9月も中旬に入って、ほんとに朝夕過ごしやすくなりましたねえ。日を追う毎に夜明けが遅くなり、日の入りも早くなってまいりました。日中はまだまだ暑いですが、朝夕は早くも秋の気配を感じさせられますね!
さてさて、昨日の日記をご覧になった方から、ヤスリのレポートに対してメールでご質問を頂きました。昨日の記事中では詳しく書ききれていなかった内容でございますので、本日はご質問への回答と併せてさらに補足説明をば・・・。
まず、“バローベの#2の倍以上削れる”という記述でありますが、これは同じ幅、同じ長さを削る際のストロークの回数を根拠にしています。単純に言えば倍以上削れるというのは、バローベの#2を使って20回ストロークしてようやく削れる量を、8~9回のストロークで削ってしまえたって言うことです。
あと仕上がり面の滑らかさですが・・・・これの根拠は見た目と指で触った感触だけ。恐ろしく具体的根拠にかけますが、まあ一番確かな見極め方ではないかと・・・・爆。
さて、昨日は切削性や仕上がり具合を解りやすく例える意味で具体的にバローベの製品を引き合いに出しましたが、バローベとの性能比較を書いたつもりではございません。ただ、読み返してみるとどうもバローベの悪口(?)みたいにも取れなくは無い(笑)ので少々補足説明をさせて頂きますが・・・どうしてバローベと北岡ヤスリの切削性と仕上がり具合に差が生じるのかと申しますと(ここからはあくまで私の想像ではありますが)単目と複目(でええんかいな?)の違いにあると思われます。
ご存知のようにバローベのヤスリは複目で製品体系が非常にシステマチックに作られておりまして番手は目の粗さ(=深さ)を表示しており、確か一回のストロークで削れる最大厚(=目の深さ)もあらわしていると聞いた事があるのですが、とすれば、例えば#2が目の深さ0.02mmであるとして1ストロークで最大削れる厚みが0.02mmだとすると、0.5mm削るには最低25ストローク必要ってことになりますよね。しかし25回もストロークが必要なのは、ヤスリ本来の性能であるところの切れ味とは関係無いのでございまして、元来そういう仕様で作られているだけの事。 で、仕上がり面の滑らかさにしても然り・・・目が粗いと刃が交差する部分の傷の原因となる突起も大きくなり仕上がり面が荒くなりますが、これも切削性を上げるために敢えてそういう仕様で作られているだけなのでございますよ。つまり当たり前のことでありますがバローべのような複目の場合は、サンドペーパーと同じく番手が高くなるほど削れる量は少なくなって作業効率は下がるものの表面が平滑に、番手が低くなるほど削れる量は多く作業効率は上がるものの表面は雑に・・・っていう誰にでも理解しやすい体系になっているのでございます。(これは想像ではなく間違いない事実・・・でありますね) 従いましてバローベは品質が高いが故に自分の目的に応じた番手のものを選べば、思い通りの結果が得られるっていうわけですね。
では北岡ヤスリさんの仕上げ用ヤスリに採用されている単目はどうかと申しますと、カンナと同じく刃の出具合(刻みの細かさ、高さ)によって一回のストロークで削れる量は変化しますが、刃が交差しておらず表面を傷付ける突起がありませんから、仕上がり面の滑らかさはあくまで刃の精度(平滑さ)に左右されるだけですので、目の粗さ細さと仕上がりは全く無関係・・・なのでございますねえ。北岡ヤスリさんの仕上げヤスリ、精密単目仕上げヤスリは刃の精度が非常に高いので、バローベの#2に比べて1ストロークで削れる量は倍以上に設定しているにも関らず#6よりも滑らかな削り面が得られる・・・ということだと思います。
・・・と言うわけで、昨日の記事中で“単目なので比較しづらい”と書きましたのは以上のような特性がある(かもしれない・・・)からなのでございますが・・・少々言葉足らずですみませんでした。まま、以上の補足説明も含め、ご参考にして頂ければと・・・・。
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