南半球の大半は植民地だった。ほとんどの国は、英領、西領、仏領、蘭領、独領、伊領、白領、葡(ポルトガル)領だった。遅れて米国が参戦し、更に遅れて日本が、更に遅れてロシア(ソ連)が、中国(現在)、踏み込んできている。これは人類史上で異常な出来事で、わずか500年の期間である。そして長続きしないし、固定するはずがないという流れが顕著になっている。この手法(お金や武力で民族を従わせる手法、途上国では、 農業ではプランテーション方式、ランドラッシュ方式)は、世界を覆っている民主主義・民族自決・多民族共生・食料主権の思想に真っ向対立しているので、これからはそういう手法は無効で、摩擦を生じさせるだけで衰退しかない。21世紀の世界は、間違いなく資源食料を中心とした、環境保全的な国作りの方向に向かうだろう。大国ブラジルの国作りの底流もそこに向かっており、南半球諸国も同じ流れになるだろう。国際経済の流れも、先進国の産業の構成もその方向で調整が進むだろう。資源と労働(植民地の労働者・農民)を囲い込み、戦争を辞さない形で国と国の対立で優劣を競う、硬直した20世紀型の国家経営は絶対に成り立たなくなる。
日伯の関係構築は、技術優位や金融優位や市場優位を振りかざして、それに囲い込もうとする、敢えて言うが、「植民地主義的」戦略では成功しない。
新しい大陸、アフリカもそうだが、そこに住んでいる人々が、植民地主義の軛を克服してどのような国作りをするのか、したいのか、それに対して、友好的に技術・権利・市場を解放し、グローバルなエコノミーの中に招じ入れる手法を希求している。
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