カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

元気にゃ。

2010-04-28 | ネコ

ファンがいてくださるとは思っていませんが、わたしがブログに載せてもらえたのは、
もうかれこれ1年も前・・・どなたか気にして下さっているかもと・・・



ちゅーです、元気でいますにゃ

今日も元気に隊長のパソコン作業の邪魔をしています。
推定年齢はもうアラカンですが、癒しパワーはまだ若いもんにゃぁ負けませんよ


ではみなさま良い休日を




初アーク♪

2010-04-25 | モノのこと

・・・買ってしまいました。


私のような軟弱者はアークテリクスを持てるような身分ではないのですが、
2010春モデルは軽量&安価、ということでもしかして私にも・・・とずっと気になっていました。

今テント泊用に使っている40㍑が若干手狭?に感じるので、50~55㍑くらいが欲しくていました。
新しいザックを購入するにあたり、他ブランド含め候補を3つ挙げていたのですが先週までアークは入荷未定。
昨日、会社帰りに寄ったら、なんと「今朝入荷しました(上手いね)」とのことで早速背負わせてもらうことに。
女性用があるって店に行くまで知らなかったので、気分は思い切りアークに傾きました




う~ん、吸い付くようなバックパネルとヒップベルト・・・これがアークなのか・・・
とにかく嬉しくなるほど軽い、48㍑でたったの1.42kg
もともと17kg以上は背負って歩けないので、小さいかな?と思ったけど私にはちょうどよさそう。
問題は色。残念ながら赤か黒か、の2択。(もうちょっと捻って欲しぃ)
赤系では過去失敗しているので、オトコノコっぽいけど黒で決定。


 
ザックの創りはいたってシンプル。
右に内部アクセス用サイドジッパー、ストックホルダーや余分なものがない代わりに、
ハンドルストラップなどを自由に止められるように設計された、
カンガルーポケット脇に付けられたテープ?のようなもの有。
雨蓋がなぜか2気室。ヒップベルトにポケットがないのは私にはちょっと辛いけど、後付の予定で。


さあ、肝心な背負い心地はいかに?!
>>アークテリクスAXIOS48(Women's Regular )¥29,400


新しい山道具が増えるとモチベーション上がりますよね~~
あ~楽しみ!!早く使いたい!
(山歩き始めてからたった4年でザック何個買ったんだよ!という突っ込みは聞こえない・・・
そのうち2個は1回使っただけで身体に合わず即売りますた・・・)


あとはお天気だけです
がんばれGW!!



ご主人の思うツボ・・・やま。

2010-04-19 | ヤマのこと

2010.4.18(日)山梨県の「坪山」へ行って来ました。

人気の山とは知っていましたが、最盛期?に来たのは初めて。
上野原駅に30分も早く着いたにもかかわらず、バス停には長蛇の列。
奈良倉山・鶴峠方面、6台増発するとかしないとか・・・

 
私たちは朝一8:08発の1台目のバスに乗り「ハツ田」下車。
9:15、スタート。坪山目指します。


 
途中の写真は前回と同じなので省略。
第一平坦休憩ポイントを過ぎると、今日一回目の「イワウチワ」さん遭遇。
みんな登山道には背を向けていました。


 
こんな標識が出てくると第二ポイント?
群落という割には少ない・・・早すぎたのか?遅いのか・・・?



でも生き生きとした「イワウチワ」を見るのは初めてで、
薄いピンク色がカワイイお花でした。

とにかく人がずっと詰まって登っている状態なので、
撮影ポイントに来てもゆっくり撮ったり、見ている暇はありません。
それが残念といえば残念でしたが・・・仕方ないですね。


 
「ヒカゲツツジ」はイマイチ元気なくしわしわ・・・
季節はずれの雪のせい?たくさんの花が落ちてしまっていました。


 
山頂が近づくにつれ、イワイワ+雪+泥んこねりねり状態になってきました。
この痩せ尾根、雪がつくと嫌さが倍増。
後ろにはぴったり登山客に付かれているので、わき目も触らず登るしかありません。
やれやれ。


 
左:奥多摩方面も雪ビッチリついてますね・・・   右:矢印のところに富士山がくっきりなんですが。

結局1時間30分で「坪山山頂」到着。
バス7台分の人が来たら乗りきれないよ!と思っていましたが、
10:45でもうこの人だかりです。山頂写真も満足にとれず、早お昼をささっと食べて下山です。
なんか忙しすぎて・・・残念でした。
そして数十分前に、ここにsanae隊がいらしてたとのこと!更に残念・・・


 
下山は前回見送った「松姫鉱泉」と決めてきました。そちら側なら2時間に1本バスがあるし。
でもいきなりの急下り。下り苦手な私は座り降り・・・(恥)

それでも次の分岐まで2回転びました。山頂でカッパズボン履いてスタンバイしたのは正解でした


 
でも本当にツライのはこの先でした。
赤丸印の「松姫鉱泉至」の道標に何の疑いも持たず従います。
ま、雪の巻き道では辛い思い出しかない、ということを毎回忘れる私がいけないんですけどね・・・
ルートが見えない・・・先行者の足跡だけを信じて進みましたが・・・


途中で踏み後は消えました・・・


 
私たちも「怪しい」と思った箇所があり、踏み後はそこで消えていたので多分戻ったのでしょう。
「戻ろうか」という私を無視するダンナ。いつものパターンです。
そしてあやふやな巻き道は続き、倒木が行く手を阻み・・・


 
落ちてまっさかさま、な斜面じゃないけれど、
雪が一杯だから滑り落ちたら戻るのが大変そうなトラバース道。
だいたい、滑落してたって誰も通らないから気づいてももらえないような道。
薄暗い植林の中、見上げれば尾根はあるけれど、なかなか近づかない。
「道迷い」のパターンじゃないのよっと怖い半分怒り半分。
さっさと進むダンナの後を必死で追い・・・



進んだその先の崩落箇所に、ほっそいトラロープがかけてあるではないですか。
ってことは登山道なんだ(笑)間違ってないかも?



ミョーな所に安心を覚え?先へ進むと久々に道標発見。
小さい石仏も。でも依然自分がどこにいるかは解らず。
こうなったら最後まで信じるしかない!とまた「松姫鉱泉至」の白い板に導かれ・・・


少し開けた明るい巻き道を進むと、その先で休んでいた登山者発見!
「奈良倉山」から来たそうで。
ここでやっと「坪山」の尾根ルートと合流しました。
私たちが来た道は、手書きの道標に「坪山への回り道」と書いてありました。
ここまで約2時間、あ~また変な汗かいちゃった


 
林道へ出ると、またこれが解り辛い
もっと簡単に行けると思って1/25000地図を持たずに来た私もいけないのですが・・・
半分折れてなくなっている道標に「松姫峠」と書いてあるのに、登山道らしきものはない。
降りてきた方向にまっすぐ進むと登山者の団体さんがいて、
地図を見せてもらい、「松姫鉱泉」と「松姫峠」は全く別物、
ということが解り進むべき方向を見出せました、ありがとうございました。


 
ここが「西原峠」らしいです(特に何も書いてない)
小さい手書きの板には「中風呂バス停」と。これでやっとまともに下山できそうです(笑)


 
「西原峠」から約45分下り、14:10、やっと民家の脇に出ました。
水のきれいな葛野川を渡り、国道に出ると・・・


 
すぐ右手に目指す「松姫鉱泉」がありました。
玄関先に宿の方らしき人が立っていて・・・
「・・・さっき電話くれた人?」
「いえ、電話してないんですが、入浴できますか?」
「ああ、いいよ、どうぞ」

とぶっきらぼうなんですが・・・そんな感じは慣れてるので・・・

 
一人500円。今日は「男湯」のほうしか沸かしてないから、と。
お風呂は外から丸見え(笑)でしたが見る人もいない場所なので・・・いいお湯でした。
缶ビールは自販機で玄関で売ってます。ジュースは外に自販機があります。


私たちの30分後くらいに、予約をしたという男女混合の11名の団体さんがやってきて、
(行きのバスで一緒の方達でした)
休憩室で休んでいると、見た目はぶっきらぼうだけどおしゃべり好きなご主人(75歳前後)
も入ってきてあれこれとお話。

「俺の作った道、通ってきてくれた?」
「え?あの道途中でわからなくなって、まずいと思って引き返したんですよ」
「そ~~んなことねぇだろ、あの先はあー行ってこう行って(身振り手振り)行けば着くんだよ。
以前大月方面はアップダウンがきつくて旅館まで来るの嫌だ、
という人が多かったから、楽に来れる様にさ、オレが道作ったんだよー。
昔はあの辺まで炭を作りに上がってたんだよ」

それを聞いていた私たち。
「あの道はご主人が?私たち今そこ通ってきましたよ。」
「おっ!そうか、そりゃいいや、どうだった?」
「なかなかルート見つけるのが難しい道でしたけど・・・倒木もすごいですね・・・」
「だろうな、去年おととしは多分誰も入ってねえみてえだから。でも登山道に案内板あったろ?」
「え~~?何もないですよ。雪に埋もれてたのかな?」
「小さい木で案内板立ててるハズなんだけど、猪が塗料の匂いが好きらしくってさ、
食っちゃうみたいなんだよ、わっはっは」
「え~~~っ・・・・・」



そんなご主人の思う壺にはまって冷や汗かいちゃって宿まで導かれてきたけど、
さすがに作った本人目の前にひどい目に会った、とは言えないし。
憎めないかわいいご主人だったのでもういいです(笑)

この旅館も昔ダムを作っていたときはバブルで、毎日70人も泊まったそうです。
今は泊り客はほぼゼロ。(先月サラリーマン金太郎が撮影に来たけど泊まらなかったって)
この団体さんを後で駅までご主人が送るそうですよ。



旅館の「ご神木」を見上げ、16:06のバスを待ちます。
なんだか慌しい不思議な1日だったけど、昔の人らしいご主人の話で笑顔になり、
猿橋駅まであったか気分でバスに揺られて帰りました。


山頂に書いてあった「回り道」って、このことだったのね・・・





おしまい


奈良・寄り道オマケ編

2010-04-17 | オデカケ

吉野山の帰り道、奈良にくるならやっぱり仏像のひとつ位は見たいぞ、と、
京都駅までの帰り道「大和西大寺」駅で途中下車。
帰りの新幹線まで、許される観光タイムは2時間30分です。


駅から徒歩5分の「西大寺」へ。

称徳天皇の勅願により、常騰を開基として天平神護元年(765)に創建されました。
当時は広大な寺域に多数の堂塔が建ち並び、東大寺と共に栄えていましたが、
承和13年(846)以後数多の火災にあい、創建当時の建物はほとんど焼失したそうです。

この日は重要文化財「愛染明王坐像」を見れないはずだったのですが、
なぜかOKとのことでラッキー。
想像よりもとても小さい「愛染明王」様でした。
「善財童子」様は本当に愛くるしい瞳をしていました。

もちろん撮影禁止なので、中の様子はこちらでどうぞ。



この日はちょうど「大茶盛式」が行われる日で、
着物姿の優雅なご婦人がたくさんいらっしゃいました。
春の奈良は、色々なイベントが目白押しですね。


「四王金堂」銅造四天王像が祀られています。

たび重なるの火災や台風、兵火などによって多くの堂塔を失いましたが、
邪鬼像だけが災禍をくぐり抜け、創建当初の奈良時代を伝えてくれる、
唯一の邪鬼像で、仏像四天王像とともに重要文化財になっているそうです。

確かにみごとな踏まれっぷりでした。

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残り時間を気にしながら、駅から徒歩20分の「平城宮跡」にはやっぱり行かないと。
とまずは「朱雀門」へ。
私の説明など今更不要なので省略(*^_^*)



「朱雀門」からまっすぐ進めるルートは4/23まで閉鎖中とのこと。
線路を渡り、脇道を歩き、復原された「大極殿正殿」へ。



今日はここから先へは入れません。仕方なく外から眺めるだけ。


 
2010.4.24からこの会場に入れるようになるそうです。
今はセレモニーの練習?真っ最中。皆さんの真剣に取り組む姿が印象的でした。
せんと君には会えなかったけど、この子は誰?お友達の鹿くん???



「朱雀門」から「大極殿正殿」まで眺めただけでも広大な面積。
歴史は昔からとても苦手な私だけど、やはり「なんと美しい平城京」
いつまでも素晴らしい日本の遺産を守り続けて欲しいと願いながら・・・




大好きなJR京都伊勢丹の地下食で、京料理のおばんさいをたくさん買い込み(なぜか551も
「こだま」に揺られゆっくりと旅を終えました。


>>平城遷都1300年祭





吉野山・桜を愛でる旅 後編

2010-04-15 | ヤマのこと


続きです。

奥千本まで行き満足した私たち。
大きなザックで修験道に入山される方々を羨望のまなざしで見送りながら、
お昼ご飯を求めて下山開始です。
帰りは後回しにしてきた色々なものを見学しながら戻ります。



「高城山展望台」標高702m
霞んではいますが大阪方面・金剛山~京都方面・吉野連山までよく見えました。


 
世界遺産「吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)」
水の分配を司る、天之水分大神を主神。
“みくまり”が“御子守”となまって俗に子守さんとよばれ、子宝の神として信仰されています。
桃山様式の美しい本殿や楼門・拝殿などからなる神社。


 
神社見学を終え車道に出ると脇に分岐があり、「如意輪寺」方面へ続いているとの道標、行って見ます。
参道よりぐっと人が減り、山を歩いている気分。
トレッキングシューズにすればよかった、と、ちょっと後悔。



藪のような場所はすぐに開け、前方に「蔵王堂」が見えてきました。
多分今、「上千本」の中を歩いているのだと思います。



花曇りになって来ましたが、それもまた味なもの。
光の加減によって、さまざまな表情を見せる吉野桜にほれぼれしながら歩きます。



 
山肌になだらかに作られた遊歩道のような坂を下って行きます。
鶯のさえずり、ツツジのみずみずしい紫なども合わさり、目も耳も楽しませてくれます。



こ~~んな中を歩いているんですよ、もうシアワセでシアワセで・・・
このままずっと見ていたい・・・気分。


でも・・・空腹には勝てません。


途中で不思議なものに出会いました。 

 
ナンダロウ?ちょっと不気味~?不思議の国のアリスに出てきそうな・・・?



これは「コウヤマキ(高野槇)の群落」というものでした。

普通この木は木冠が鋭い尖りをみせて天にそびえるのですが、ここのは高さ7,8メートルしかなく、
分岐に分岐を重ね、不気味ささえ感じさせます。
これは毎年お盆の供木として、枝先を切る為なのです・・・と書いてあります。

高野槙そのものが生きた「化石植物」であり県天然記念物に指定されているということでした。

 
車道に出て地図を見ると、目指す「如意輪寺」までまだ時間がかかりそう。
先ほどからハラペコ大魔王と化したダンナさまのご機嫌が微妙(笑)
時計を見ると13:00を廻ったところなので仕方ないか・・・
急遽一番早く店が立ち並ぶ通りに出れそうな、バス車道歩きにルート変更しました。

店の立ち並ぶ尾根はまだずっと先に見えるけど、バス車道なのに結構人も歩いているし、
それほど遠くもないのかな~?
と歩き始めると、車道脇にどんどん桜が増えてきて・・・


  
人が多い訳が解りました、
この車道は「上千本」の見事な眺めを堪能できる場所だったのです。
今、降りていたのはあの斜面。
見下ろしていた「上千本」を、今度は見上げることができました。

吉野の桜は清楚で一つの花だけをみるとそれほど目立ちませんが、
開花と同時に出る若葉が紅・褐・黄・緑と木によっていろいろあるため、
葉の色と花の色との調和が美しく、この豪華絢爛な眺めとなるそうです。



★6 それはそれは圧巻で・・・うわ~とかは~とか・・ため息しか出ません(笑)

空の真ん中に見える虫のようなものはヘリです。
この時間帯2~3時間ずっと飛んでいてちょっとうるさかったですが、
新聞社かなにかのヘリみたいでした。



こんな場所から見上げていました。
朝、逆光で見ていたここの桜たち、今度は日の光を浴びて輝いていました。
ハラペコに我慢が出来なかったおかげで、観光パンフレットの
展望ポイントには載っていなかったこの場所、
こんなに素晴らしい眺めに出会えてよかったです。


吉野山観桜はシャトルバスで奥千本まで上がり、桜を見ながら降りてくる、
というのが一般的な観光コースらしいのですが、
ここは是非!歩いて欲しい!行き帰りは別ルートで。
登りや下り、見る角度、見る方向、時間帯によってさまざまな表情を魅せる吉野山。
これを見ないのは本当にもったいない、と強く感じました。



さてその後、参道に戻るとものすごい混雑で、柿の葉寿司を買おうにも、売り切れ続出!
ダンナ様の機嫌が悪化する中、焦ってキョロキョロ売っている店を探す私。
偶然、民家の軒先で売ってたおばあちゃんの手作り寿司を、
残り3個位のところギリギリ購入することが出来・・・



朝立ち寄った駐車場の土手で、日の光を浴びる「中~上千本」を眺めながら、
お花見ランチが出来ました。
たくさんのシロヤマザクラを見ていると、これが日本の花見の原点なのかも?と思ったりして・・・
そしておばあちゃんの手作り「柿の葉寿司」はふわっと温かい味がしてシアワセでした。

もう行くはずだった「如意輪寺」は対岸から眺めただけでヨシ、としました(笑)


 
食後まず「竹林院(ちくりんいん)」へ。
聖徳太子の創建と伝わる寺院で、格調高い宿坊としても有名。
護摩堂に安置されている聖徳太子坐像は南北朝時代の作。
庭園の群芳園は千利休が作庭されたそうで大変美しい庭園でした。
ここの宿坊に泊まるのもよさそう。


 
世界遺産「吉水神社(よしみずじんじゃ)」
お昼を食べて夜行バスの寝不足睡魔と疲れが出てきてしまい、
この混雑と暑さに負けて、中に入るのをパスしてしまいました。
初期書院造りの傑作といわれる書院建築で、義経潜居の間、
後醍醐天皇玉座の間、太閤秀吉花見の間があるそうです。

太閤秀吉の花見の本陣となった「一目千本」
人が群がり、前列で写真を撮る(見る)ことができません。


★5 仕方なくダンナが手を伸ばしてやみ雲に撮った一枚。
「上千本」を見上げるこの場所で花見をした秀吉は、ご満悦だったことでしょう。


 
14:15、やっとスタートに戻ってきました「金峯山寺」

この「蔵王堂」は金峯山の高台にそびえたつ、東大寺大仏殿に次ぐ木造の大建築。
建物の周りに藻腰を付けた入母屋造り、桧皮葺。
高さが約34mもあるので、吉野を巡る折々にその威風を見ることができます。

この日は「花供千本づき」という行事が13:00からあったのですが間に合いませんでした。
翌日は「花供会式」という、吉野山の桜が最も見ごろとなるこの時期に、
吉野山の桜を金峯山寺の本尊・蔵王権現にお供えするという、
春の吉野山が最も賑わう行事がありました(見学していません)
地元の方が大変楽しみにされていました。



午後の参道はものすごい人・人・人!!
ゆっくりお土産を見ようなんて全く無理でした。
朝はあんなに空いていたのに・・・昼間ここを(竹林院から下千本辺り)通過するときは、
相当の時間がかかることを覚悟したほうが良いです。


人の波は「黒門」の向こうまで続いていました。逆走するのは至難の業。

夜行バスの寝不足で疲れがピークに達した私たち。
15:00、ひとまず宿に避難しようと、ロープウエイ駅脇大橋近くの宿にチェックイン。

この時期、吉野山周辺の宿はトップシーズンのため確保が難しく、
私は1月中旬に予約しましたがそれでも遅く、もともと件数が少ないので選択肢はもうほとんどなく、
空いているところを予約という状況でした。
1月末現在で料金が休前日¥30000~か¥8000程度の宿しか残っていなかったです(~_~;)
適当な値段の宿はかなり早めに抑えるか?間際までキャンセル待ちでかけるか?
難しいところです。
強行なら日帰りも可能だとは思いますが・・・



お風呂に入り、ビールを飲んだらそのまま昼寝をしてしまいました(笑)
窓の外は吉野桜、贅沢な眺めです。
窓の下は先ほどの人の波がわらわらとまるで竹下通り、18:00頃まで賑やかでした。

 
夕食後、ライトアップを見に行きます。
ライトアップしているのは「下千本」だけだそうです。
宿のしだれ桜や、シロヤマザクラの夜桜見物も堪能でき、
吉野山を”丸ごと楽しむゾ計画”はそれなりにうまくいったようです。


 
ライトアップは20:30頃まで。
さすがにこの時間まで見に来ている観光客はわずか。
ライトアップの明かりが消えると、先ほどまでの喧騒がうそのようです。
ほぼ真っ暗な・・・ここは吉野山の中、ということを改めて知るのでした。

翌朝、朝もやに煙る吉野桜の姿を・・・
なんてことはすっかり忘れ、美酒に酔いながら朝まで爆睡となりました(笑)

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6:00、宿の外にはもう観光客が続々七曲坂を上がってきていました。
宿の地産地消こだわりの朝食を頂いて、私たちはその人の流れと逆に、吉野駅まで降りていきます。



 
今日も賑やかな吉野山になることでしょう。昨日ここへ降りたこと、桜に包まれた一日が夢のようです。




★の番号がついた写真を撮った位置を、簡単に地図に載せておきます。
残念ながら私の技術では本物の素晴らしさを伝えることが出来ません。



★4 写真に収め切れなかったこの素晴らしき日本の遺産、吉野山の桜。
続きは是非皆さんの目で確かめにお出かけください。
このレポが少しでもお役に立ちますように・・・


おしまい。


【往路】奈良交通バス「やまと号」 新宿駅→天理駅 ¥8,400
【復路】京都駅→東京駅 ぷらっとこだま利用¥9,800
【宿】旅館 歌藤 1泊2食¥17,850

※歴史等「吉野町HP」より引用

(奈良オマケ編に続く予定・・・)


吉野山・桜を愛でる旅 前編

2010-04-14 | ヤマのこと

2010.4.10(土)~11(日) 吉野山へ念願の千本桜を見に行ってきました。

東京を朝出発したのではどう頑張っても吉野へ到着するのがお昼頃。
混雑必須のこの時期、早くスタートしなければ満足に見ることは無理だろう、と夜行バスで奈良入り。
金曜日、23:10新宿駅発の奈良バスなら奈良駅に着くバス(JRバス他)よりも、
吉野に近い場所で下車できるのでこれを使うしかない、と満席のバスに乗り込みました。

明朝6:00、夜行バスは近鉄・天理駅に到着。
天理→平端→橿原神宮前→吉野 と乗り継いでいきます。

 
まだ早い時間帯のおかげか?電車には何の混雑の気配なし。
外の景色が大和路らしく変わっていくのを眺めながら、ゆるゆる進みます。



 
7:56、吉野駅到着。駅前から見える山肌にもう桜が!この時点でワクワクです!
が、何かあるだろう、と途中駅で朝食を取らずにここまで来てしまい、
駅前に何もないことに焦る私たち(~_~;)
まだ開店準備中っぽい食堂に聞くと、Okとのことでお蕎麦をいただき出発準備が出来ました。
近鉄はsuicaが使えないので、日帰りなら帰りの切符を買っておかなければなりません。
この先、コンビニもATMも何もない様なので、現金を持ってないと泣く羽目になりそうです。


 
今日はバスもロープウエイも使いません。
時間はたっぷりあるので、吉野山を丸ごと堪能するつもりです。
8:30、ロープウエイ下千本駅の右脇の遊歩道を歩いていきます。
すぐに「下千本」の「七曲坂」に出ました、ここから車道歩きです。


 
車道といえども、のっけから桜・桜・桜のお出迎え。
吉野山の桜はソメイヨシノではなく、そのほとんどがシロヤマザクラ。
山野に自生する野生種、淡紅色~色白の小さい桜です。
ソメイヨシノと比べると、なぜか奥ゆかしさを感じます。



★1 七曲坂の途中からの眺め
思わず足を止めてしまう景色。スタートしてまだ30分もあるいてないのですが・・・


 
七曲坂を登りきり、赤い「大橋」を渡ると・・・



9:00、目の前に「黒門」が見えてきました。
金峯山寺の総門、木造の門で黒く塗られていることからこの名がついたそうです。


 
ここから「金峯山寺」までの参道両脇にみやげ物店が軒を連ねています。
帰りにゆっくり見ようね、と、とにかく奥千本を目指します。



目の前にどーんと「金峯山寺」の「仁王門」
南向きの本堂が「山上ヶ岳」からの巡礼を迎えるのに対し、この門は北を向いて、
大阪や京都から逆峯(ぎゃくふ)入りする信者を迎えるためのものだそうです。


 
勝手神社の脇の坂道を登っていきますが、この時間帯はまだ車がいて、
狭い道、人と車のすれ違いが大変です。
9:00~19:00まで車両通行止めとなります。

土曜日は天気予報が好転して、太陽燦々降り注ぎ、暑いです!
汗をかきかき坂を登ると左手に広い駐車場があり、中に入ってみると素晴らしい眺めが。


★2 大きな一本のしだれ桜の先は「中千本」
(残念ながらこれより下を写すと余計なものが入ってしまうのでカット)



★2 これは9:20頃、逆光の「中千本」風景です。


 
「竹林院前バス停」到着。バスを待つ人の長蛇の列、この時点で約1時間待ち。
「歩いたほうが早いよ~」なんて思ったのは・・・間違いと後で気づきます。


 
この後もず~~~っと坂道の登りが続きます。
でもだんだん土産物店も少なくなり、参詣道らしい静かな雰囲気になって行きます。


 


九十九折に登り、桜を裏から眺めたりいろいろな角度から楽しみます。
だんだんこんな風景になってくるとここは「上千本」



★3 そして絶景ポイントの「花矢倉」へ到着。
眼下に上千本、中千本、蔵王堂を見下ろせ、金剛・葛城・二上山を遠望できます。
義経の忠臣、佐藤忠信がこのあたりで敵を防いだと伝わっています。
写真中央に「蔵王堂」が見えますか?あそこからここまでずっと桜の中を歩いて来て、
今、上から見下ろしています。
写真ではとても収めきれない、ため息の出るほどの絶景でした。


さて吉野の桜はなぜこれほどに日本人の心を打つのでしょう。

日本全国の多くの桜の名所では、近代になってから桜並木を整備したり、
古くからある古木を大切に保護したり、
いわゆる「花見」のために桜を植栽・管理しているのに対し、
吉野の桜は「花見」のためではなく、山岳宗教と密接に結びついた信仰の桜として、
現在まで大切に保護されてきたそうです。

吉野山の自然が織り成すこの絶景、人工的なものとは一線を画しているから、
というのもあるのかもしれません。


 
さあ、ここから最後の「奥千本」へ。
バスで来る人もここで下車、ここからは全ての人が徒歩になります。



最後の坂を上がると「金峯神社 拝殿」吉野山の地主神を祭る修験道の行場のひとつ。

約1300年前、当時は「山々には神が宿る」とされ、
吉野は神仙の住む理想郷として認識されていました。

のちに修験道の開祖と呼ばれる役行者(えんのぎょうじゃ)は、「山上ヶ岳」に深く分け入り、
一千日の難行苦行の果てに憤怒の形相もおそろしい蔵王権現を感得し、
その尊像こそ濁世の民衆を救うものだとして桜の木に刻み、
これを「山上ヶ岳」と「吉野山」に祀った、とされているそうです。


 
その後、役行者の神秘的な伝承と修験道が盛行するにつれ、
本尊を刻んだ「桜」こそ「御神木」としてふさわしいとされ、
またそれと同時に蔵王権現を本尊とする「金峯山寺」への参詣もさかんになり、
御神木の献木という行為によって植え続けられ、
約3万本といわれる吉野桜となったそうです。


 
そんな太古の昔を想いながら、神社の脇から「奥千本」への道を進みます。
やはり土の感触は心地よい。
石仏の見守るその先が「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」
いつか熊野まで歩いてみたいと山地図を買ったものの、最低でも1週間はかかる、
大変厳しい修行の道・・・(女人結界有) 私にとってはこの先は別の世界。


 
山に入るとすぐに分岐が現れ、右へ行くと「百貝岳」方面。
左へ進むと、徐々にまだ蕾の桜が見えて・・・


観光コースでは終点の「奥千本」到着。まだ咲き初めでほとんど花は見られません。
東屋があったり、広場になっています。皆さん寝転がったり思い思いに楽しんでいました。

私の想像とは違い「奥千本」というこの場所は山中の窪んだ位置にあり、
今まで見てきたようなどこからも眺められる桜ではないので、
ここの桜の開花に照準を合わせてしまうと、桜が山肌を染め上げる様を見るには遅すぎてしまう、
ということが解りました。

桜の開花時期は誰もが予想できませんが、今回いつが見ごろか?
を判断するのが一番難しかったです。
遠いからしょっちゅう行ける訳ではないですし・・・
過去の開花状況を調べ、4月の第二週と第三週のどちらか?を予定していました。

3月より毎日開花情報とにらめっこし、
満開予報>奥千本4/15 上千本4/10 中千本4/7 下千本4/5
という情報で10日前にGO、となりました。

上~下までの桜が全て見れて良かったなぁ、と思いました。
この粘着性格の賜物でしょうか(笑)そして雨オンナもこの日だけは返上できました。



一休みし、先へ進みます。
「西行庵」は西行が俗世から離れ、3年間過ごした庵、
「苔清水」は今も湧き水がわく、松尾芭蕉が一句詠んだ場所だそうです。


 
「奥千本」でしっとりとした風情を味わい、来た道を戻ります。
数年来の願いだった世界遺産・吉野山の、とりあえず奥千本まで来れてとても充実した気持ちでした。

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吉野駅からここまで徒歩約2時間45分、山として考えると高尾山よりちょっときついかな?
奥千本は標高約800m、ずっと登りで観光にしては少し辛いかな、という印象でした。
シャトルバスに乗りたい気持ちも少しわかる気がしました。(でももったいない・・)

さあ、もうそろそろお昼。お腹がすいたけど実は食べるものを持っていない・・・
昼食は「柿の葉寿司」を買おうと思って来たのに、タイミングを失い買いそびれてしまったのです。

土産店があまりに多かったので先へ進んでもあるだろう、と思ったのが間違い。
「中千本」を過ぎるともうほとんど食べるものは売っていなかった。
調べてこないほうが行けないんですけどね、今回は全て調べつくしてくるんじゃつまらない、
一期一会で行こう!と決めてきたので・・・(言い訳)


この失敗が思わぬ展開へと・・・

つづく