大雑把な日常

日常のあれこれ。

ブーツのはなし

2024-12-15 | 日記

自分のものを買っていないなぁ。
ソックスとかパンツとか、防寒着とかは買っていますよ。
「何か欲しいものある?」と誕生日に聞かれて
立ち止まって考えました。
私だけの、本当にいい、と思ってほしいもの。

そうだ、姪っ子ちゃんの履いていたあのブーツ。
あれ、私が大学生の時にはいていたブランドのやつ。
好きだったなぁ。
欲しいかも。

それで調べ始めました。
数駅先のショッピングモールにブランドの店舗があったので、
見に行く。
店員さんが履いている私物を展示していて、
いい感じに、はきつぶされていて、
めちゃくちゃ格好いい。
お値段見ると3万6千円強。

オーマイガ。

無理です。
1か月分の食費がまかなえるではないですか。

ガッカリして家に帰ってネットを調べると
輸入並行品というものがある。
一万円くらい安い。

コメント見ると、全然問題ない、と書いてある。

ふうむ。
これなら買える、か?
試着してみて決めよう。

ということで、またブランドショップへおもむき
試着してみました。
足にするっと合って、
めちゃくちゃ格好いい。
というか、私のださ私服をワンランク上にしてくれる。

買おう。
そんなわけで意を決して
ネット注文しました。
クーポンやポイントを駆使して、
正規品より1万2千円、やすく買えた。

翌々日に届いた。

違う。


開いた瞬間に思いました。
何が違うって、うまく言葉に表せないのだけれど、
何かが違う。

型番、形もろもろ、同じではあるものの、
手触り、フィット感、ささいなカーブなどが
数日前、店舗で試着したものとはまったく違うものが届いた。

試着した感覚がまだ残っているので、
間違いない。

同じ型と材料で
プロとアマが作ったくらいの違い。
ブランドは同じもの。

私の手元に来たのはアマのもの。はっきり言って粗悪品だと思う。

履いてみたものの、もちろん全然格好良くない。
えー。

しばしショックで頭が真っ白になりました。
やっぱ輸入並行品はダメだ。
私は履きたくもないブーツに、1万円値引きとはいえ、
数万を払ってしまったのだ。

履きたくないブーツなんてゴミだ。
ゴミに数万円は今の私にはキツイ。

失意の中、
ふと、ブーツに目をやると、側面にシールのあとのような粘着物が付着していました。
そっと取ってみる。
なかなか取れないから、布もってきて、ふき取る。
あーあ、ついていない。
これくらいじゃクレームにもならない。
ぜんぶ、粘着物を取ってみたら、ギザギザの傷のようなものが現れました。
2ミリくらいの小さなものだけれど、ギザギザの十円玉を押し付けたような跡。

これくらいなら履いてもいいけどな。
と思ったものの、このガッカリした気持ちをせめても交換したもらうことによって、
癒そう、と決めました。
同じものが届くのを承知で、
でも傷物は嫌だし。

写真を送り、交換してもらえることになった。

よかった。
いや、良くはない。
来るのはゴミなのだから。
でも一晩経って、こう考えることにした。

少しでも目の前の得を選ぶと、大損することがある
それを戒めにせよ
という啓示だ。
その粗悪ブーツを履くことによって、日々、そのことを思い出すのだ。
粗悪品だから履きつぶれるのも早いだろう。
それでよい。それまで履くのだ。

次の日、配達業者がやってきて、
文字通り、傷物と新しい輸入並行品を交換した。

気は重いものの、スッキリとした。
それでブーツを取り出した。

あれ。

まず気づいたのは、その艶だ。ぴかぴかしている。
業者の人がこれ以上クレーム出さなように拭いてくれたのかも。
触る。
すごくなめらか。
形状もものすごくきれい。
履くと体にすいつくように合う。
あとは同じ。
生産国も、型もすべて同じ。

なんか、
良い個体が来たっぽい。

そう。
交換したら、めちゃくちゃいいやつが来たのだ。
店舗で試着したのとほとんど同じのが。
個体差があるんかい。

もしかしたら、私の勘違いということもある。
最初のものも別に変じゃなかったかもしれない。
感覚のはなしで証明はできない。
反省していたので、
靴の神様が見ていて、許してくれたのかもしれない。

反省して、大事に履きます。

 



 

なんでもない日のランチ。
豚肉とわかめのうどん。
ごま油で肉とわかめを炒めて、
白だしのダシを入れて、
めちゃくちゃおいしい。


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