不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Raccolta di nespole introvabili

2017-06-03 23:00:42 | 日記
伊豆市のドットツリー修善寺にある自然療法サロンミモザさんのボランツーリズムで
土肥の白びわの収穫へ。


ボランツーリズムとは、
農作業などのボランティア(社会貢献)を通して少し労働力を提供し、
その対価としてその地域ならではの体験をさせてもらうという取り組み。
今回はびわの収穫という作業が
社会貢献でもあり、農業体験でもあり、
それに加えて
地元の食材を使ったランチと温泉入浴を楽しめるという
どう考えても、労働力を提供する参加者が圧倒的に得るものが多いと思う企画。

この土肥の白びわボランツーリズムには
私自身は今年で3回目の参加になるけれど
毎回の作業も楽しいし
毎回顔ぶれが少し違う参加者の
個性的なバックボーンがとても魅力的なので
まったく飽きることなく。

9月の剪定、3月の袋がけ、5-6月の収穫と
びわの成長に合わせて一年サイクルで行われるので、
自然の営みと農作業についても
無意識に学ぶことができます。

一年目は私の都合が合わず
二年目は不作で
ようやく三年目にして収穫体験。
今年は豊作で、
約3時間にわたる、参加者15人弱で数本のびわの木の収穫作業でも取り切ることはできないし
収穫もかなりの量になって
帰りにいただいた幻の白びわのお土産は
1人あたり1,5-2,0kgにもなりました。




まずは袋がけをしてある実から収穫。
次いで袋がかかっていない実の収穫。
虫や鳥による害を防いだり、
生育を助けたりするために袋をかけるのですが、
熟した状態でその差は歴然。
袋をかけたものは確かに生育もよく、
実の表面が柔らかな産毛でびっしり覆われています。


商品価値を上げるためには袋がけという一手間は
やはりとても重要な要素なんだということを実感。
年間通して一番大変だったのは
袋がけだったのだけれど、
その手間は外すことができないと思えたし、
生産者の高齢化で白びわ農家さんが減っている実情も理解できた気がします。
だからこそ、こういうボランツーリズムという形での継続には将来的な発展性があるとも思います。

作業をさせていただいているびわの畑には
幻の白びわ1号、3号とながさきという品種が植えられていて、
今回はその違いも教えてもらいました。

左から白びわ1号、白びわ3号、ながさき。
左にいくほど酸味が強くなるのですが、
食べ比べると、3種三様、まったく違うもの。

土肥の白びわは種子の占める割合が多くて
可食率が低いタイプのうえ、
生産数も多くないし、
輸送時の衝撃に弱かったり、
時間が経つにつれ特色である酸味が薄れてしまうので、
あまり流通に乗らず、
地元で消費されているのがほとんどみたいです。
だから幻の白びわなのね。


休憩時間には、このびわの葉を加工して作るびわの葉茶を。
甘茶のような奥深い味わいとほんのりのびわの香り。
キンと冷えたびわ茶がうまい。


作業のあとは、
地元の海鮮・磯料理のマルトさんで
参加者みんな揃ってランチ。
みなさんお昼からお刺身食べて幸せぇとか
わぁカニのお味噌汁だぁというくらい、
新鮮な海の幸がたっぷり。
ナマモノを食べられない私のためには
別メニューで用意までしてもらって
いつも気を遣っていただいて申し訳ないです。

ランチのあとは、
レトロチックな地元の共同浴場・楠の湯。
ここのお湯はびっくりするくらい熱くて、
みんなでワイワイ騒ぎながら
汗を流して解散。

こんなサービス満点のボランティアって
参加しなくちゃもったいない。

びわのもつ効用は民間療法ではかなり評価が高く、
今後の商品開発やビジネスとしての可能性はまだまだあると思います。
色々考えているだけで、わくわくするので、
これからも時間の許す時はボランツーリズム参加させてもらおうと思います。

この企画&運営をしているミモザさんでは
伊豆を中心にセンスある手作りの商品を集めるショップhacoも手がけていて
2017年6月23日・24日にhacoマルシェを開催予定。
白びわをはじめ伊豆いいものに興味のある方は
是非足を運んでみてください。



6月2日(金)のつぶやき

2017-06-03 02:12:38 | 日記