![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/e9/03955856292d7f384d1d3b9f7207ca89.jpg)
眠り続ける彼女の前で、
淳は自身の胸をざわめかせるその感情の正体について、思いを巡らせ始めた。
変な話だけど‥
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/40/46fd181b59dc556055690ca868156864.jpg)
ずっともどかしかったけど、今はちょっとは分かった気がするんだよ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/81/db8e3f7fcd3aa134e36ca91bff48a70b.jpg)
どうやら、俺の気持ちが変化したらしい。そっちの方がもっと変だけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/44/f1a99524a9ea3048ec06617869f951ab.jpg)
「人生には、予測出来ないことがある」
今まで実感出来なかったその言葉の意味を、今淳は実際に噛み締めていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/72/40da7b844532fd56dda7ce97630b469c.jpg)
健やかに眠る彼女。
淳はそんな雪の寝顔をじっと見つめ続けている。
君を見ていると、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/4c/53c6f4616659d4733659773a9f5b842b.jpg)
胸の中にある正体不明の何かが暴れ出す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/76/b07a5804f0b89adc7c873697cbe36667.jpg)
だけど
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/d9/882bf697710a7bc661852996cb3b64a3.jpg)
脳裏に、あの日の彼女の姿が思い浮かんだ。
時と喧騒の狭間に埋もれた自分が、初めて同類を見つけたあの日の彼女が。
だけどもしかしたら、君によって生じたその正体不明な何かは、
君を通じてまた静まったりもするんじゃないのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/a9/18f6b17d063f9fd9ec89cb6b176348d8.jpg)
ある瞬間から、そんな結論に達した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/02/ce510278d51cd454a2b1c895df4eee78.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/88/9492f9225d10d849ae2f14cba3d6c3bf.jpg)
顔の無い群衆の中で、ただ一人彼女だけがはっきりと見える。
彼女だけには色があり、彼女だけに表情がある。
だから淳の目は、彼女ばかりに惹き寄せられる。
だから‥どうして?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/54/d13ef2be766cedc3b4b6c2056f0d02b8.jpg)
どうしてそう考えるようになったのだろう。
嫌になるほど自問自答を繰り返して、いつしか結論が出ていた。
根拠は無いけど‥
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/ab/78d143b3088e4cb4f611ec4e57f86ebd.jpg)
今までのこと、全てが悔やまれて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/78/7c73691b677650ebfa144afd32ab9ad9.jpg)
もう一度確かめたくて‥
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/ee/3194c87a0f31c64e20cb01465c597b81.jpg)
あの時、確かに彼女と目が合った。
けれど今までの自分が足枷になって、踏み出せない。
彼女は、再び背を向けて去って行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9a/f82db9e5623ac984669e412ba0cd6fb8.jpg)
今更‥ね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/7e/2655f1ba5d123c20ad29f9e824e779de.jpg)
彼女と淳との間には、一向に縮まない距離があった。
そしてその距離を作り出したのは、他でもない自分自身だ。
それは淳も自覚していた。
ただの一度も、自分の行動に後悔なんてしたこと無かったけど‥
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/de/0dece130532396ef7acad05a47d5481f.jpg)
今回だけは‥
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/b6/5d016329f57ac0b6fe657b00f0ec2c95.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/9b/27dc499ba73598592a6930784e4025b1.jpg)
ロールスクリーンが、吹き込む風で微かに揺れていた。
それを眺めながら淳は、結論のその先へと考えを進めて行く‥。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<雪と淳>その正体 でした。
少し短めの記事で失礼しました。もう次回で最新話に追いつくので、ちょっとゆっくりペースです。
そして今回は淳のモノローグ回!結構希少ですよね。
まぁ、独特の思考回路を持つ彼の心情が読めたところで、結局あまり共感は出来ないんですけど‥(苦笑)
「雪によって胸の中に生じた不確かな何か」を確かめる為のアレコレ‥。かなりの手探り感ですよね。
彼がその正体をはっきりと悟るのは、それはそれは先の話ですし(^^;)
(私的には聡美のお父さんが運ばれた病院で「俺の彼女」と呟いたあの時かな、と思っています‥)
そして次回は、色々と繋がる記念すべき回になりますよ!
<雪と淳> チーズインザトラップ です。
☆ご注意☆
コメント欄は、><←これを使った顔文字は化けてしまうor文章が途中で切れてしまうので、
極力使われないようお願いします!
人気ブログランキングに参加しました
![](http://image.with2.net/img/banner/banner_21.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)