不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La Piscina del Greve in Chianti

2008-07-31 00:21:41 | 日記・エッセイ・コラム

友人に誘われてGreve in Chiantiの市営プールに。

Chianti_01
夏って感じの朝でした。

フィレンツェにももちろん市営プールはあるけれど
更衣室がとても汚かったという数年前の記憶と
最近のニュースにも取り上げられていた
更衣室での窃盗の頻発も気になるし、
そして何より、普段シャワーも浴びていないような
東欧諸国の移民の皆さんが出入りしているので
なんとなく行きたくない。
もちろん数年前に比べたらきれいになっているかもしれないし
更衣室荒らしは一応捕まったし
東欧諸国の人たちを蔑んでいるみたいで悪いなぁ
とか思ったりもしていますが、やっぱり行きたくない。

なので私の中でなんとなく「良いイメージ」の
Greve In Chiantiのプールと聞いてちょっと喜んだのでした。
Greve in Chiantiまで車で約40分。

Chianti_03
さすがにキアンティだけあって
プールの周りにもブドウ畑。

なんか妙に車に酔ってしまい、気持ち悪くなりながら到着。
因みに市営プールなので地元の人は皆さん
徒歩や自転車で通ってました。

入り口で料金を確認、一人7ユーロ。
パラソルは空きがあれば無料で利用可。
ビーチベッドが必要なら別料金。
このとき車酔いのせいで
あまり頭が働いていなかったので
何も考えずに入場料だけ払って入場。

Chianti_04
入ってからよく見渡したら
空きのあるパラソルはみんな草むらゾーンに集中。
プールサイドのパラソルは先客に占領されてました。

ビーチベッドがほしいかも…。

しかし、あまり気にせず
タオルを草むらに敷いてゴロゴロすることに決定。
さすがに友人の一人はビーチベッドがほしくなり
こっそりゲットしていましたが。

Chianti_05
雲の多い日曜日だったけれど
太陽光線はかなり強烈。
暑くなるとプールにぽちゃんと入り
涼しくなったらタオルの上でゴロゴロしながら本を読み
他愛無いおしゃべりをしてボーっとして過ごす。

結構気にしてクリームは塗っていたのに、
いつものように肩から背中の自分の手の届かない部分は
知らないうちに日に焼けてヒリヒリ。
友人に頼んで背中にも塗ってもらえばいいのにと
よく言われますが、
私が持っているクリームが「日焼け止め」だ
と知っている友人は
「そんなクリームをあなたに塗ったら
残りのクリームで私がまだら模様になる」といって
塗ってくれなさそうなので、頼めないのよね。
昨年夏は小麦色を通り越して焼けすぎだった友人は
今年は彼女にしてみればまだちょっと「色白」。
真剣に焼くのでまだら模様なんて絶対ありえない!!という勢い…。

何もしなくても太陽の光と水を浴びると
疲れるのだなぁとまたしみじみ。
それでも25メートル5往復平泳ぎしたかな。
たまには、よし。

施設としては
屋内競泳用プール(たぶん25メートル)
屋内子供用競泳プール
屋外競泳プール(たぶん25メートル)
屋外子供用きのこ噴水シャワーつきプール
と色々揃ってます。
屋内プールは利用者がいなくてほとんど貸切状態!

イタリア人は屋外のプールサイドでゴロゴロするか
プールの縁にへばりついていることが多いので
そういう人を避ければ、すいすい泳げます。
Chianti_02

Greve in Chiantiの市営プールは
入場者がみんな落ち着いていて、
子供たちも無駄にはしゃいでいなくて
なんだかとてものんびり気持ちよく過ごせました。

友人はすっかり気に入ってしまい、
また土曜日に行こう!と先ほど誘われました。
ということで今週末もまた
このGreve in Chiantiのプールに行く予定。


La raccomandazione in Italia

2008-07-30 20:19:02 | 日記・エッセイ・コラム

イタリアはコネさえあればうまく行く。
イタリアはおエライ知り合いが多ければ多いほど
ラクチンに生きられる。

こんな話は私がイタリア暮らしをする前から
噂で聞いていたことです。
そして実際暮らし始めて、
この国は本当にコネ社会なんだなぁと思っていたものです。
そして更に13年経った今でも
それはまったく変わっていないのだなぁと思ったりもします。

先日雑誌の記事にも堂々と
それについての数字が掲載されていて
なんだイタリアってやっぱりコネ社会、
そしてそれを誰も悪いことだと思ってないのねと納得。

まじめな雑誌Focusの行ったアンケートの結果。
10人に6人のイタリア人が
何らかの形でコネを利用することも厭わないと回答。
これに関して女性、男性の差はそれほどないとか。

自分自身のためにコネを利用するひとは58%。
知り合いの知り合いなどをたどっていけば
自分に必要なコネクションが見つかるわけですね。

誰かのためにコネを探してあげようと思う人は
女性で80%、男性で72%。
友人や親類のために
一生懸命コネ探しをしてくれる人が多いのです。

そしてそれを誰も「悪いこと」だとは思っていないらしい。
まぁね、それで社会が回っているならそれでもいいし
決して悪いことだとはいわないけれど
特に就職などでコネを使われると
会社の運営や仕事の進捗に支障をきたしたりもするわけですよ。
気づいていないかもしれませんけど、皆さん。

10人に4人が自分や家族のために
何か手を打ってくれた恩義のある人の子息であれば
コネ就職の手伝いもすると回答。
たとえその子息をよく知らず、
もしかしたらとんでもない役立たずだったとしても・・・。
若干常識のある人(10人に一人だけど)は
もしその恩義ある人の子息が「独活の大木」
使えない人物であると知っていれば
コネ就職の斡旋はしないと答えています。

イタリア人らしいかもなぁと思ったのは
こうしたコネ社会にあって
コネを紹介したことで何かの見返りを期待してはいないという点。
まぁ、持ちつ持たれつ、
知らないうちに相互援助になっているからなのかもしれませんが。
たとえ見返りなんかなくても
自分がどれだけ優良なコネを持っているかを自慢できるだけでも
イタリア人は満足していたりしますからね。

不思議な国です、本当に。


Polittico Griffoni di Francesco del Cossa

2008-07-29 11:48:18 | アート・文化

「La Lucertola」について書いている時に
参考文献などでトカゲの描かれた作品を探していて、
たまたまぶつかった作品。
フランチェスコ・デル・コッサ(Francesco del Cossa)の描いた
洗礼者ヨハネ像の足元に小さなトカゲが描かれています。
この場合は「信仰」の象徴。

フランチェスコ・デル・コッサ(Francesco del Cossa)は
ドナテッロやマンテーニャが活躍したパドヴァで
芸術家としての修行をしていたと大筋ではみられており、
彼らの影響を受けているのは間違いありませんが、
同時にコズメ・トゥーラ(Cosme Tura)や
ピエロ・デッラ・フランチェスカ(Piero della Francesca)の
影響も色濃く受けています。

現存する文書に記録される彼の最初の作品は
1470年のフェッラーラのスキフォノイア宮殿
(Palazzo Schifanoia)の「暦の間」のフレスコ画です。
彼がかなりの力を注いだ作品として知られ、
このころ既に、
空間表現や彫塑的で明るい色合いの人物像などに
彼独特の表現方法を発揮しています。
彼が担当したのは3月、4月、5月で、
後期ゴシック様式を引き継いだ
架空の世界にあるような色合いと
厳格な幾何学性が非常にバランスよく調和されています。

コズメ・トゥーラがその生涯にわたって
フェッラーラのエステ家に仕えて作品を残したのと反して、
フランチェスコ・デル・コッサは
スキフォノイア宮殿のフレスコ画を完成させると、
ボルソ公爵(Duca Borso)の支払いの悪さ、
評価の低さにがっかりして
フェッラーラを後にしてボローニャに移住します。
1478年にペストに罹り没するまで
ボローニャで制作活動を続けます。

このボローニャ滞在中に
サン・ペトローニオ寺院(la basilica di San Petronio)
のために作成されたのが
グリフォーニ多翼祭壇画(Polittico Griffoni)。
1473年の作品で彼の傑作のひとつ。
後の時代に分割されて
現在も世界各地の美術館に分散して収蔵されています。
この多翼祭壇画のうち「聖ピエトロ」像と「洗礼者ヨハネ」像が
ミラノのブレラ美術館に収蔵されています。

Francesco_del_cossa

分割される前のオリジナルの形では、
キリスト磔刑を中心に囲むようにして聖人の姿が描かれています。
ピエロ・デッラ・フランチェスカの影響を強く受けたこの作品は、
非常に壮大な構図で、
明るい色彩で描かれる人物は様々なポーズをとっています。
洗礼者ヨハネの足元のトカゲなどもそうですが、
主題はもちろん副題なども細かく描き込まれているのは、
どちらかというとマンテーニャの作風に近いかもしれません。


Il Cavaliere Oscuro

2008-07-23 23:54:00 | 映画

イタリア640ヶ所、一斉公開となったバットマンの最新作。
もちろん初日に観に行ってきました。
別にバットマンマニアではないんだけど。

Il Cavaliere Oscuro
Ilcavaliereoscuro

イタリアでの公開前日に
主役のCristian Baleが暴行容疑で逮捕されたりして
話題には事欠かない作品。

イタリアでも人気があるので
20:30からの上映会で80%席埋まってました。
(通常は20-30%しか埋まってないから)

ジョーカー役のHeath Ledgerの怪演が光ってました。
こういう狂気の沙汰はJonney Deppの専門かと思ってたけど
なかなか引き込まれるものがありました。
私的にはこういう演技めちゃくちゃ怖いけど・・・。
物語の中で最も狂気の極みにありながら
実はもっともロジカルでもあるんじゃないかと思わされます。

まだ続くんでしょうか、バットマンシリーズって。


La Lucertola

2008-07-22 07:02:04 | アート・文化

訳あって、ここのところ
「トカゲ」について少し調べていたりします。

トカゲは古代ローマ時代には
「死」と「再生・復活」のシンボルとされていました。

宗教象徴学的には二つの正反対の意味合いを持っていて、
描かれる環境やテーマによって意味合いが異なります。

トカゲは年を重ねるにつれて視力が落ち
ほぼ完全に視力を失ってしまうケースもあるようで
それが原因で東向きの壁にあるひびなどの隙間に
姿を現すことが多くなります。
太陽の光の下だと
わずかな視力を取り戻すことができるため
常に太陽を求めて移動するのだそうです。

この姿が中世の時代のキリスト教司祭たちによって
キリストの教えやキリストそのものを
渇望する信者の姿に重ねられ
やがてトカゲは「信仰」の象徴となります。
荒野に出て修行や説教を行った
「聖ジローラモ」や「洗礼者ヨハネ」などの足元に
描かれているケースが多く、
その場合にはキリストへの深い信仰を如実に表しています。

一方レビ記の一節で不浄な動物として言及されていることから
否定的な意味合いを持つこともあります。
特に北欧バロック絵画や静物画に描かれている場合には
こうした否定的な意味合いが強くなります。
静物画の中で
肯定的な意味合いを持つ蝶とともに描かれている場合には
人類の永遠のテーマでもある「善」と「悪」の闘いを
意味していることが多くなります。

Francesco_del_cossa_lucertola
次回への布石。
「San Giovanni Battista」の足元に描かれるトカゲ。