超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

夏色俳句・遠花火

2023-07-31 00:04:45 | 自作俳句
炎暑にて散歩も行けぬ街路かな
人知れず花も夢見る熱帯夜
窓を開け団地の端に夏の月

涼風や やさしき人の帰り道
街路樹を帰りし後の麦茶かな
大人には一味違うソーダ水

噴水にエーデルワイス流れけり
晴天に暑中見舞いの届く音
何事もなかったように祭り開け

夜店からアイス片手に迷う路地
踊る手の角度もぴたり納涼祭
上半期疲れを忘れ遠花火
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漱石と俳句とデイライフ

2023-07-30 10:12:48 | 無題
ワイド版岩波文庫「漱石俳句集」を借りてきた。
「寝てくらす人もありけり夢の世に」とか、割と平易に書いてある。
「君逝きて浮世に花はなかりけり」とか、ガッカリ感がよく出ている。
「鳴くならば満月になけほととぎす」とか勝手なことも、冗談で言っている。
「風に乗つて軽くのし行く燕かな」というのもある。
のし行く、というのは遠くまで行くことと書いてある。

最近、私はここで俳句を多く書いているが、反応もそれぞれで、
ちょっと書き過ぎかとも思う。
割と、さばけた感覚の人は、楽しんでくれているようだ。
「漱石と子規 日めくり俳句365日」という本が読みたいが、
なかなか手が出ない。解説付きなので面白いと思う。
最近、友人と話して、私は何年も札幌で汗を流したことを
知っているので、誰も私を生活人として失格だとは思っていないと教えてくれた。
さらに今まで多く作文を発表しているので、
今は次のステージに居て、そのうちまた結実すると
太鼓判を押してくれた。気楽に行きますか。

血糖値下がると意気が低くなる眠るしかない刻も多々ある


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歳時記俳句・綿雲

2023-07-30 00:04:43 | 自作俳句
暮れ掛かる薬師の杜へ夕涼み
緑陰や樹齢千年欅の木
綿雲が願いを乗せて山を越え

戸を開けて光も揺れる蝉時雨
紅白の提灯揺れて夏祭り
短髪が踊るスタジオ夏の窓

森林を歩くと葉陰走る栗鼠
境内の人形芝居 宵涼み
文化財固く閉ざされ夏薬師

風呂敷の八月祭や舞囃子
綿雲の流れる先に苺紅
図書館へ向かう途中の杉落葉

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歳時記俳句・白鳥座

2023-07-28 00:04:01 | 自作俳句
喫茶店夏のピアノがお道化出し
半袖がキックボードで部活行き
蜥蜴の子光る尻尾を新調し

山門を抜けて日蔭の石碑かな
古池に蜻蛉が止まる石薬師
煩悩を梵字で諭す蝉の寺

楠や積乱雲を葉が覆う
街角のガラスの中の葉も涼し
夏祭り踊る手のひら白鳥座

白靴で夏野を行けば薄荷草
踊り場の日影涼しき家路かな
初恋の本に焦らされ夏灯かり
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歳時記俳句・霧時計

2023-07-27 00:04:33 | 自作俳句
啼き終わり道に転がる落ちた蝉
二冊目は汗も乾きて青葉窓
パン屋から夏のスタジオ踊る影

籐の籠郵便局に吸い込まれ
花の径新たに咲けり糊空木
ベーカリー行きと帰りで小麦色

大木の葉陰で涼む夏薬師
雑踏の二階通路に霧時計
身の丈を庭のムクゲに追い越され

川床で足を涼ませ冷素麺
夏草や靴音弾む学期末
街路から青き山並み薄雪草
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