キケン(有川 浩)



「キケンとは - 命の危険も顧みず,理系技術の探求に挑む 熱き男たちの 魂の記録である」

はい,元山君が言うとおり,大嘘である。

恐らく一生忘れないであろう思い出は,やはり大学生時代のものだろう。
私自身もそうだ。
価値観,世界観,人との付き合い方が大きく変わったのもこの時代。


最初から最後まで笑いながら一気に読める。
そしてラストはひたすら切ない。

切なさの原因は,同じような経験があるからだろう。
3年間通い詰めたサークル室も,4回生になった途端にほとんど行かなくなった。
顔を合わせたことのない後輩もできてしまった。

卒業間際,最後に顔を出したときには,もう自分の知っている空間ではなくなっていた。
しかし,確かにそこには,自分の名前があった。

あれから数十年,当時の建物は既になく,所属していたサークルもないらしい。
それでも・・・
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