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エッチング・フォールド考

2006-06-04 08:28:44 | 模型

Img_3091 イタロさんのコメントで"シェブロンのエッチング・フォールドの使い心地を・・・"というご質問がありましたので、本日はこの手のツールに関してちょっとまとめてみようかなあなんて思いまして・・・。さて、私が持ってるのは写真の5挺(あとタミヤの鶴首ラジオペンチがありますが、曲げ加工には使ってないので省きました)です。左から、メーカー不明ながら最もよく使ってるもの、シェブロンのエッチングフォールド、これもメーカー不明の先曲がりタイプ、メーカー不明の何かリング状のパーツを取り付けるツール、タミヤのエッチング・ベンダーとなってます。メーカー不明の中の2挺は"これは使えそう!"と思って購入しましたが※先曲がりはあえて使う用途がない(泣)※リング状パーツ用ツールは用途が違うせいか力をいれて握るとブレードが左右にぶれて使い物にならない(大泣、でも左右にぶれるのは買ったものがたまたまそうだっただけかもしれません・・・)という理由でほとんど使っていません。・・・ということで愛機、シェブロン、タミヤの3挺を比較してみることに致しましょう!

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まずは愛機から、もともとは美しいクロムメッキが施されハンドルにはシェブロンのと同じ紺色の滑り止めのゴム(?)が巻かれていたのですが、使い勝手が良いようにブレード側面のエッジを90°に修正したり、使い込んでゴムがネバネバ(ヤですねえ!)になって外したりとカスタマイズするうちにサビサビになってしまったので黒染めしてしまい購入当初の姿とはかけ離れてしまってます。左の写真は力をかけずにブレード閉じた状態。ブレードの根元部分に0.2mm程度の隙間が見えますでしょうか?で右の写真は力をかけてブレードを閉じた状態です。ブレード全体が隙間なく密着してるのがわかりますが、ここが肝心!ブレード全体を使うぐらいの大きなパーツも根元~中間~先端とほぼ均一な力で挟む事が出来ますので、折り線をケガいていないパーツの曲げも部分的にエッジがだれることなく曲げる事ができます。使い始めて5年超、ほんの少しですが力を入れるとブレードが左右にぶれる傾向が出てきました。そろそろ寿命なのかもしれません。

Img_3078 Img_3088

お次はシェブロン扱いのもの。クロムメッキの質感といい、ハンドルのゴムやバネといい正しく上の愛機と同じメーカー製であると確信して即決購入しました。ブレードの合いは愛機とほぼ同じです。握った感じというか使用感も全く愛機と同じで違和感なく使えそうです。

Img_3087 で、最後はタミヤのもの。ブレードの合いは上々ですし、この手の支点の組合せにしては力を入れても左右のブレがほとんどなく、価格の割り(愛機は別として他社の2000円台に対して1000円台!)には非常に精度の高いツールです。ただ上の2挺に比べるとブレードの厚みが薄くちょっとひ弱なイメージですね。(この点はトライスターの物も同じですね)

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で気になる性能ですが・・・。0.2mm厚×2.5cm幅の真ちゅう板を曲げてみました。左から愛機、シェブロン、タミヤの順になってます。愛機、シェブロンに比べタミヤを使用したものはエッジがだるくなってしまってますね。これだけのサイズですと真ちゅう板を指で押さえつけても綺麗に曲がりませんので真ちゅうブロックを使って曲げるのですが、タミヤのものはいくら力を入れて握ってもブレード自体が曲げる力に負けてしまって開き気味になるのでエッジがだるくなってしまいました。これはあくまでもツールの精度が悪いのではなく設計段階での想定強度の違いによるもので、市販のエッチングパーツを曲げるぐらいならブレード一杯の長さでも何の問題もなく曲げられると思います。自作の金属パーツにチャレンジするなら文句なしにシェブロン、適材適所で市販のエッチングパーツも全て使うわけではない金属パーツのライトユーザーにはタミヤで十分といった所でしょうか?!