明治政府は、先進的な西洋諸国に学び、対等をめざして富国強兵策を取り、侵略・植民地支配から逃れようとした。富国強兵策は脱亜入欧の膨張戦略となりアジアを蔑視し、最初に朝鮮、台湾に干渉を重ね、19世紀末には陸海軍を整え、徴兵制を引き、日清、日露戦争に繋げた。この両戦争は中国朝鮮が戦場だった。外国の領土に上陸して展開した戦争を自衛戦争とは言わない。しかし、大方の知識人はこの両戦争を厳しい目で見ることができず、「やらねばやられる」という正当防衛的な自衛戦争と断じ、安倍もそこに立脚している。「日露[F1] 戦争の結果は植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。」との安倍の強弁はそれを裏書きする。 . . . 本文を読む