( 「羽根屋」ひやおろし )
雑誌Dancyu「世界に誇れ日本の酒」に掲載された時から一度味わってみたい酒だった。
春先に富山迄行った際も立ち寄った居酒屋では
結局お目にかかれなかった。
「富美菊」・「富山湾」と同じ蔵で作っていると知ったのは、
「酒屋へちかん」でのこと。
市販の酒に鑑評会出品酒同様のコストと手間をかけて造ってみたら・・・
そんな大吟醸のつくりを持ち込み
立ち上げた限定流通の酒が
この「羽根屋」
を名乗る。
おまけに ひやおろしと来ている。
ふくよかな味わいと透明感
私が美味しそうに飲んでいると隣のお客さんから
「おいしいですか? その酒」と尋ねられた。
「えぇ とても飲みやすい酒ですね すっきりした旨みを感じます」と
一言伝えると
「私もそれと同じ酒」と注文された。
そして飲み終えると「もう一杯同じやつ」とおかわり。
よほど気に入ってもらえたみたいだ。
三酒目ともなるとなんだか フワフワしてきて
背中に羽根が生えて来たみたい・・・
「あさり豆腐汁」で〆た。
この夜は、これでおしまい
扉を開いて 隠れ家を後に
再び賑やかな夜のミナミを経由して家路についた。
(寅)