四国学院大学
身体表現と舞台芸術
マネジメント・メジャー
7期生卒業公演『きだると。』
2/15(土)三女と観劇
たわいもない無数のものが
たくさん積み重なって、
いつか大きなものになる。
そんなふうに思えた。
ひとつひとつ、
その時は些細なものに思えても、
いつか
無意味ではなかったと気付けたら。
良いことも悪いことも全部
大切なものとして。
私も新たに歩き出したくなった。
…………………………
劇場に入ると、看板が。
ゲストハウス子羽(ねば)の
見学説明会と書いてある。
10名の入居者がいるらしい。
ここに入居できるのは
《きだると》の方のみ。
《あだると》《きっず》は
入居できないのだと。
あ~なるほど《きだると》って、
アダルトとキッズ、両方ってことかな?
…と、思いつつ着席。
カラフルに色を塗られた
段ボール箱がたくさん。
積み木みたい。
舞台を囲むように
並んでいたり転がっていたり。
そして両側に座っている人たちは
頭に段ボールをかぶってる!
ここに住んでいる人たちかな。
でもここは
取り壊されるらしい。
いつかは分からないけど。
そりゃ大変。どうなるの?
入れかわり立ちかわり、
その人たちが
段ボールを外して出てくる。
そのやり取りを目にする。
きっとここは、
いいところなのだろう。
でも、外の世界に
出ていかねばならない。
もちろん、中でいたら
できることは限られてくる。
そのはざまで葛藤する姿が
いつかの自分にも重なった。
失うものあれば得るものもある。
その反対も。
大人になってからも
生きている限り
その繰り返しかもしれない。
自分も周りも、
どんどん変わっていく。
ただ、変わらないものもあって。
それは何だろうと思ったりした。
最後の方、
箱をどんどん積み上げていくところ。
ある箱は「万年筆」
ある箱は「マツケン」
それぞれは、いつかの「○○」らしい。
どんどん高く積み上がり
絶妙なバランスを保ちながら
見上げるほどの高さになった。
ささやかな
物や出来事、経験でも
たくさん積み重なっていけば
いつかこんなに大きくなるのかな。
時には、良くないこともあるだろう。
それにもきっと意味はあって、
大事な土台になるはずだ。
そう思うと、今、この時も
全部が大切に思えた。
「いってらっしゃい。気を付けて!」
という台詞。
何だか、観ている私たちにも
かけられた言葉のような気がした。
常に、どこかへ向かい続けている。
ずっと私は、
どこへも行けない感覚があった。
物理的に、どこか、ではないけれど。
ふっと「行ける」ような気がした。
なんの根拠もないけれど(笑)。
実際に何かが
できるかどうかはともかく
その気持ちの動きから始まる。
そういう意味では、
大人も子どもも、年齢も
関係ないような気がした。
お互いに
いってらっしゃい!
手を振り合うような気分だった。
…………………………
三女の感想も聞いてみた。
中で居たい、外に出たい、
半々の気持ちを感じたらしい。
騒いだら→止められる、という場面が
何回かあったけれど
止めないでほしいと思ったと。
「騒ぐな」だけじゃなく
ちゃんと言い合う、
話し合うことが必要なんじゃないか。
だから、ただ、止めないでほしいと。
なるほど。
違う意見、どちらが正しいとか
簡単に分からないことはある。
答えを急ぐより、そこに至る
やり取りを大事にしてほしい。
そういうことなのかな。
離れたくない場所は誰にでもある。
自分にとって大切な場所が
壊れるのは悲しいこと。
話し合って何とか続けられたら
いいのにな…とも言っていた。
色々な意見がぶつかっていたけれど、
共通点もあった。
子羽が大切、という思いじゃないかと。
だから言い合うのだと。
そうかもしれないね。
どうでもいいものなら
あそこまで言い合ったりしないね。
離れたくない場所……。
三女の言葉に
ちょっと思い当たることもあり。
彼女なりに思うことが
色々あったのだろうな、と。
最初と最後のダンスの曲、
(明るいアップテンポの)が
良かったらしい。ダンスも。
ああ、あれ、と思い出される。
いいよね。何がどうだと
うまく言えないけれど
皆の一体感が良かった。
それから…思い出したこと。
ばーっと皆が出てきた時、
頬に風を感じたのだ。
人が動くと空気が動く、あれ。
頭にふと浮かんだのは、新しい風。
思わず深呼吸していた。
こんなふうに
肌で感じるような感覚、
いいなと思った。
…………………………
ちなみに、
受付でチケットに押してくれた
スタンプが素敵!
羽根のかたち。
個人的に好きなモチーフ♪
手作りかなぁ…
ロビーで
手作りアクセサリーも販売していた。
最近イヤリングにハマっている三女
気に入ったものを買えて良かった♪