ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

朝青龍に見る「ヒール」の品格

2008-01-25 14:06:07 | スポーツ一般
品格ばやりに便乗して朝青龍に見た「ヒール」の品格について一言。

ヒールとは元々プロレスラーの悪玉、悪役を指す米国でのスラングらしい。
プロレスで善玉が悪玉に徹底的に痛めつけられる、一転して善玉が反撃に出る。そして悪玉をノックアウとする。子どものときTVで見た力道山のプロレスを思い出す。隠し持った凶器で力道山を痛めつける。ころあいを見て力道山が、伝統の宝刀「空手チョップ」の連続で悪玉を倒す。日本中が狂喜した瞬間だった。しかしこのプロレスのヒール達には、一面では愛すべき人物が多かったのは事実だ。品格があったのだ。

先日の大相撲2日目、朝青龍の敗戦にそれこそメディアが狂喜した。それ見たことかと小生も喜んだひとりだった。朝青龍に現代のヒールを見ていたのだ。
しかしこのヒール朝青龍には、どうも悪玉の印象だけで救いがない。品格が見られないのだ。小生が求める品格とは、言うまでもないことだが、日本人が本来持っている「謙虚さ」「礼儀正しさ」「人を思いやるこころ」「規律を守る」心だと思う。多くの日本国民が反感を懐いたのは無理からぬことだと思う。「下がれ、下がれ」と周囲を威嚇する態度。稽古場でプロレスまがいの技で相手を怪我させる等々。見てはおれない思いだ。
ボクシング界のK親子の思い上がりの態度にも、日本国民の大部分がブーイングを浴びせた例がある。

3日目からは苦労しながら勝ち続けてはいるが、取組みにかかる懸賞金が激滅している。(フアン離れも目立つ)2場所の間ろくに稽古が出来なかった彼に、なかなか勝てない日本人力士の不甲斐なさも目立つ。強ければ、勝ち続ければ親方も文句はないはずだ。ましてや協会そのものも沈黙するだろう。そんな思いだろう。
国に帰れば英雄だ。経済人としても財を蓄えてきている。経営者としての顔も見え隠れする。
本来は故国モンゴルの草原を、荒馬に乗って疾駆する姿が朝青龍にはいちばん似合っているのではないだろうか。

相撲界に残る限り横綱の、人としての品格形成に努める必要がある。日本中が見ているのだ。

コメント (8)
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