自民党の麻生太郎幹事長が平成23年度にプライマリーバランス(PB、基礎的財政収支)を黒字化する政府目標の先送りを提案したことを受けて、経済成長重視の「上げ潮派」のリーダーである中川秀直元幹事長がさっそくかみついた。新閣僚に与謝野馨経済財政担当相ら「財政規律派」が多数登用されたこともあり、自民党内の路線闘争はますます過熱しそうだ。
中川氏は6日、自らのホームページに「首相の明確な経済財政路線に反対する人が党執行部にいるとは信じられない」と記し、麻生氏を暗に批判。PB目標の先送りを「政策論議の域ではなく『路線転換、即政局』を意味する」と断じた。その上で、福田康夫首相がPB目標堅持の姿勢を明言したことを強調。「首相の言うことが正しい。首相と党執行部の合意形成を注視したい」と麻生氏らに“警告”を送った。
これに対し、麻生氏は6日、福井市内で講演し、「今度の内閣改造により、政調会長に保利耕輔氏、経済財政担当相に与謝野氏ら経済や景気を理解できる方が就任した」とほめちぎり、上げ潮派の「知恵袋」である竹中平蔵元総務相を「私とは全く意見が違う」と批判した。その上で「財政の収支均衡は必ずやらなければならないが、いつやるかは別の話だ。経済のパイを大きくしてその中から借金を返済するのが正しい」と語り、積極財政の有効性を重ねて強調した。(MSN産経ニュース)
麻生氏は別に財政収支均衡をやらないといっているのではなく、景気がさらに悪くなるようならば先送りした方が良い、「財政の収支均衡は必ずやらなければならないが、いつやるかは別の話だ。経済のパイを大きくしてその中から借金を返済するのが正しい」と言っているわけです。そりゃそうですよ。今、このような景気が悪い状態、また国民の生活にかなりの支障が出ている時に、これ以上の景気の悪化は困ります。とりあえずは景気を良くして現状を改善することが先決だと麻生氏は言っているわけです。
「やらない」と言っていないと思いますが、「首相の明確な経済財政路線に反対する人が党執行部にいるとは信じられない」と、その辺の論旨を歪曲解釈して、HPでさっそくかみついたそうです。政局にしたいのはこの方の方では。
首相が、中川秀直氏を「国家戦略本部長代理」になんかにするからです。福田首相のやることって、せっかく窮地から脱却しようと内閣改造までして、麻生氏を口説き落として幹事長にしたのに、バランスをとろう?としているのか、その結果また元の木阿弥・・・自分で自分を身動きできなくしているように見えます。なのに優柔不断のこの首相が、「北京に行く」ことだけには異様なほどの熱意を見せる。・・やっぱり早くトップに変わってもらわないとどうにもならないです。