トキオ(時生) (東野圭吾)


左:単行本 右:文庫本

「読書」はタイムトラベルものばかりになってきたな。
現実逃避願望??


「トキオ(時生)」は、魂(と記憶)が過去へ飛ぶもの。それが全然関係のない人の体(死体)に入り、過去から現在を変える。

主人公、拓実の子、時生の魂が、若かりし頃の父の元へ行き、かつての父の恋人が巻き込まれた事件を一緒に追いかける、それによって父は成長していく。


不治の病に侵され、死の淵にいてもなお、トキオ(時生)が「生まれてきてよかった」と言えるのは、父の拓実、そして母のおかげであり、拓実を本物の「父親」にしたのは、過去に出逢った息子だった。


タイムトラベル物としてはオーソドックス。突っ込み所も多々あるし、恋人が巻き込まれた事件の解決も中途半端。

しかし、それらは全部オプション。親子とは何か? がメインテーマ。
親は子に、子は親に、育てられ、支えられる。そして、それは、ずっと続いていく。
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