見てきました。
ザ・フー 「アメイジング・ジャーニー」
サブタイトルに‘ザ・フーの歴史’とあるとおり、彼らの生い立ち、バンド結成から現在に至るまでの、波乱に満ちたドキュメント映画です。
彼らの傍にいて彼らを身近に見てきた人たちの裏話やメンバー自身の話、今まで見たことのない貴重なフィルム映像、ライブ映像が満載で、あっというまの2時間でした。
ファンにとっては、フーになる前の彼らの演奏の映像とか、超レアな映像満載で大感激!
そして、そして、ホントに感動的だった!
後半、泣きどおし。
単なるロックバンドの栄光と挫折なんていう上っ面だけの物語ではなく、なんと言っていいのか判らないけど、感動的なヒューマンドラマを見た気がした。
いろいろと初めて知ることとかあって、衝撃的でもあった。
ピートとロジャーがそれぞれのことを語ってるんだけど、ええ~っ、そんなこと言っていいのぉ、と思わず突っ込んじゃいそうなこともあったり。
バンドを続けて行くことは、奇麗ごとではない、とわかっているつもりでも、赤裸々に語っているのを聞くと、よくここまで持ったなあ…なんて(爆)
いや、しょっちゅうケンカしてたみたいだけど。
意外だったのは、私はリーダー的存在はピートだと思ってたけど、そうでもないんだってこと。
曲書いてる人が主導権握ってる、と思ってたけど、実際はロジャーがかなりリーダー的?だったみたい。
でも、そのロジャーも他の3人から総すかんだったりしたこともあったりしたらしい。
他の3人は天才だけど、ロジャーだけ普通のシンガーだって、言われてる。
うーん。そうだったんだ。。。絶句。
あれだけ超人的なドラマーやベーシスト、ギタリストに囲まれてたら、どんなシンガーだって普通に見えるだろう。
そして、メンバーではないけれど、5人目のメンバーともいうべきプロデューサー、マネージャーの存在の強さも感じた。
キット・ランバートとか、レコーディングの現場で指示とかしてるし。
メンバーと一緒に音作りしてるんだね。って、プロデューサーだから当然か。
キースやジョンが亡くなってからのライブとか見てたら、もう、涙が出てしょうがなかった。
ピートが自分の弾けるとこまで弾いたらふと後ろを見る。そこにキースがいるはず…でも、いない。
って、話すところも泣けた。
キースがいたらきっとバシバシとあのクレイジーで神がかり的なドラムがくるんだろうなあ…と思うと、涙が出てしかたなかった。
でも、今はザック・スターキーがいる。
彼がいるから、今、ワールドツアーやって、念願の単独初来日も実現したのだと思う。
そう思うと、ザックよ、ありがとう!と言いたいです。
最後の方で、ライブの‘tea and theater’の映像がありました。
武道館でも見た、あのライブ。
アンコールがtommy で、そのまた後の最後の曲。
ロジャーがマグカップ持って歌い、隣でピートがアコースティックギター弾いてる…
なんだか、残された者どおし、戦友的な同士的な絆を感じてしまった。じーん…
映ってないけど、キースやジョンもいるような気がしました(涙)
最後に…
ロックオペラ「tommy」の重さを改めて感じた。
この「tommy」の成功によって、彼らは他のロックバンドとは一線を画したインテリジェンスを持ったバンドとして存在し得たのだと思う。
「tommy」がなければ、圧倒的なライブバンドとしてのみの存在だったかもしれない。
最初の方で彼らが生まれたころの、戦争で瓦礫の山となったロンドンの映像も映ったのだけれど、tommyの映画とダブって見えました。
tommyはピートなんだなって感じました。
来年はその「tommy」 ができて40周年の記念の年。
ツアーもあるみたいなので、ぜひ、また日本にも来て欲しい。
とにかく、こんなに泣くとは思わなかった。
感動的なドキュメンタリーでした。