植物に窒素を与えると大きくなる。肥料の3要素といって、窒素、燐、カリウムが植物にとっては主食に相当すると考えて間違いない。人間をはじめ動物は従属栄養といって植物を食べて命を作っている。肉食動物だって、迂回して植物を食べているだけに過ぎない。人間の窒素分は肉から来る割合が大きい。肉の構成要素はタンパク質である。タンパク質を多く含む食物が肉であり、魚であり牛乳である。大豆もタンパク質を多く含むが牛、豚、 鶏肉、魚貝の美味には叶わない。人間は肉食を始めてから美食家になり、動物性蛋白を食べることが豊かさの指標とされるようになった。よく言われることだが、戦後児童の体位が著しく向上したが運動能力等の点では低下したこと、年間に病気にかかる度合いが多くなっている。植物では窒素肥料をやりすぎると徒長をする。徒長とは大きくなるけれども花が咲かず実もつけないという状態で、植物としては繁殖不能状態である。人間のこどもの成長に同じようなことが起こっているとしたらどうするか。悩ましい問題である。戦後、占領軍は米を劣った食材とし、パンやミルク、バターなど西洋の食生活を推奨しマスコミが大々的にそれに追随し、お米を食べると頭がわるくなることを断定的に報道しパン食奨励を躍起になって推し進めた。アメリカの臭い占領政策の陰を感じさせるが、今はもっと極端で、CMに依存するマスコミはスナック菓子やコカコーラ、ハンバーガー、カップヌードル、その他ジャンクフードの氾濫に対して健康との関連についての追求を絶対にしない。その結果、人々は動物性タンパク質を大量に摂取するようになった。おかげで体位は向上したようだががもしかして徒長?・・・、昭和の40年代から、戦後のこどもたちが成人し子供を産むようになるとなんと母親の母乳分泌が減少し始める。さらに、明治中期頃に生まれ
た女性と明治後期から大正生まれの女性では妊娠率が100%対9%、昭和生まれになると妊娠率がさらに年々数%づつ低下しているという統計がある。母乳分泌量に至っては昭和40年代の出生者についてみると50%以下であるという(以上は共立女子大泉谷教授の報告による)。哺乳動物としての人間が、妊娠率を低下させ、泌乳率を低下させ、哺乳動物としての本質的な性質を失いつつあると言えるのである。食生活と母乳分泌には強い相関があるといわれている。妊娠出来ない女性をふやし、母乳で育てられない女性をふやすことになっていることは確実なことである以上、人間の真の健康のためには、戦後押しつけられた食生活を見直し、健全は食の形を再構築すること必要である。
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