自民党がテレビ朝日に謝罪要求 後期高齢者医療制度報道で
(MSN産経ニュース)
自民党は6日、テレビ朝日が報道番組「報道ステーション」で後期高齢者医療制度に関して「無関係な映像を使い国民に誤解を与え、自民党役員の名誉を毀損した」として抗議し、訂正放送と謝罪を求める通知を出した。また、テレビ朝日に無期限で党役員会と役員連絡会の冒頭撮影を拒否する方針も伝えた。
自民党が問題視しているのは4日夜放送の後期高齢者医療制度に関する報道。3日の役員連絡会で党役員が沖縄の夏服「かりゆしウエア」を着て和やかなムードに包まれている様子をVTRで流した上で、古舘伊知郎キャスターが「よく笑っていられますねえ」とコメントしたという。
自民党側は「後期高齢者医療制度を話題にして笑っていたわけではないことはテレビ朝日側も承知していたはずだ」としている。http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080606/stt0806061243004-n1.htm
最近の、メディアによる報道が信用できなくなった、よい例だと思う。
国民の大きな関心事である「後期高齢者医療制度」の報道と、それとはまったく関係のない「自民党役員が沖縄の夏服を着て笑っっている映像」をしっかり結びつけて 、視聴者の心に、取り入る。このやり方は報道の手法ではなく、広告を作るやり方といったほうがよい。広告は、ある特定の印象を視聴者に強く残すために、もっとも効果的な画像を探し、効果的な筋書きをつくり、編集する。
このニュース映像を作成した「報道ステーション」スタッフは、ニュースと広告の区別がつかなくなっているのか、それとも、すべて、これらを承知の上でニュースを編集しているか、のどちらかである。後者の可能性の方が大きいと思う。
いつからか、TVの報道に広告の手法が入りこんでしまった。堂々と「報道ステーション」などと言っているから、よけいにたちが悪い。
古舘キャスターは、「よく笑っていられますねえ」というご自分のコメントが、コマーシャルのセリフに酷似した役回りだと、自覚されていただろうか。ちなみに、この「CM」の目的は、自民党へのネガティブキャンペーン。テレビ朝日のやりたいことが本当によくわかる。