不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Il mio cuore

2009-12-31 22:54:47 | Billy,Layla e Ciccino

今年は私にとっては大変動の一年でした。
漢字で表すと「独」かな。

仕事上でも変化が大きくて
支店縮小一人体制が始まり、
「独」を貫き通すことになり。

私生活でではもう既に何年も
一人暮らしが続いているし
特に「独」に固執することもないのだけど。
ここ数年と同じように
愛する人は吉川晃司と言い切ることができ
沢山の友人に囲まれて
平穏な日々を送ることができましたが
2009年最後の最後でビリーを失ったことが
本当に大きな衝撃でした。

イタリア生活の大半をともにしたビリー。
ビリーとの13年間の暮らしは
私にとって幸せの積み重ねでした。
楽しいことも辛いことも悲しいことも
全て分かち合ってきた
誰よりもわかりあえてきたビリーを失って、
どうにかなってしまうのかと思ったけれど
ビリーを思えばこそ
平常心を失わず
ちゃんと前に進む心構えもできたのだと思ってます。

ビリーのいないイタリア生活に不安がよぎり
正直言って
引き揚げようかと思った瞬間もありました。
でも、そんな揺れた気持を
軌道に戻してくれたのは
やっぱり吉川さんでした。
彼のメッセージにはもう25年も助けられているわけで。
今回もやっぱり救われました。

そしてこの人生で何度あるかという辛いときに
友人のみんなに支えられたからこそ
こうして大晦日を迎えることができました。
本当に感謝してます。
ビリーを失ったときに皆から寄せられたメッセージには
まだ答えるだけの強さが戻ってなくて
誰にもお返事していません。
ごめんなさい。


吉川さんがこの曲を作ったときに
愛犬を失った飼い主のことなんか
まったく考えてなかったでしょうけど。
しかも仮面ライダーカブト劇場版主題歌ですけど。
発売当初から好きな曲ではあるけれど
吉川さんが25周年を迎えた年の大晦日に
懐かしいDVDを観ながら
独りはらはらと涙を流してしまった曲。
勝手に2009年の締めくくりで
ビリーに捧げさせてもらいます。

One World 作詞・作曲 吉川晃司

歩き疲れたボロボロのブーツ
絶望の果てを踏みしめている
瞳を閉じれば かすかに浮かぶ君の笑顔

二人 はしゃいだ 夕暮れの海
沈む太陽に抱き寄せた肩
そんなありふれた 
のどかな日常こそが幸せなんだ

雨に打たれ 風に流され 傷ついても
守りたい愛がある
大丈夫さ 俺はいつも そばにいるよ
どんなにはなれて いても二人は ONE WORLD

鞄いっぱいに詰め込んだ夢
道に朽ち果てて無くさぬように
約束をしよう
小さな君のその手を抱きしめるために

運命に背き 遥か時を越え 彷徨っても
戻りたい場所がある
この広い 宇宙の中 放さないよ
ちっぽけだけれど ずっと二人は ONE WORLD

雨に打たれ 風に流され 傷ついても
守りたい愛がある
大丈夫さ 俺はいつも そばにいるよ
どんなにはなれて いても二人は ONE WORLD

ビリーのいない年が暮れていきます。

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みんないっぱいありがとう。
ビリー


Ribollita

2009-12-30 13:51:00 | Mobile Posted

ビリーがいなくなったことと
風邪が重なったこともあって
食欲が落ちているのを気にかけてくれた
ベルコーレの皆さんの好意。
Ribollita

リボッリータをいただいてました。
クリスマスから少しづつ食べて
先ほどようやく完食しました。

おいしかった!
ありがとう!

Ribollita

冬はスープものいいですね。
作り置きしてランチに簡単に温めて食べられるし。
自分でも作ってみようっと。


Ostensione della Santa Sindone

2009-12-29 13:02:38 | アート・文化

10年前2000年の聖年の機会に公開されて以来
またいつものように写真展示だけになっていた
トリノの大聖堂に保管される「聖骸布」が
10年ぶりに一般公開になります。
公開期間は4月10日から5月23日と圧倒的に短いのですが、
予約は12月1日より開始されています。

10年の間にさらに研究が進み諸説飛び交っていますが、
今回の展示では
新しい展示パネルや説明なども用意されるということで、
興味深い展示になると思われます。
実際のところ実物を普通に見ても
ただの汚れた布のようでよくわからないのですが、
高解像度の画像なども用意されるようで、
照らし合わせてみることで納得できるかもしれません。

オンライン予約が可能なので
出発前に予約されることをお勧めしますが、
もしふらっといきたくなった場合でも
空席さえあれば当日予約も可能。
4月10日以降は
ドゥオーモ近くのpiazza Castello(カステッロ広場)に
特別予約テントが設置される予定です。
5月2日はローマ教皇ベネデット16世が参詣するということもあり
その日だけは信者さんの団体で完売状態になっていますが
それ以外の日程であれば比較的予約しやすくなっています。

Ostensione della Santa Sindone
会場:Duomo di San Giovanni Battista
          Piazza San Giovanni Torino
会期:2010年4月10日から2010年5月23日まで
開館時間:07:00-19:45
入場料:無料
詳細インフォメーション
オンライン予約


Cosa chiede alla vita

2009-12-29 07:21:00 | 日記・エッセイ・コラム

いろんなメールマガジンやら何やらを読んでいるので
時々、へぇと思うこともあります。
日本は本当にいろんな情報があふれているよね。

で、先日Rak●tenのメールマガジンの心理テストを
何気なくやってみた。

この何気なくというのが
結構ツボにはまったりすることが多いのよね。

トランプで遊んでいるあなたはどのカードを引きましたか?
という他愛もないものです。
でもこれで人生に自分が何を求めているか
みたいなことがわかると。

試してみたい方はこちら

私はスペードかクラブを悩んでクラブ。
まぁ、そういうことですね。
4つしか選択肢がないので、
そう大分はできないだろうとも思うけど
だからこそ当たっているのかもねぇ。


Morire come l'eroe

2009-12-28 07:40:00 | 日記・エッセイ・コラム

先週の冷え込みの後の雨や気温上昇で
雪山では雪崩が相次ぎ、
クリスマス休暇中に北イタリアを中心に
7名の命が雪とともに消えていきました。

もちろん通常のスキー場の施設では
十分なチェックも行われ
雪崩の危険性のあるゲレンデは
使用不可になるなどの措置もとられているので
普通に営業しているゲレンデで
スキーやスノーボードを楽しむ分には問題ないのですが
ゲレンデ以外に出たり
危険だといわれる場所で滑ったりすることで
犠牲になることがあるので十分注意が必要。

雪崩の犠牲者が出たり
行方不明者が出た場合、
もちろん救助隊が出るわけですが
この救助活動中に命を落とした人がおり
これに対して市民保護団体の代表が
ニュースで怒りをあらわにしているのをみて
彼の同僚を悼む気持ちはわかるけど、
なんとなく違うような気がしています。

"Sono stufo che i nostri soccorritori perdano la vita
perché le persone vanno a fare escursioni
in modo sprovveduto e senza tenere conto degli allarmi"

正しいのですよ、言っていることは。
でもだからといって
救助をやめるわけにはいかないのだし
情熱を燃やした仕事で命を落としたことを
他人のための無駄死にだとコメントすることは
なくなった方(救助されるほうも救助するほうも)
喜んでいないと思うんだよね。

公の場で発言するときに
時にイタリア人は感情的で
その結果引き起こすことなんかに
結構無頓着だったりしますが
やっぱり発言する前に反芻する余裕は必要かもねぇ。