不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Fioritura dei ciliegi a Roma E.U.R.

2012-03-31 23:30:00 | 日記・エッセイ・コラム
不意に思い立って
土曜日、レイラを連れてローマまでお花見に行くことに。

どこまでお花見に行っているの?と
突っ込まれても、行きたくなったら行っちゃうの。

ユーロスターに乗ってお出かけ。
レイラはこれで2回目のローマ。
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花見のついでにトラステヴェレの
お気に入りのお店Polvere in Tempoに立ち寄って
方位磁石のペンダントとか
いつものQuadro Magicoの指輪を買い込んでから
E.U.R.へ。

地下鉄で行くのを止めてバスに乗ったら
思った以上に時間がかかったけど、
お昼過ぎに無事目的地に到着。
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桜は見頃を少し超えたところかな。
ところどころ葉桜になってはいるけど、
青空とのコントラストがとても綺麗でした。

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人工湖とはいえ、
鴨やアヒルも生息していて、
まさに都会のオアシスという感じ。

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名前もわからない鳥もいたり。

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のんびり散歩するにはもってこい。
しかし、ちょっと暑い。
フィレンツェを出た時は涼しかったので、
薄手のセーターにシャツを重ね着していたんだけど、
散歩しているうちに暑くなりました。

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木陰や草原で思い思いにのんびり過ごしている人がたくさん。
みんな春を満喫している感じ。


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葉桜だねぇ。
でも綺麗だねぇ。
とついついレイラに話しかけならが散歩する
怪しい東洋人になっていたと思われます。

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人工湖の端っこでは、いつ行ってもカヌーで
バスケットなのか水球なのかわからないけど
競技の練習をしている皆様に出会います。

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しだれ具合の良い木の木陰が空いていたので、
とりあえず、ひとやすみ。
色々あってお弁当もってくるの忘れたので、
ピクニックといってもなにもないんだけど(笑)。
一生懸命歩いたレイラにはおやつと水分補給。

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ちょっと疲れたよねぇ。

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ローマの友人が会いにきてくれたので
このあとLaurentinaの駅近くのジェラート屋さんまで。
ジェラート食べ終わったあとは地下鉄に乗ってテルミニへ。

途中、コロッセオで下車して
観光客に混じってコロッセオ見学。
レイラはその頃、既にくたくたで
コロッセオなんてどうでもいい顔していましたけど、
せっかくだからね。

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ものすごい数の人がこの辺り一帯にいて
レイラは踏まれたり蹴られたりするんじゃないかと
そっちの方が心配(笑)。

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そして、いつ観ても
どうしてこれが落ちてこないのかが不思議で仕方ない。

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ワンコも人間も立ち入り禁止だからね!
この標識あちこちで見かけました。

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地下鉄って自転車持ち込みOKだったっけ??
おもむろに自転車をホームに停めて
椅子に座ってパニーノを頬張り出したお姉ちゃんは
どう見ても男の人だったんだけど、よくあることだわね。

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テルミニ駅で友人と待ち合わせて、
帰りの列車の時間まで、近くのカフェでお茶&おしゃべり。
シチリアのお菓子カンノリーニと
絞り立てのフレッシュオレンジジュースをいただきました。
サービスしてくれたおじさんは
すごく物腰柔らかく感じのいい人だった。
もう一人いたカメリエーレのおっさんは
なんか意地悪そうな人だったんだけど、
顔に出るよね、性格ってさ。
気をつけようっと。

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たくさん遊んで歩いて疲れちゃったので
帰りのユーロスターではすっかり熟睡のレイラ。
夕日を浴びながら膝の上でぐっすり。


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2012-03-30 19:08:42 | Tweet Log



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2012-03-28 19:08:45 | Tweet Log



30 anni a Villa Celle

2012-03-28 00:00:00 | アート・文化
フィレンツェ近郊
Prato(プラート)とPistoia(ピストイア)の間の
のどかな丘陵地帯にあるVilla Celle(チェッレ荘)。
ここに現代アートのプライベートコレクションがあります。

1982年6月12日にオープンしてから今年で30年。
行政の補助金なども受けずに
少しづつプライベートコレクションを充実させて
80点あまりの作品を所有しているのは
Giuliano Gori(ジュリアーノ・ゴーリ氏)。

15世紀に一帯の土地は
Pazzaglia(パッツァリア家)の所有から
地元ピストイアの名士・Fabbroni(ファッブローニ家)に移り、
改装・改築が行われました。
更に19世紀初旬に
建築家Giovanni Gambini
(ジョヴァンニ・ガンビーニ)が手を加えています。
1960年代にプラート出身の実業家・ゴーリ氏の所有となり、
やがて、新鋭の現代美術作家を招いて、
その広大な大地の自然と芸術の融合を目指し
作家にインスタレーションを推進して、
環境アートのコレクションを構築し始めます。
元からそこにある自然のバランスを尊重した上での
インスタレーションが基本となっています。

作品ではなく作家を愛するというゴーリ氏によって
選ばれた作家たちが
それぞれが広大な敷地の中で
自分の作品を表現するのに最も適した場所を見つけ出し、
そこに作品を築き上げるというスタイルは
1981年から現在に至るまで変わっていません。
使われる素材も耐久性のあるものが選ばれ、
作品は可動性のないものという定義がなされています。
つまり、
基本的にはその場所でなければ鑑賞できない作品なのです。

1982年に一般に公開された時点で
屋外展示は9点、屋内展示は6点。
2000年夏の時点で屋外展示は34点になり、
現在コレクション数は
屋内外合わせて80点あまりとなっています。

第二次世界大戦直後、
まだ少年だったゴーリ氏が
織物商人だった父親の仕事の手伝いで訪れた
プラートのサプライヤーは画家としても活躍しており、
それまで芸術などにまったく興味のなかった少年は
そのアトリエにあった色彩に
心を射抜かれてしまったのだそうです。

自身で蒐集家でもパトロンでもないと言い切るゴーリ氏。
Melotti、Karavan、Pistoletto、Folonなど
名声のある作家の作品も多く含まれていますが、
作品の依頼は
その作家に惚れ込んだかどうかで決める
という姿勢は常に変わらず、
マーケットの価格だけを念頭にした作家や作品には
一切興味を示さないというスタンス。
その場所でなければ鑑賞することができず、
販売することもできない作品。
つまり市場価値は何もない、そんな作品群。
そのこだわりが今の時代にあって、とても貴重だと思います。

6月には30周年を記念しての
特別イベントも予定されていますが、
基本的に、
見学は完全予約制で4-5時間のガイドつき無料ツアー。
夏季(5月から9月)のみ受け付けています。

フィレンツェからもなかなか行きにくいところにある、
こんな頑固なおじさんが守り続けてきた
現代環境アートの楽園。
いつもと違うイタリアに触れたい方にお勧めです。

因みに日本の作家の作品もあります。
2002年には期間限定ですが
かの草間女史による
インスターレーションも行われていました。

VILLA CELLE
予約はメール(goricoll@tin.it)でのみ受付。