今月の兼題は、春の季語「初蝶」だった。出不精の小生は、花鳥風月を自分の目で捉える機会が少なく、必然的にバーチャル俳句となってしまう。すなわち、しばしばインターネットの画面を参考にして句を作ることが多いのである。
蝶の写真は、句会後に見つけたものであるが、兼題を思い出しながら楽しんだのである。
歳時記から次の句を引用する。俳句上手の方は鋭い感性の持ち主であり、非凡な表現をなさるものだとほとほと感心している。
山国の蝶を荒しと思わずや 高浜虚子
初蝶を見し昂りを夕べまで 勇のどか
黒き蝶ゴッホの耳を殺ぎに来る 角川春樹