カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

北アルプス憧れの小屋へ・④

2016-08-24 | ヤマのこと

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最終日
今日は一日二本しかないバスの時間までに間に合うように
五輪尾根を降りて行きます。今日もCT約8時間。

本当は朝食も頂くはずだったのですが、下りが遅い私は余裕をもって行きたかったので5時出発。
美味しい朝ごはんを頂けないのは残念ですが・・・楽しかった朝日小屋を後にします。

目覚めたら小屋の外は一面のガス。
晴れの天気予報が変わったかな?(docomoスマホ圏外)


まずは朝日岳を目指して進んで行きます。
ゆかりさんから
・今日のコースもお花がいっぱいでオススメ
・木道は斜めになってるのが特に滑りやすく事故多発注意
・最後の登り返し標高差300mがあるのでそこまで体力温存
3つの注意事項を伺ってから出発しました。



山頂に着くころに晴れたらいいけどなぁ、なんて思いながら進むと・・・



あれあれ?本当に青空が見えて来たよ?




わーーーい♪



いつもなら、山頂に着くまで晴れてて着くとガスの私たちなのに
今日はまさかの逆パターン!
山頂に着いたらすっかりガスが消え、歩いてきた白馬の稜線を目の前に見ることが出来ました。
4日目にしてもこの晴れ、どうしちゃったの?(笑)

しばらく眺めていましたが、日本海は今日も雲の下。
さすがに朝は寒いのでお名残惜しいですが先へすすみましょう。


ですが、この山の美しさはその先にもあったのでした。



下り始めてすぐに目に飛び込んできたのは、あまりに美しいお花畑
思わず「うわぁ・・・・」と声を上げてしまいました。






朝露に輝くチングルマの絨毯



右も左も




振り返り見る山頂方面も



辺り一面がすべてお花に覆い尽くされ、足を進めることが出来ません。
チングルマの果穂の多さに驚き、花の時期に来たらどんなに素晴らしいことでしょう。


下界から遠く離れた山の中に、こんな楽園があったんだ。


いつかまた、お花の最盛期にここだけにきて、
時間を気にせずずっと眺めていたい
ここは今まで私が見たことのなかった、夢のようなお花畑でした。



後ろ髪惹かれつつ、吹上のコルに到着



ここが”栂海新道”との分岐点。
この先はるか先の日本海まで続いているのですね。



分岐からしばらくは緩やかに下ります
さようなら、朝日岳 またいつか。



オニシオガマ群生



ミヤマアケボノソウ



シロウマアサツキ



ヒオウギアヤメ

斜面高い位置には咲き残りのニッコウキスゲ

イワショウブ・ヒメウメバチソウ・イワイチョウ・ハクサンボウフウ・カライトソウ・タカネトウチソウ・ウサギギク・ヨツバシオガマ・ミヤマリンドウ・ハクサンシャジン・オヤマリンドウ・トリカブト・ナデシコ・ミヤマダイコンソウ・ミヤマキンポウゲ・ニガナ(黄・白)・シラタマノキ・クロトウヒレン
などなど・・・
今まで見てきた総集編のようなお花が、ずっと途切れることなく咲いていました。



昨日歩いた雪倉岳の大きさを確認しながら、五輪の森の道標を過ぎ



青ザクと呼ばれている広々とした尾根に出ると、
前方に白く光っていた木道へ向かい、延々と降りていくことになりました




キンコウカの道



木道は何度も痛い目に合っているので、濡れてはいませんがかなり慎重に歩く私
そろそろ疲れて来たな、と思ったところで水場、ここが花園三角点。
少ししか出ていませんでしたが、冷たくておいしい。
昨日もそうでしたが、ちょうど良い場所に水場が出てきてくれて助かります。



木道が終わるとその後は大きな岩や段差をぐんぐん下ります
標高が下がってきたので暑さもまた復活、景色のない足元に気を使う下りでだんだん疲れて・・



途中木々の間からゴールの蓮華温泉の赤い屋根が見えた。
やっぱり昨日雪倉岳から見えてたのと同じだ~
しかも今自分のいる場所より高い位置に。
登り返し300m・・・だよね~(´ω`。)



白高地沢に着くころにはまた昨日と同じ、暑さでオーバーヒート。
朝食をろくにとらなかったのでお腹もすいたけど、行動食もそろそろ飽きた。
また沢の水でクールダウンしようと思ったら、沢まで降りるのは結構な距離。
木陰もなく諦めて岩の上に腰掛け、ここまで持っていたお守り出動!

(作戦その3・好きな飲み物・炭酸水&カルピス バテた時の私のエナジードリンク。
いざと言う時の為に出発からずっとザックの重しになっていたのでした。
山専ボトルから氷を出して、カルピスを作ります。
それでも駄目なら最後の手段は炭酸水でカルピスソーダ♪)

(作戦その4・暑い時期はのど越しの良いものが必需品。ゼリーをいっぱい持つのは重いので、
ウイダーイン以外は矢車草さんご用達のシャインマスカットを真似しました。
それと疲労回復用レモンの蜂蜜漬けを二日目から休憩の度に補給。これはなかなか効いた)

暑さでバテかけた身体が生き返りました!
やっぱり暑いの苦手な私は冷やさないとダメみたい・・持ってきて良かった、炭酸水重いけど。



白高地沢から登り返しかと思ったら、さっきの沢の下流に向かって?まだまだ下って・・・
二本目の瀬戸川橋が最後の登りの始まりでした。
登りは下りより好きなんだけど・・・暑くて汗が噴き出てまた途中でカルピスタイムしました。



”兵馬の平”という小さな湿原が出てきたら、ゴールは目前!



ようやく蓮華温泉に到着。
いやぁ・・・本当に長かった!こちらから登ってくるのは相当な根性が必要ですね。


まずは温泉へ。
ここは外湯が有名ですが、散々歩いたのでもうそこまで行く気は起きず。
お腹ペコペコだったので、内湯でさっぱりして生ビールとうどん&おでんで昼食を取り、
無事に15:25発のバスに乗り込み、糸魚川駅へと運んでもらいました。
バスは一台、補助席に座るひとが出てほぼ満席の状態でした。


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糸魚川からは北陸新幹線のおかげで、簡単に帰ることが出来るようになりました。
以前、白山からの帰りは大混雑で大変だったことを考えればありがたい。



(五輪尾根の花たち・オトギリソウ・ハクサンフウロ・コウメバチソウ・ヒオウギアヤメ
コバイケイソウ・ウスユキソウ・キンコウカ・シロウマアサツキorミヤマラッキョウ)

花の多さで言えば、白馬よりも上をいく、と言われている朝日岳周辺
その言葉通り、夢のような花園を歩くことが出来て本当に嬉しかった。
天気に恵まれたおかげで暑さは辛かったですが、
憧れの小屋と美味しい山ごはんを目指した山旅、今回はオチもなく無事終了。
あんなに歩いたけど気分が良かったからか?たいした疲れも残らず
シアワセな夏山縦走が出来たのは何年ぶりでしょう( ̄▽ ̄)


さ、また明日も一生懸命働いてまた山に行くぞ~!



長々失礼しました。


▽私の心に響く<朝日小屋>行って良かった、本当にありがとう


※お花の名前は違っているところが多数あると思います。





■行程■
朝日小屋5:05→朝日岳山頂6:05~6:20→吹上げのコル6:50→五輪の森道標8:20~8:30→水場9:05~9:15
→白高地沢橋10:35~10:50→瀬戸川橋11:20→兵馬の平12:10→蓮華温泉13:10

蓮華温泉BS15:25→糸魚川駅17:00/17:40(北陸新幹線)→東京20:00





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