福寿草は元日草、朔日草(ついたちそう)とも呼ばれます。まさにお正月の花です。南天と合わせて寄せ植えされるのは、「難を転じて福となす」という語呂合わせだそうです。
人生には、「五幅」と言って五つの福があるとされてきました。長寿(寿命が長いこと)、富貴(財産に不自由がなく、その人の地位が尊ばれていること)、康寧(身体は健康、心は安定していて穏やかなこと)、好徳(好んで得を積むことができること)、善終(臨終を迎えるときに、心残りなく安心して現世を離れることができること)です。
そして、「寿」という言葉には、それらの福を言葉で祝う意味があります。花の少ない一月という時期に、鮮やかな黄金色の花を咲かせてくれるのが福寿草、そんな小さな花に人々はたくさんの思いを託したのでしょうね。