフの位置が中央寄り 後方は量産機EH10-34
稲沢第二機関区でEF65、EF60と並ぶEH10-34
1965.11 稲沢第二機関区
35年から小型軽量化した貨物用EF60型機関車の製造が開始され、EH10は一般貨物列車への転用が進んだ。
40年代は、長大編成の貨物を牽引して家畜車、豚積車が悪臭を撒き散らして名古屋駅を通過していった印象が強い。
一灯式旧塗装のEF60-65(3次量産車47~83) ぶどう色から標準色に変更される頃
1965.9 東海道線 熱田・名古屋
東海道線下り貨物列車を牽引する一灯式EF60-30(2次量産車15~46)とEF60(4次以降)の重連
1965.9 東海道線 岐阜・穂積
40年からEF60の後続機として、高速化したEF65が登場した。
稲沢操車場を出発したEF65-43(1次車1~47)牽引の東海道線貨物列車
1968.5 稲沢駅付近
直流新形電気機関車の元祖はED60で、交流機のED70より1年遅れて33年から8両が製造された。
43年8月、竜華操車場でのED60の写真。阪和線に集中配備されていた。兄弟機ED61に出会う機会はなかった。
阪和線の貨物列車を牽引するED60-4
1968.8 竜華操車場付近