超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

<span itemprop="headline">ノイマンのマーラー新録、度肝を抜く音</span>

2012-08-26 00:59:34 | 無題

ヴァーツラフ・ノイマンのマーラー新録を一枚ずつ聞いて行く。
巨人からして度肝を抜かれた。基本的な楽譜の読みは旧録と同じなのだが、各パートの音がはっきり違って際立って聞こえてくるのだ。
この解像度、さすが新録。名高い録音だけのことはある。復活が新録でも一枚に収まっているのが嬉しい。
ノイマンの新録の復活、バーンスタインとは全く異なる方向性でボヘミアの歓喜の歌でありながらひじょうに感動的。
三番の寄せてくる波のような響き、四番の清らかな歌、五番のアダージェットの美しさ、六番の行進のワクワク感、九番のこの世への惜別の情、どれも捨てがたい。
新録と並行して旧録も聞き込んでいる。旧録は籠ったような音がするのだが、これもボヘミア感をうまくすくい上げている。
新録は七番、八番がないのに対し、旧録はもちろん全曲揃っている。楽器のそれぞれが名人芸で、聞いていて驚かされる。
ノイマンとともに今改めて聞いているのが、ジンマンのマーラー全集だ。
今日はカーペンター版の10番補筆を聞いたが、とげとげしくなく、さりげない出来だった。

ジンマンのマーラー九番を聞いて美感に打たれた。
ジンマンのマーラーは中立的で録音が出色で耽美的な趣きがある。
発売当時はかなり聞いたが最近CD棚に眠っていたのを久しぶりに救い出す。
ヴァーツラフ・ノイマンの解像度が高い輪郭の鋭いそれでいてボヘミア的なマーラーもよいが、
ジンマンのように最高技術で美しく聞こえる音を追求した全集も捨てがたい。
ノイマンの新録はエクストンでなかなか入手が難しいのが痛いが、
マーラー好き、ノイマン好きなら一度は聞いてみたい名演奏揃いである。
 
胸に来る輪郭線の際立った録音が好き捨てがたい音



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<span itemprop="headline">ベトナム料理、旧知の友人、快音快食</span>

2012-08-18 23:05:51 | 無題

今日は朝からミトロプーロスのマーラーの巨人のライヴを聞き、燃える。
それから10時に家を出て京橋のGゾーンにあるベトナム系多国籍料理モンスーンカフェに向かう。
今日はちょっとした大学時代の同窓会があるのだ。
モンスーンカフェはメインコーナーが貸し切りで第二食堂みたいな場所に通された。
休日ランチセット1480円とアイスコーヒー280円を頼む。
友人はそれぞれ近況や思い出話をしゃべる。私はむしゃむしゃ食べながら笑って聞いているほう。
黒部ダムに行った友人の話や発掘の仕事に携わっている友人の話などふむふむと聞く。
テレビしろくまカフェは友人には好評。ジュエルペットに凝っているお譲ちゃんも来た。
前に神田のアルミーナというパレスチナ料理店のことを書いたが、友人も行ったという。
何より私が年よりも見かけが若いと言われたのに気をよくして私はご機嫌だった。
今日食べたのは生春巻きとエビシュウマイとグリーンカレーのセット。
他に米麺のフォーを頼んでいる人や、あんかけ焼きそばを頼んでいる人や、アボガドパフェを頼む人がいた。
生春巻きはたれをつけなかったせいか味が薄い。エビシュウマイは皮が軟らかくて旨い。
グリーンカレーもまぁまぁいける。みなそれぞれ背負っているものは違うが、昔と同じ空気が流れる。
私は吉祥寺の中古CD店で取り置きしてもらったヴァーツラフ・ノイマンのハイブリッドSACDを受け取って帰る。
ノイマンのSACDは市販のは高いので中古で手に入れた。
お盆休みの後半はノイマンのSACDで行こう。
チェコフェルの世界というその筋では有名なホームページがあるが、そのページでも絶賛されていた。
よく飲みに行く友人はこれより木曽路というコンサートに行っている。
毎年行かないと落ち着かないのだと言う。神田のパレスチナ料理店で買ったザータルという香辛料はまだ使っていないという。
ザータルは山椒と胡麻を交ぜたような複雑な味で面白かった。
私はクラシックの他に食べ歩きが趣味ではないかと言われた。もっと教養を出したいのだが、結局快音快食。
帰って2355夏をうのきろりスペシャルをビデオで見る。
燃える夏遠い日思い昔見た笑顔が戻る懐かしい風



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<span itemprop="headline">スヴェトラーノフのマーラー全集、重戦車の噴煙</span>

2012-08-13 00:21:54 | 無題


ブーレーズのマーラー巨人を聞き、
そのあとスヴェトラーノフのマーラー全集を聞く。
スヴェトラーノフは音作りは鋭角的だが、主旋律がむせび泣く。
ロシアの大地を思わせる。
ここぞというときに打楽器が強打し、低音が轟き渡る。
スヴェトラーノフの演奏をロシアの重戦車という人がいるが
まさしくそのような重戦車の行進のような迫力。
コンドラシンのマーラーよりだいぶ時間を掛けて演奏されているが
その長さはむせび泣くための時間のように感じる。
概してどの曲もテンションが高く、効果的にメリハリをつけて盛り上がる。
私が聞いているのはベネツィア盤で現在は廃盤だが中古CD店で時折見掛ける。
ブーレーズのよく交通整理された現代的なマーラーと
スヴェトラーノフのロシアの血が騒ぐマーラーではえらい違いがある。
スヴェトラーノフのマーラーには行進の噴煙みたいな音の厚みを感じる。
やはり交響曲の演奏にはお国柄が出る。
スヴェトラーノフのマーラーは熱く、テンションが高い。
スヴェトラーノフのマーラーは主旋律はすすり泣き
他方、低音部で轟音を響かせるのである。
思わず手に汗握るアドレナリン全開のマーラー全集である。
マーラーと言っても千差万別。ところ変われば音変わる。
マーラーの聞き比べに興味津津の私である。

噴煙を上げて戦車が走り去るロシアの大地語るマーラー



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<span itemprop="headline">画廊で聞いたシベリウス全集の燃焼度</span>

2012-08-04 08:30:08 | 無題


昨日はアシュケナージのフィルハーモニア管とのシベリウス交響曲全集を聞いた。
前に画廊で掛かっていた時に気に入って買ったのだが、この全集なぜか安い。5枚組2300円ぐらい。
交響曲第二番とフィンランディア、第一番と第四番を聞いたのだが、意外に凄い。
盛り上がる時の起爆力が圧巻である。低音が轟きわたる。
アシュケナージはクラシックのツボという本のなかで優秀なツアーコンダクターだと言われていて、初心者も安心して聞けるし、聞きどころも教えてくれるが、上級者には物足りないというような主旨だったと記憶している。
だが私の聞く所、このシベリウス交響曲全集に関して言えば燃焼系指揮者だと言って間違いない。
アシュケナージはピアニストとしてもひじょうに印象的で、ラフマニノフの前奏曲を鎮魂歌のように弾いていたのが心に残る。吉田秀和のラジオで聞いた。

私はこのアシュケナージのシベリウス交響曲全集を高く評価する。
鬱蒼とした森に立ち込めるもっさりとした空気感のなかから、とんでもない起爆力の演奏が立ち昇る。
アシュケナージは妻の母国のアイスランド国籍だという。
北欧系指揮者ではないというハンディはあるが、こんなシベリウス交響曲全集なら何度も聞きたい。
シベリウス交響曲全集といえばザンデルリンクやセーゲルスタムの名演奏があるが、アシュケナージは顔に似合わず燃えるのである。
丁寧に旋律を歌いながら白銀の輝きを放ち、爆発に持って行く演奏。
交響曲の他に交響詩も収録されていてお得である。
シベリウス交響曲全集では他に渡邊暁雄の名全集が素晴らしい。
初めてアシュケナージのシベリウス交響曲全集を画廊で聞いた時の芸術的な雰囲気が忘れられない。
改めて聞くとその燃焼度に感嘆の情を隠せない。
 
温厚な紳士が時に豹変し燃焼度ある音を聞かせる



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