昨日のお昼休み
ひとりで会社の近くの
海鮮居酒屋さんのランチを食べに行った。
ここには
年の頃なら35~6歳くらいの
元気のいい女性定員さんがいる。
ランチ時はこのひとひとりで
接客をしている。
茶髪でピアスをあけていて
腰履きのタイトなジーパンをはいている
けど
感じからして
同世代。
お姉さんは久しぶりに見たけど
相変わらず威勢がよかった。
前回随分前に行ったとき
お姉さんの素を見た。
素…というか中を垣間見た。というべきか。
お姉さんは、ランチをまわしながら
夜の仕込みをしている。
手書きメニューを書いたり、
しょうゆを継ぎ足したりである。
でこの時間には酒屋さんも来る。
トラックでビール樽とか焼酎瓶とかを
いっぱい持ってくる。
その日、
酒屋さんが入ってきた瞬間、
お姉さんが
いつもの威勢のよい大声で
だけど
トーンを2つほどあげた声で言った。
「ねええ~、
ちょっとお、きいてよおううう」
分かりやすいほどの猫なで声だったので
わたしはバッと声のほうを見た。
酒屋さん…は20代前半のイケメンガテン系だった。
しかもふたり。
ほどよく日焼けした肌に
冬だというのに、半袖で
そこから見えている二本の腕が筋肉で引き締まっていた。
わたしは
それを見た瞬間
なぜか
イラっ!
とした。
今から考えると、これが同族嫌悪ってやつなのかもしれない。
わたしはお姉さんの聞いてほしい話が
最高潮のオチに達するあたりで
「お勘定お願いします」
と水を差した。
でも
家に帰ってよく考えてみた。
日ごろストレスの多い立ち仕事と接客で
この仕込みののんびりした時間
イケメンと他愛のない話をするのが
お姉さんの楽しみだったのかもしれない。
あたしったら、それに水を差すなんて
なんて心が狭くて汚れているのかしら。
もちろん
お姉さんはわたしのことなど覚えていないだろうけど
あのときはごめんね
という気持ちで昨日は
カマの塩焼き定食を食べました。
さて
ここから学べることは
イケメンへのテンションアップはわりと簡単に見抜かれる
ってこと。
それから
居酒屋さんに出入りしている酒屋さんのおにいちゃんは
それからも色んな居酒屋ランチタイムでチェックした結果
たいてい、格好いいのよ
ってこと。