本を整理していたら出てきました。
買ったこと忘れてた(苦笑)
奥付を見たら、1987年3月15日第三版となっています。
随分昔だなあ。
表紙のナポレオンの絵がかっこいい。
それで買ったんだと思います、、、いやいや、塩野さんのファンだったから買ったんですよ。
ほとんど忘れていたので(苦笑)改めて読み直してみました。
面白かった〜
この本で、塩野さんは以下の人たちについて語っています。
それは
ペリクレス、アレクサンダー大王、大カトー、ユリウス・カエサル、北条時宗、織田信長、千利休、西郷隆盛、ナポレオン
フランツ・ヨーゼフ一世、毛沢東、コシモ・デ・メディチ、マーカス・アグリッパ、チャーチル の14人。
塩野さん好みのヒーロー的な人もいれば、歴史的には地味な存在の人も。
どの人も教科書的見地から抜け出て、生き生きと描かれていることに感動します。
そして、ヨーロッパ大陸で歴史研究をしている塩野さんならではの視点がとても新鮮でした。
特に織田信長については目から鱗というか、、、、、
少し引用すると
「織田信長が日本人に与えた最大の贈物は、比叡山焼討ちや長島、越前の一向宗徒との対決や石山本願寺攻めに示されたような、狂信の徒の皆殺しである。」
ひぇーっ!思わずのけ反る。
日本でこんなこと言う人はいないのではないだろうか。
比叡山焼討ちに代表される信長の行動の激しさは、彼の性格として捉えられていることが多いように思います。
こういう冷酷な面が信長にはあったのだ、と片付けられているような。
ウィキペディアでみてみると、肯定的な評価もあるようですが、でも、塩野さんのような見解を示す人はいないと思います。
北条時宗に対する評価も凄く高くてちょっとびっくり。
あまり取り上げられない人だと思うけど、塩野さん的視点から見ると天才的な人物なんですね。
私は小学生の時に偉人伝かなんかで読んで、親しみがあったので嬉しかったです。
塩野さんは、「不名誉なことをしながらも高潔さを維持できる男」が、指導者としての条件と思われているようです。
強いリーダーシップと決断力は勿論のこと。
今、そんな高潔な指導者がいるのだろうか、と、ニュース見ながら考えてしまいました。