カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

ワイナリーであそぶなりー

2012-10-31 | ヤマのこと

2012.10.20(土)のおはなしです。

山友飲み友のA君Jちゃんと飲みの約束をしていた週末。
ただの飲みでも良いけれど、せっかく天気ならば次に行くなら秋と狙っていた、
「勝沼ぶどう郷」で飲むのはどう?と出かけてきました。



今回はオトナの遠足なので山はオマケのハイキング
というより勝沼ぶどう郷で山を歩くとなるとここしか浮かばない・・・(^^;;
以前登山口まで2時間も歩いたことがあったの今回は無駄なくTAXIで登山口まで。



大滝不動尊脇の急階段を登り、展望台を経てあっという間に「棚横手山」への分岐。



こんなサクサクっと美味しそうな植物やら・・・



センブリがあちこちに咲いていました。



 
ヤマラッキョウ?ほかにはキクが咲いていました。



日差し一杯。青空に向かって気持ちの良い尾根歩き。



富士見台では行きの車窓から見えた富士山は見えず。
楽しみにしていた南アの山々も見えず。残念


 
それでもみんなで歩けば楽しいもので。



「甲州高尾山」山頂踏みました~


 
紅葉にはまだ早い尾根道を登ったり下ったり・・・
大善寺への急下りの先に、スズメバチがたくさんいるところに遭遇
早く気づいたので今回は大丈夫でした、ほっとして下山。



大善寺から目的地まではこの後のワインをおいしくする為に歩きますよ!
(えー!by誰かの声)



ぶどう畑の中を歩いていくと・・・


んんんんん?????



なんかシュールぅ~~




このエリアは本当にお日様が燦々と降り注ぐ、
美味しいぶどうが出来るのに適した土地なんですね。それが歩いてみるとよく解ります。



甲州種かな~



あちらこちらに甘い香りが漂っています。
収穫されたぶどうはこんな風に軽トラに積まれて行くようです。



途中勝沼ワイナリー等あり、観光で来るならほろ酔いで廻るのも楽しそうですが、
一応山ノボラーの端くれなので、歩行中は飲まずに歩きますよ~。
ぶどう畑の中を歩くなんてありそうでめったにないから楽しかった。社会科見学気分



途中地図を見ながら右往左往、大善寺から約1時間ちょっと。
徒歩にて目指す「ぶどうの丘」に着きました。この坂が今回一番きつかったw

ちょうどお昼時に到着したので、ベーベキューレストランは長蛇の列。
お腹は空いていたけどまずは温泉「天空の湯」へ。


 
ここは以前来たときもすごく混んでいたのですが、
みんながお昼を食べている時間だったので空いててゆっくり入れました。
雲が多くて露天風呂からの山並みを見せてあげれなかったのがとても残念です。

お風呂上りにまずはビールで乾杯



お次はこちらですよ。


 
同敷地内にある「ワインレストラン」で乾杯~
こちらのレストランは眺めも良いし、高級感あるのにお手頃価格で料理が楽しめて個人的には◎


 
実は今日はA君のお誕生日祝いも兼ねてのランチでした。
ナイショにしててゴメンね。この後ワインボトルで足りずまだおかわりし・・
昼間のワインはキクねぇ・・・すっかりほろ酔いの3人(一人下戸でヨカッタ)



さあ、次行くぞーーー
こここそが勝沼へ来る目的でもあった場所なのら~~(既にかなり酔っぱ)



魅惑の地下階段を降りていくと、
ひんやりとした空気にのって運ばれてくる芳醇な香り・・・



ずらり、と並んだワインワインワイン・・・その数約20,000本



地下ワインカーヴではこの専用のタートヴァン(1,100円)で約180銘柄、
様々なワインを試飲できるのです。
この美しく輝く銀メダルを胸から下げればあなたもーー



白ワイン~ロゼ~赤へと進むうちにはすっかりソムリエ気分・・・




ならぬ、ただの酔っ払いになれます 噴水に落ちないでね~




勝沼ぶどう郷駅に着いた頃は記憶が途切れ途切れ・・・
それでもあずさに乗って地元に帰ってからまだ宴は続いたのでした。


そんなおとなの遠足でした

おしまい。



今週末はイベントらしいですよ。






紅葉の山旅へ【鏡平~新穂高温泉下山】

2012-10-23 | ヤマのこと


☆1日目:折立~太郎平小屋編
 2日目:太郎平小屋~雲ノ平 その1  その2      
 3日目:雲ノ平~水晶岳 ワリモ岳~黒部源流 
 4日目:三俣蓮華岳~双六岳~鏡平


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最終日、目覚めると小屋の窓にはオドロキの光景が。
昨夜の雨が雪に変わったらしく、穂高連峰が真っ白に冠雪していた!!うひゃー。
もし1日違ってこちらにも積もっていたら我々には辛かったかもしれないと思うと・・・ほっ。
でも向こう側(涸沢)からは3段染めが見れたって事ですね・・・それはちょっと見たかったな~。
(その日の様子はこちらのサイトで)


 
お名残惜しいですが7:00、下山です。
白くなった槍ヶ岳が池に映る写真を撮りたいとしばらく待ってみたものの・・・さすがにそこまでうまくは行かず。




雲の切れ間から一瞬見せてくれた槍ヶ岳、毎日一緒に歩いてくれてありがとうーーー!さよなら。




小池新道の紅葉も素晴らしいとのことですが、この日はまだこれからと言う感じでした。



緩やかに下るとシシウドガ原。




見上げる笠への稜線には、月と青空と紅葉。



秩父沢は休憩にはちょうど良い場所でした。



秩父沢で大休止。
見上げるジャンダルムはまだ雪がびっしり。午後になれば溶けるのかな?



楽しかった5日間が終わるかと思うと、やっぱりなんだか寂しくて、あんまり早く歩けない。




夢の世界から現実へ・・・登山口まで降りてきてしまいました。



 
キレイなブナ林の中を歩く左俣林道、わさび平小屋で休憩し、約一時間の林道歩きで・・・




 
ゴーーーール なつかしの新穂高ロープウエイ乗り場に到着。
忘れもしない4年前、今だから笑える無謀だらけのニシホ入り、未熟だったなぁ・・・あの頃は
今ももちろんまだまだだけど、それから考えたら少しは成長してるかもね(^^;;



 
バス停脇にある「中崎山荘」の濃~~~い温泉で5日間の汗を流し、大満足の山旅を終えました。


日数がないとなかなか行けないけど、いつか、と夢に見ていた雲ノ平周辺。
まずまずの天気で無事に歩けたことに感謝。
そして歩いてみて改めて感じた北アルプスの大きさ、魅力、自分がまだまだ無知だらけだったという事。
憧れだった雲ノ平から与えられたものは多かった。山ってすごい、いつもなにか教えてくれる。


またいつかチャンスが訪れたら今回歩けなかったところを繋げたいな~、
と夢(欲)だけはモリモリ広がるのでした。





楽しかった北アルプス最深部。今すぐにでも飛んで行きたーーーい! 

おしまい。




【行程】鏡平山荘7:00~秩父沢8:40~わさび平小屋9:45~新穂高ロープウエイ11:10 


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2012・紅葉の山旅・全行程

【10/2】東京駅~(夜行バス)
【10/3】富山駅~有峰口~折立~太郎平小屋
【10/4】太郎平小屋~薬師沢~雲ノ平山荘
【10/5】雲ノ平山荘~水晶岳~ワリモ岳~黒部源流~三俣山荘
【10/6】三俣山荘~三俣蓮華岳~双六岳~双六小屋~鏡平山荘
【10/7】鏡平山荘~新穂高バスターミナル~平湯~新宿



長々お読み頂きありがとうございました











紅葉の山旅へ【三俣蓮華岳~双六岳~鏡平】

2012-10-23 | ヤマのこと


☆1日目:折立~太郎平小屋編
 2日目:太郎平小屋~雲ノ平 その1  その2 
 3日目:雲ノ平~水晶岳  ワリモ岳~黒部源流

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4日目の朝。4:00過ぎに起きて鷲羽岳をピストンしてから出発することにして暗いうちに登っていく。



雲が多いけど、山頂からは富士山がしっかり見えていた。




山頂からは青い鷲羽池。



黒部五郎カールと昨日歩いた黒部源流がよく見え、ザレた急坂を滑らないように降りてきた・・・



・・・・・・・らしいです( ̄△ ̄;)!!!


実はこの日の朝、諸事情により全然起きれなかった私は山頂パス。ダンナだけが山頂を踏みました。
最近このパターン多いなぁ~(笑)
ここに来て、悪天候でもないのに鷲羽岳登らない怠け者は私ぐらいなものでしょう・・・またのお楽しみに(笑)

ダンナがピストンしている間、ほぼ皆さん出発した後の山荘談話室で、


雲ノ平山荘にもあって、読みたいな、と思っていた「黒部の山賊」を読みふけっておりました。
山で読書なんてゆっくりする時間など今までなかったので楽しかった(負け惜しみ)


 
小屋の方のご好意で遅い出発にもかかわらず自炊室をお借りして朝食後、8:00出発。
赤い屋根のカワイイ小屋にさようなら。



 
こっちから見ると鷲が羽を広げているように・・・というのが良く解る。ゆっくりゆっくり登っていくと、




「三俣蓮華岳2841m」到着。
文字通り富山県・岐阜県・長野県の3つの県境。進めばもう見えなくなる雲ノ平の姿をしっかり目に焼き付けます。
今日は天気がイマイチ、高曇りなので暗い感じですが、広く伸び伸びとした山頂でした。



一旦下り「丸山2854m」を登り返し・・・


 
おおらかな尾根、笠ヶ岳や遠くに見える(たぶん)加賀の白山など素晴らしい眺めの中進みます。


 
ゆっくりゆっくり歩くことを楽しみながら・・・「双六岳2860m」到着。



こちらも広い山頂、時間もたっぷりあるのでここでコーヒータイム。
歩いてきた道を見ながら3日間を振り返りました。まだたった3日なのにもうなんだか懐かしい感じがしてくる。

さて今回の山旅、いくつかの見たい風景ポイントがあったのですが、ここも見たかった景色のベスト3。
朝から天気が良くないので隠れてしまうのではと心配していたけど、なんとかもってくれてよかった。


見たかった景色とは・・・





この槍への滑走路。こんな雄大な景色の中に自分が立っているのが不思議に思えるほど素敵だった。




 
イワイワを下ると、巻き道、中道との分岐に着いて・・・


 
眼下に双六小屋。小屋まで降りるとさっきまでの静けさから一転、大賑わい。
それもそのはず、今日は三連休の初日。まだ12:30にも関わらず小屋はチェックインの人でごったがえし、
新穂高方面からゴンゴン人が上がってきていた。西鎌尾根から降りてくる人もいて、ここも山の交差点ですね。

双六小屋から新穂高まで一気に下山も可能ですが、夕方新穂高に降りても電車バス派の私たちには足がない。
新穂高温泉に一泊も良いのですが、下界で泊まるのはいつでも出来る。
せっかく来たのだからもう1日山の中で過ごしたい、と今日は鏡平まででストップです。


 
テント場を抜け、双六谷方面を見下ろす紅葉もなかなか見ごたえがありましたが、
太陽が顔を出してくれないのでその良さを写真に収めることが出来なくて残念。
晴れだったら素晴らしい眺めだったでしょう。



双六小屋を振り返り見る風景、ドカン、と鷲羽岳が見える。どこもかしこも大きいなぁ。




色付いた木々の間をぬうように進んでいきます。




双六小屋から弓折岳への尾根も紅葉で飾り付けられたよう。
ちょっとアップダウンは辛いけど楽しい尾根歩き。




ハナミダイラ。この時期なので何もありませんが気持ちの良いところでした。



ところどころザレ場があり、とにかくゾロゾロ登ってくるのですれ違いに結構時間がかかりました。
笠ヶ岳方面の分岐まで来ると、ようやくあとちょっと。




これから山の中へと急ぐ皆さん。
みんな苦しそうだけど、ワクワクした思いで一杯なのが伝わってくる。



ミニチュアみたいに可愛らしい鏡平山荘が見えてきましたよ~。



 
到着~。めったに小屋泊しない私たちが泊まってみたかった小屋の一つです。
いくつかの池を従え、こじんまりと立つ小屋、本当に可愛らしい♪


 
早速中へ入るとここに泊まる人が(私の)予想以上に多く、こちらも受け付けごった返し。
3連休初日という事もあり大混雑で布団一枚に2名。(9月の三連休はこれ以上だったそうです)
山荘は新しいようでとーーーてもキレイで快適、予約していたのでスムーズに本館に入れてよかったです。



槍を見ながら生ビール!と思ってきたのですが寒くて・・・普通の缶ビールで乾杯。
しかも16時頃には雨が降り出して、外にいた人たちも中へ。ところがここの談話室がこじんまりしすぎていて入りきれない!廊下に人が溢れて居場所がないけど仕方ありません。
(山荘は申し分ないのだけど自炊場だけが残念な感じで使えなかった^_^;)


食事も大混雑で5回転?私たちは2回目なのでゆっくりしていたら、降り出した雨も止んで・・・チャンス到来!
見たかった景色のベスト3・・・



鏡池に映る「槍ヶ岳」
しっかり見せていただきました 今回の目的コンプリートです!






左:夕食  右:朝食

明日は下山するだけだと言うのに、今夜は奮発して2食付(笑)
というのもここの食事が良いらしいとの情報で2食付で予約・・・良すぎて食べきれないほどのボリュームでした!
手作りコロッケが超ジャンボ、煮物も野菜もありで本当に美味しい食事でした~。


4日ぶりに充実した夕食を頂き、きれいで快適な小屋に泊まれてシアワセなまま最終日を迎えます・・・




つづく


【行程】(鷲羽岳ピストン)三俣山荘8:20→三俣蓮華岳9:15~9:30→双六岳11:00~11:20→双六小屋12:30~12:50
    →鏡平山荘14:40






紅葉の山旅へ【ワリモ岳~黒部源流】

2012-10-22 | ヤマのこと


☆1日目:折立~太郎平小屋編
 2日目:太郎平小屋~雲ノ平 その1  その2      
 3日目:雲ノ平~水晶岳


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水晶小屋横でゆっくりし、ワリモ分岐まで戻ってきました。
ワリモ岳だけならここから往復しても1時間かからないだろう、
ならば天気も良いのでこのまま行って見ようと言うことに。あの岩のてっぺんを目指します。



ピーク標識は不思議なところにニョッキリ立っていた。

岩をよじ登ると・・・




テラスのように広い場所に出て、目の前に鷲羽岳。ほんのちょっとの距離なのにさっきより槍が近くなった。




三俣蓮華岳~黒部五郎カールが見事!
黒部五郎岳の美しさには惚れた~~~ いつか必ず登りたいリストに載りました。





遠くに端整な笠ヶ岳。

こんな素晴らしい眺め・・・申し訳ないくらい・・・最高♪

ここから鷲羽の山頂はすぐに見えてもったいないけど、往復したら1時間以上かかるしザックがあるし・・・
明日でいいや、と、お腹ぺこぺこなので岩苔乗越へ戻りました。


 
すっかりゆっくりしちゃって、13時過ぎちゃった。
まあ、こんな風に気ままに出来るようにゆるゆる計画にしたんだからいっか。
ようやく今日の昼食です、雲ノ平山荘のお弁当(¥1000)山のお弁当らしくシンプルで美味しかった。
さあ、のんびりと黒部源流の紅葉を見に行きましょう。



朝の雨がウソのように晴れ渡り、日差しが暑いくらい。


 
この流れたちが黒部の源流・・・キラキラ光る沢沿いを降りていきますが・・・




とにも・・・



かくにも・・・



本当に美しすぎてちっとも前に進めません!



 
振り返り振り返り降りてきて・・・




見上げる鷲羽岳の白い稜線とのコントラストにうっとり。拡大画像



黒部源流標識のところまで来ると、平坦な休憩にちょうどよい場所に出ました。
すると、レトロな本格カメラを持った雲ノ平山荘のお兄さんとバッタリ(笑)

「昨夜はお世話になりました、見に来られたんですか?」
と聞くと、
「今年の紅葉は10年に一度の色づき、この2,3日が見頃です。
だから今日は小屋の仕事休みをもらって昼からずーーーっとここにいるんです。
特に夕方が最高でしょ?いい時来られましたね」

と嬉しいこと言ってくれた。


某有名カールの紅葉に勝るとも劣らない、スケールの大きい見事な紅葉。
わたしの写真ではその大きさと美しさを伝えることが出来ずに残念です。




源流標識から上は、黄葉が増え、木々との距離もずっと近くなる。




ダケカンバの白と黄色のコントラストが素晴らしくて、ついつい足が止まってしまう。




小屋へ向けて登りますが、どの瞬間も美しすぎて、離れがたく何度も何度も振り返ります。




やがて山肌は夕日の柔らかな光に染まり始め・・・拡大画像




静かな黒部源流の紅葉は、今まで体験したことのない圧倒的な山の力を見せ付けてくれました。拡大画像





 
ようやく「三俣山荘」についたのは16時。


 
受付に行くと源流の途中でカメラだけ持って何度も往復していた男性が座ってる?
小屋の方でした(笑)こちらの方も見事な色付きにじっとしていられず源流に行っていたのでした。

ここは交差点のような場所に立っているので人気があるのか、昨日までの静けさとは違って平日でもわりと賑やか。
小屋の真正面が「槍」というのもすごいロケーションですね。
(雲ノ平山荘から来たので宿泊費が500円引きでした)


 
今夜は3日ぶりに温かいご飯を頂きます、小屋の夕食はハンバーグ。
(このエリア連泊の方も多いようで、宿泊が2日目の人は特大エビフライ付きのスペシャルメニューのようです)
2階の食堂から槍を眺めながら頂く夕食、素晴らしい1日に感謝。


食後は談話室で朝出発で新穂高から来たとか、明日中に鷲羽水晶雲通って富山まで行かなくちゃ、とか、
健脚・強者の皆さんのお話にビックリ(雲ノ平の人たちも凄かった)しながら、
北穂高山荘の明かりを遠くに夜がふけて行きました。



ようやく4日目へ(^^;;


【行程】雲ノ平山荘6:00→祖父岳山頂7:50→岩苔乗越8:50→水晶小屋9:50→水晶岳10:40~11:00
    ワリモ北分岐12:00→ワリモ岳12:40~12:50→岩苔乗越13:15~13:50→黒部源流標識14:55
    →三俣山荘16:00(かなりきままに歩いています)




紅葉の山旅へ【雲ノ平~水晶岳】

2012-10-18 | ヤマのこと

☆1日目:折立~太郎平小屋編
 2日目:太郎平小屋~雲ノ平 その1  その2      
 

3日目の朝。一番晴れて欲しかった日、目覚めると残念ながら雨だった。
止むのを待とうかと思ったけど、行程が長いので予定通り6:00出発。


 
この日は祖父岳~水晶岳ピストン~鷲羽岳~三俣山荘、翌朝、黒部源流下部だけピストンの予定だったけど、
雲ノ平山荘で夜、色々情報交換をしているうちに、黒部源流ルートの紅葉がものすごかった、と聞いて悩んだ。


それに最初からゆるいコース設定で来たけど、それでも毎日地図のCTを2割増しのタイムでしか歩けない自分。
大きなアルプスを縦走したことがなかったから、スケールの違いから来るハードさをじわじわ感じてた。
コース変更もありかと考えていたところ・・・雨。やっぱり1日2ピークは私には無理かな。


とにかく行って見よう。


 
晴れの日に雲ノ平を歩くという夢は消え、しとしと降り続く雨の木道を滑らないように黙々と進む。



祖父岳分岐に到着。まだ雨は止む気配がない。
このまま進むか?三俣山荘に直接行くならここから巻き道を行く。さあ、どっち?




どっちといったってまだ7時前。とりあえず祖父岳は踏んで先に行こう。
が、この祖父岳、先が見えないせいか地味にキツイ(笑)



 
7:50、祖父岳山頂。今回の山旅初めてのピーク。
祖父岳へは雲ノ平の東端にあるが、雲ノ平を形成している溶岩台地は祖父岳そのもの、
というはなしもあり・・・そうなのか・・・だとしたらすごい巨大な山なんだね。



 
下りはケルンに沿って進んでいく。途中梯子やロープがあるけれど、土砂降りじゃないから大丈夫。



でも右も左も真っ白。視界は5mほど。どよよよよーーーーん。輝く紅葉は夢だったの・・・


 
そんな暗い気持ちで歩いていると、あれ?雨が小降りになりガスっぽくなってきた。
そうだった、夕べ文字放送でみた今日の天気予報は晴れなのだ!!
きっとこの雨は止む、そうに違いない、そう思えてきた矢先・・・



谷筋に光が差し込んできた!



頑張れ!お日様!お願い、このまま雨を終わらせて


 
8:50、岩苔乗越に着いた。ここからワリモ分岐経由で水晶岳を目指して鷲羽岳・・・
でも小屋の人が言っていた言葉が忘れられない。

このまま鷲羽岳へ行ってしまったらみんなが絶賛する黒部源流の紅葉が見れない。
ちょうど紅葉の時期にこれたのに、見ないなんてそんなのやっぱりイヤだ。
ピークを踏むことより源流の紅葉が見たい

とここにザックをデポし、水晶岳に行き、戻って黒部源流、鷲羽岳は後で考える、と変更した。
このエリア、色んなコースが取れるから助かった。




そうと決まったら行くしかない!最強のテルテル坊主もある!晴れを信じて歩き出した。




稜線に出ると風が強くて寒い、でもそのおかげか風が雲を飛ばしてくれた!
見えてきた!水晶岳への道。





そしていつしか天気はすっかり回復し、気持ちの良い稜線歩きとなった。
ああ、昨日はあそこからここを見ていたんだね、とても登れそうもなく巨大に見えたこの稜線に。




水晶小屋から先もゆるやかな稜線歩きは続いたけど・・・



山頂手前は一変、岩の間からそそり立つ様に見えるギザギザの山頂を見てビビる。
梯子や切れ落ちたところ、しがみついて岩をまたがなければいけないところなど・・・


 
高度恐怖症には怖くて苦手な箇所もあり、ヤダーとかコワイ~とか叫ぶ私はダンナに怒られながら・・・



なんとか到着ーーー!水晶岳山頂
気づいたら風もおさまり無風。平日なのでだれーーもいない山頂二人占めです!



初めてかもしれない、360度、山しか見えないなんて。
こんな大きな山々に囲まれているところに立っている自分、やっぱり来てよかった。
すごい・・・眺め・・・感動で恥ずかしながらうるっと・・・言葉が出ない・・・。



山頂から先は私などにはとても歩けない読売新道・赤牛岳の稜線、黒部ダムも見えている。
sanpoさんすごい!)



今、歩いてきた稜線の先には槍ヶ岳。手前は鷲羽岳。



裏銀座の稜線の向こうには、楽しかった思い出の燕岳~大天井~常念岳。



そして、薬師岳に守られるように浮かぶ溶岩台地、雲ノ平。ぽつりと建つ雲ノ平山荘が良く見える。



雲ノ平は、そこにいて感じる良さもあるけれど、こうして上から見下ろしてみると、
黒部の源流で削られ形成された(らしい)様子が一目瞭然、昨日よりもっと雲ノ平の価値を感じることが出来た。
水晶岳から見た雲ノ平はまさに北アルプスの最深部にどっしり構える「日本最後の秘境」
そう言われる意味が心にじーんと響いた二人だった。



 
山頂降りま~す。キラキラ輝く石があちこちに・・・水晶岳だけに・・・



邪魔になって途中でデポしたストックを回収し・・・




9月末で小屋閉めした「水晶小屋」まで戻ってきました。
小屋の脇に腰を下ろし、地図を広げて山座同定。
誰もいない、風の音とホシガラスの声しかしない、静かなひととき。気持ちいい~!
いつもあせあせ歩いているから、こんなに山でゆっくり出来るの、最高の贅沢だね。
晴れてくれてホントによかった



つづく









紅葉の山旅へ【太郎平小屋~雲ノ平 その2】

2012-10-17 | ヤマのこと

☆1日目:折立~太郎平小屋編
☆2日目:太郎平小屋~雲ノ平 その1

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ようやく夢の雲ノ平に着いたと思ったら、ガスに加え小粒の雨。
なんだか悪化しそうな雲だったので慌てて合羽を着込む。
おかしいなぁ・・・一応今週は曇&晴れマークで雨の予報はなかったんだけど?




天気がだんだん悪くなっていく・・・
まだ行く手が見えているだけいいけど、ここでは周りを取り囲む山々が見たかった、
周りの山を見て、今自分の立っている溶岩台地の大きさを感じたかったのに・・・




でも進むにつれ台地の色が変化していくのには目を奪われた。
天気が暗いせいか、草紅葉のカンバスに真朱(しんしゅ)や海松色(みるいろ)の絵の具を乗せたみたい。
光がない分、渋い色合いが本当に雅な日本庭園のように感じられる・・・。(かなりポジティブw)



  
天気はすっかり雨になり、滑らないようにと木道を進むともうすぐそこにぼんやり「雲ノ平山荘」が見えた。
ここまでくればもう、濡れたっていいや。祖母岳分岐にザックをデポし、山頂へ。




雨の中でもこれだけ赤々と輝くナナカマド。お天気だったらどれだけ美しいのでしょう?もったいない~



 


秋色に衣装替えした植物たち。もう1ヶ月もしたら雪の中なのかな。



 
10分程度で「祖母岳山頂」到着。
ここは別名「アルプス庭園」、ということはアルプスが見えるんだろうケド・・・



 
何も見えないのでそのままUターン。分岐にデポしたザックを回収し、雲ノ平山荘へ。


 
2年前に立て直したという雲ノ平山荘、今日の行程はここまで。
一般的には初日薬師沢小屋、二日目高天原温泉、と行くところでしょうけれど、
すでに高天原温泉は9月30日で終わっている。
ならば雲ノ平でゆっくりしよう、二日間あればどちらかでも天気になるでしょう、という計画だった。


 
ウッディできれいな小屋、平日なのでこの日は結局6組だけ。
自炊場は玄関先だったが、空いているのでと玄関の談話コーナーを使ってよいとのことでした。
ストーブが冷えた身体を温めてくれます、小屋は悪天候の時ホント、助かりますね。

こちらの小屋はジャスを流したり、スピーカーが特殊だったり、夕飯は粕汁?とか色々こだわりがあるらしい。
そのおかげでこんな山中で大好きな「よなよなエール(¥800通常ビール¥600)」がいただけました。



夕飯を始めてしばらくすると・・・あれ?空が明るくなってきた!小屋のテラスに出てみると・・・



16:20、昨日と同じ時間帯に晴れてきた・・・出てきた!雲の中から・・・あれは黒部五郎岳??



すごいすごい!どんどん雲が流れていくよ。あたり一面真っ白だった世界が変った。
小屋から徒歩10分程度の先ほどのアルプス庭園に向かうと、先ほど歩いてきた木道の向こうに薬師岳・・・




祖母岳から見える三俣蓮華岳の左に、槍の穂先・・・




水晶岳はじめ巨大な山々が次々と姿を現し、溶岩台地にぽっかり浮かぶように立つ「雲ノ平山荘」が光る。




祖父岳の左で尖っているのがワリモ岳。鷲羽岳は祖父岳に隠れて見えない・・・




山荘にいた人たちはみんな外に出て、嬉しそうに思い思いの夕暮れを過ごす。



大きい・・・・何もかもが。自分ってなんてちっぽけ・・・そう思わせてくれた雲ノ平・・・
さっきまでの雨でもうダメだと思ったけど、日没までの少しの時間でも見せてくれてありがとう。



ただただ圧倒されて立ち尽くすだけの私たちでした。




明日進む方向の山々・・・登れる気がしないほど巨大に感じる。
あしたはどんな一日が待っているのだろう・・・。



3日目へ





【行程】太郎平小屋7:20→薬師沢小屋9:50~10:05→雲ノ平12:05~12:40(昼食)
    →祖母岳分岐13:55~14:20→雲ノ平山荘 (かなり気ままに歩いているのでCTは記録程度で)













弾丸遠征・栗駒山

2012-10-14 | ヤマのこと

2012.10.13(土) 栗駒山へ行ってきました。

栗駒山の紅葉が素晴らしい、というのを知ってから何度も行きたいと思っていたけど、
遠いしなかなかドンピシャな機会に恵まれず先延ばししていたら、2008年の地震でその後断念。

先週縦走から帰ってきたばかりだったからおとなしくしているつもりが、週末晴れの予報!
紅葉もまさに見頃、というのを聞いたらやっぱり「今しかないかも!」という気になって日帰りで出かけました。


 
東京駅6:04の新幹線に乗ると、ザックを背負った人が意外にもいてビックリ。
くりこま高原駅から紅葉の時期の土日だけ1日一往復だけ走っているという「絆」号にのり、
「いわかがみ平」を目指します。乗客は30人近くいたかな?

新幹線の車窓から虹が見えていてキレイ~とか思っていたけど、虹が出ているという事は雨が降ったという事であって・・・
くりこま高原駅に着いた時から強風だったので、ちょっと嫌な予感はしたのですが・・・


 
途中から雨が降ってきて10時過ぎ、バスはいわかがみ平に到着。小雨が降ったりやんだり、風はとても強い!
合羽を着込み、でもこのときは何も考えず予定のコースで進みました。

今日の予定は東栗駒山~栗駒山~須川温泉へ下山~日帰り入浴~バスで一ノ関へ の予定。
須川温泉側と、こちらいわかがみ平側から路線バスが1日一往復のみ。
どちらも戻りのバス時刻は15:00、この時間には必ずバスに乗っていないとなりません。
タクシー使ったら¥20000はかかりそう距離じゃないかな・・・


本当はこのエリアで宿泊したかったのですが、1週間前では当たり前ですがどこも満室。
仙台まで行けば空いてたけど、温泉じゃなくちゃ意味がない、と弾丸日帰りとなったのでした。



レストハウス脇から見上げる進行方向、ゴウゴウ言ってますけど・・・東栗駒コース、進みましょう。


 
降っていた雨のせいなのか?登山道はぬかるみだらけ。
オマケにゆるゆるハイクのつもりで来てたから、ダンナはローカットのメレルだし、ストックは持っていないし。
(大体油断するとやられるパターン)
転んだら結構大変な感じだったので、色々気を使いながら疲れるこのコースを選んだことをちと後悔・・・



雨はふったり止んだり、時折日が差したりと目まぐるしく変わる空。
それでもこちらのコースは紅葉の中を掻き分け進んでいくような感じで、
穏やかな天気なら本当に気持ち良さそう。




ろくに地図も見ないできたものだから、渡渉があるとはビックリ。
しかも上流から吹き降ろす強風で、沢の水が舞い上がり顔にあたって痛い痛い
足滑らしたら即下山、のような天気なので、滑らないように気をつけて・・・


 
2,3度岩を渡り、反対側へ。やっとここからぬかるみの道から開放されそう。
ホッとしたのもつかの間、上空の雲がものすごい勢いで流れていくのは解っていたけど・・・




木が風から守ってくれていた登山道が終わり、稜線に出たとたんに叩きつける強風
山形県側からくる風は常に強風のうえに、時折ゴゴゴゴー、と唸りながら突風がやってくると息も出来ないほど。
私は立って歩くこともできず、前を行くダンナの後ろを這うように一歩一歩・・・

前方から時々転びながら歩いてきた若者3人に「山頂からですか?」と聞いてみると、
「いや、この先まで行こうと思ったけどとても歩けませんから引き帰してきました♪」


そ・・・そうか、そうなのか・・・やっぱり。



 
大きな岩の影でとりあえず風をよけようとやっとの思いで辿り着くと、既に先客の男性が2名隠れていた。
岩陰にいても常にカラダが強風にさらされている状態は変わらず、5分ほど様子を見ていたけど、
どんどんカラダが冷えてくるから、寒くなり始めて・・・でも隠れるだけで精一杯。
強風の中では簡単にザックを空けれる状況ではない、というのを体感しました。



これでは無理そうなので急いで中央コースで下山しようと考え、今自分がどのあたりか?目の前の尖がりがどこか?
ポケットから地図を出し開いてみると、なんだ、中央コースはあの尖がり(多分東栗駒山?}を越えるのか。
まだまだ先じゃん。二人でしばし悩む。


この強風で?
立ってられないほどなのに?
進むの?そこまでして?何のために?


無理~~~~~

ということで、非常に残念ですが、

敗退。


そうと決まったら急がねば。(進んだ人もいたようですが、それほどの熱意はない我ら)
これ以上雨が強くなってからのあの渡渉はイヤだもん。
あーー・・・やっぱり思いつきの強行で来るとろくなことがないよね・・・こ・・・交通費がぁ・・
と思いながらも、こういう状況ではだいぶ開き直ってくるから「又来ればいいじゃん」とポジティブになれるから不思議。



こんなことならおとなしく最初から中央コースを進んでおけばよかった、と思うけど・・・
いやぁ~~これだけ素晴らしい紅葉を見れたんだから、いいじゃ~~ん



水たまり(大きな穴?)に落ちないように気をつけて・・・



あれ?なんとなく青空が増えてきた?



それでも強風はおさまる感じではなく、振り返る先ほどの稜線はまだ真っ白。


 
ぬかるんだ道を又気を使いながら戻り、休憩する場所もなかったので、お腹がすいた~、
とレストハウスに戻り、中でおにぎりを食べました。

時計を見ると13:00、バスの時間までまだまだあるから、
食べ終わったら中央コースの途中まで行ってみようと話していました。



と、前のベンチに座っていたおばあちゃんとオジサマのところへ10代の少年が二人来た。
どうやら中央コース(サンダルでもいけるらしい)で山頂を往復してきたらしい。
中央コースのCTは登り1:30、下り1時間と書いてあったから、バスの時間があるからはなから諦めていた我ら。

父「おや、もう帰ってきたのか?引き返してきたのか?」
息子「いや、山頂まで行ってきたよ。下りが早かったな、30分くらい?」
父「ここを出て行ったのが11時30分過ぎてたよな?ずいぶん早かったな」


???????
食事をしていた私たちの手が止まった。
時計を見ると今、13:20.
バスの時間が15:00.
残された時間はあと1時間40分・・・
CTは往復2時間30分・・・
少年のCTは約1時間50分・・・

私は絶対に無理だけど、ダンナなら行ける??いや、かなり厳しいでしょ・・・


 
(↑ダンナカメラ)
「じゃ私、先歩いてるから!」と食べ終えて私が飛び出したのが13:25.
そのあと(ラーメン中だった)ダンナが出発したのが13:40
案の定、さっさと私に追いついてきたダンナを見るとサックをデポしてきたらしく、手に水しかもっていない軽装。


やる気だ・・・この人・・・


「バスの時間は15時だからねーーー!!」

と見送った。



風は相変わらず強かったけど、すっかり青空になって。



さっき敗退した尾根が見えた。あの右下の岩の陰に隠れていたんだ、強風で敗退したあの稜線・・・く、悔しい。


その頃、ダンナは疾風の如く(?)山頂めがけて進み・・・



(↑ダンナカメラ)
14:20、きっちり山頂を踏んだ
観光客でも普通に登れる「栗駒山頂」辿り着けなかった私にとっては遠い、夢の山頂となったのだ(笑)





(↑ダンナカメラ)
でもさすがに焦っていたらしく、山頂滞在時間3分で下山開始したそうだ


その頃私は・・・




時間的に無理なのが解った時点で紅葉見物に変更。
カメラマンさんと一緒に夕日に輝く紅葉の美しさにうっとり




山頂から続く山肌のパッチワークにほっこり




これこれ!やっぱり東北の紅葉はこれですよ!ツツジなどの落葉低木が密集して織り成す紅葉の絨毯。
ああ、やっぱり来て良かった!見れて良かった!強行でも来て良かった!(悔しさを忘れる為連呼)



と、山頂方面、レンズを覘くとずいぶんな速さで降りてくる白っぽい物体を発見
多分、ダンナだ。
あの勢いだと私が抜かれる・・・時計を見ると時間は14:30、まずい、急げ!!
美しい紅葉に後ろ髪引かれながら途中で追いつかれ、二人走るように石畳を下り・・・


  
14:50、バス停に到着。レストハウスにデポしたザックを回収し無事に路線バスに乗り込みました。


結局レストハウスから山頂まで登り40分、下り30分、CT往復2時間30分のところ(これは甘いですけどね)
半分以下の1時間10分で往復してきたダンナ
さすが岩手の山の中で育ってきただけのことはある エライぞ ダンナ
と誉めてみたけど、だんなは「アホだね・・・よくやるよ・・・楽しくない」
といまいちだったようです(笑)


 
帰りの車窓からは夕日に染まるのどかな風景。ふるさと岩手も今、このぐらいの感じなんでしょう。
田んぼに鴨が一杯いてビックリ、私は見たことのない風景でとても新鮮でした。有機栽培?



 
くりこま高原駅に戻ったのが16:30、駅のオミヤゲ屋さんで散々買い物をし、
宮城県の充実した名産品をつまみに、反省会しながらまた新幹線で帰りました。


ドタバタ珍道中でしたけど、行ってよかった、紅葉最高だった~。
交通費だけで2人で約¥50,000という財布には痛い、忘れられない弾丸遠征日帰り山歩き。
またいつか、今度は須川温泉に泊まってゆっくり歩きたいな、と思いました。


おしまい。



【行程】東京駅6:04→くりこま高原8:24(新幹線¥11,000)→ミヤコーバス絆号8:45→いわかがみ平10:10(¥1,200)
山中滞在時間10:30~14:50
ミヤコーバス絆号いわかがみ平15:00→くりこま高原駅16:25(¥1,200)
 くりこま高原駅15:15→大宮駅18:58 (新幹線¥10,100)大宮→新宿(¥450)










紅葉の山旅へ【太郎平小屋~雲ノ平 その1】

2012-10-11 | ヤマのこと

☆1日目:折立~太郎平小屋編はこちら

2日目。
朝はまたガスっていたが、徐々に明るくなってきた。
7時頃にはすっかり空も青くなり、「今日は天気いいかも~♪」とウキウキ気分で出発。


昨日下見に行こうと思ってやめた「太郎山(北ノ俣岳方面)」には行かず、左の木道へ。



どんどん上へと上がっていくガスたち。朝の光が眩しくてすがすがしい♪
黒部川出合に向かい木道を下っていくのですが、周りの山肌の色付きが美しくてなかなか前に進めません。

・・・と。

紅葉に見とれていたせいか、気をつけていたつもりなのに朝露に濡れた木道でズデン
「痛っ・・・・」しばらく立ち上がれない。
毎度お馴染みお尻強打と、右ひざをぶつけ、今日からが本番だというのに何やってんだ!私!
ダンナに「引き返しますか?」とイヤミを言われても・・・負けるもんか(笑)
痛みは残ったけど幸いそんなにひどくなかったので、もう絶対転ばないぞ!とゆーーっくり進みます。



何度か渡渉するところがあったけど、水の流れはサラサラと穏やか。ああ、台風いってくれてホント良かった。



誰にも会わないこの道は本当に静かで・・・しーーーーん・・・こんなの初めて。
鳥の声と沢の音しか聞こえない青空の下、地べたに座ってぼーっと休憩したり。




河童が棲む?というカベッケが原。ここまでなんだかとってもとっても気持ちよいメルヘンロードでした。


さて、歩き始めて2時間とちょっと。   
そろそろかな、と思ったら見えてきました、小屋の屋根。

 
「薬師沢小屋」に到着。ここまで来てやっと人に出会いました。5組ほど雲ノ平から降りてきた人達でした。

ちょっと傾いた小屋。ここでトイレを借りたり、もうここにはこれないかな、とお土産(自分用)買ったり、
美味しいお水を頂いたり・・・ここから始まる急登に向けてしばし休憩。


さ、覚悟を決めて出発です



と意気込み、一歩踏み出した途端に・・・

え?コワーーーーーーィ

高度恐怖症の私がとっても苦手とする「下の透けた橋」
揺れるし、さっきの木道みたいに滑ったら間違いなく落ちて怪我するー(怪我で済むのか?)
怖くて一歩一歩、歌を口ずさみ気持ちを落ち着けながら渡りました。
あー、屋久島のトロッコ道の次に怖かったな、この橋。もう渡りたくないな・・・


 
続いて梯子降り、半分がくがく動くような木の橋登り下り・・・
沢の流れが静かだから良かったようなものの、ほんの少しの区間だけど緊張した~


 
ここで先ほど途中でものすごい勢いで私たちを抜いていった男性が大東新道(沢沿い)
へ行くのを見送り、我らは直登コースへ。


 
大きな岩がゴロゴロ、のっけから容赦ない急登が始まります。
でもここ、下りは滑りそうだけど、登りだったら(天気が良ければ)泣きたくなるほどの辛さではないかな?
実はこの手の大岩(編笠山系の)がわりと好きな私。ヘンでしょう・・・笑
それにたった2時間だし、これを登り切れば夢の・・・・と思うと結構楽しかった。



でも好きだからしんどくない、ワケではないので大汗はしっかりかきます。
ただひたすら登ります・・・


 
がんばれ、アタシ。夢の台地はすぐそこだ!キノコに励まされ・・・


 
ちょっと傾斜が緩んだ?と思ったら甘かった(笑)
まだまだ続く大岩登りを終えると・・・



待ってました!木道!早く進みたい、けど転ぶから木道は急げない、まだ視界は開けない、そして・・・


 
やったー!でたー!くものだいらぁーーーー沢からちょうど2時間。
もうハラペコなのと安心したのとで、ベンチを待てず平らになった先で昼食にしました。


 
この日の昼食は太郎平小屋のお弁当、ちまき4個とお茶で一人前(¥1000)
昼はそんなに食べないので、2人で一人前。モチモチで美味しかったなぁ。

・・・おや?さっきまであんなに青空だったのに、だんだん雲行きが怪しくなってきましたよ??



まずい、急がないと。雲ノ平で何も見えないのは想定外!?



その2へ。





紅葉の山旅へ【折立~太郎平小屋編】

2012-10-10 | ヤマのこと

2012.10.3(水)〜10.7(日) 5日間
山歩きを始めた頃から、いつか必ず行きたいと夢見てた、憧れの雲ノ平を歩いてきました。

世間が夏山で盛り上がってる時期には、長期で山に入ることが出来ない我が家。
カレンダー通りの休みしかないけど、4、5連休とかそんな都合の良い休日を待っていたらいつ行けるのか・・・。

そんな我が家に今年、チャンスが訪れた。

ダンナの秋休みを前倒ししてもらい、これまた有給が病欠以外取りにくい会社の私が、
「この日だけは絶対に休みます」と5ヶ月も前から宣言して、やっとつかんだ有給3日間は、
自分達の力量で北アルプスに入れるギリギリの時期、10月第一週。
自分が休む分、夏から必死で仕事もしてきた。
何が何でも行きたい!チャンスはもうないかもしれない!行く!絶対行く!!



・・・と意気込んだ私の前に、台風2個連続発生。
おまけに「非常に大きい台風17号」は日本縦断していくというではないですか・・・
今回のルートは増水したら通れないコースがあったので、
台風の被害状況に寄っては全てを諦めなければならなかった。
よりにもよってなぜ今週なの・・・


と・こ・ろ・が。


そんな必死な私の願いが通じたのか?台風のスピードが速まり、出発の前日には北へ抜けた・・・。


こうして無事、10/2(火)富山駅行き夜行バスに乗り込めたのですが、
はたしてこの夢の縦走は成功するのでしょうか・・・
(毎度前置き長くてスイマセン)



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2012.10.3(水)定刻通り夜行バスは「富山駅」6:00到着。平日なのでバスは空いていて結構良く眠れてよかった。


 
そこから電鉄富山に乗換え、立山行きに乗り、目指すは「有峰口駅」
何度か画像で見てきていたけど、駅に停車中の電車もなんだかかわいらしい(バタデンみたい)



 
昭和の時代にタイムスリップしたような車窓からの眺め、映画のワンシーンのようでとても好きな感じ。
(富山は私の大好きな志の輔師匠の故郷でもあるしね♪)




富山駅から約50分で「有峰口駅」到着。もちろん無人駅。降りたのは私たちだけ。
東京からタクシーを頼んでおいたので、人っ子一人いない、
店も何も無い駅前で運転手さんだけが待っていてくれました。
あと3日早ければ予約制の折立行きバス(9/30まで)があったのですが、仕方ありません。
大奮発タクシー代金¥11,100(有料道路通行料¥1800含む)払って出発です!!
(東京→富山 夜行バス早割り@¥4700だったのでまいっか)


 
約1時間弱で折立登山口到着。
平日なので工事関係者以外だーーれもいません。怖いくらい(笑)
で、熊が思い切り怖いので鈴をじゃらんじゃらんならして8:30、スタートです。
(携帯電話docomo圏外、トイレ、自販機有。登山届けは太郎平小屋で受付だそうです)


 
気持ちの良い青空の中、快調にスタートです。
今回、当初はテント泊か迷ったのですが、前回へこたれた反省もあるし(火打・妙高)めったに来れる場所ではないし、
この時期の稜線は雪でも降ったらたまらない・・・と、さっさと軟弱小屋泊(主自炊)に決定しました。
でも私の装備はたいして減らず、カメラGOODS入れて約13kg、無駄なものが多いんだな、きっと。



最初のベンチで休憩〜。あの雲の向こうに見えるはずの山は何?楽しみ~~。
風は冷たく、日差しが温かい程度なので前回の新潟みたいに暑くて苦しむことも無く歩けます。



 
今年は何度もお目にかかったねー、ヤマハハコ。こんな小さな草まで色付いて・・・なんの植物だろう?



と元気に進んでいくと・・・だんだん目の前が白く・・・あれあれ??何も見えないよ?



このあたりって背後に有峰湖が見えるんじゃないのかなぁ・・・・
ガスガスガス・・・右も左もガス。



さっきまでの青空はどこへやら?何も見えないとすっかり元気がなくなって・・・
お腹もすいたので昼食にしましょう。
富山駅の売店で買った鱒寿司のおにぎり、甘エビとかミョウガとか鯖とかいろんな種類があって美味しい!
これは何個でも食べれそう〜!今思い出してもまた食べたい♪



お腹が満たされ気を取り直して進んでいくと、前方に赤い屋根が見えました。




13:20、太郎平小屋到着です。360度真っ白・・・でも本日はここまで。
なんともゆるゆるな今回の行程ですが、近頃の自分の体力etcを考えての作戦でした。

この縦走は長年の夢でもあったし、頑張りすぎて疲れて楽しめないのは嫌。
1日の行動時間を少なく設定し、ひとつもピークを踏まないかもしれないけど、
時間を気にせずゆっくり山を旅する気分で楽しみたい、それが今回のテーマ。


目の前の薬師岳、ピストンのCTは約5時間。今からだと戻りは日没後。
あっちはあっちでまた繋げたい夢もあるし、未練はあるけどまたの機会に・・・
(薬師岳山荘に泊まれば山頂行けた、ということに3日後に気づかされた(^^;;)



 
小屋に入ると平日という事もあってか?宿泊客は私たちを入れて6名となんとも静か。
いかにも(私のイメージする)昔ながらの山小屋、といった感じでした。
人が少ないので個室に通していただき助かった!
夜行バスと仕事の疲れを取るため前回のような失敗はしないように、とまずは昼寝。
人目を気にしないですむ個室に、ホカホカお布団で夜中も熟睡。
平日の山小屋に泊まったことがなかったのでこの静けさは本当にビックリ&とても良かったです。



 
15:00過ぎ、自炊室は寒いからこちらでどうぞ、と食堂を使わせていただき夕食開始。
ストーブやこたつもあって、心からゆったり出来ました、感謝です。
ビールも進みいい気分になってると、16:30、窓の外が明るくなってきて・・・



雲がぐんぐん流れていって、青空が〜☆



薬師岳方面も見えてきました。



わっ!見えた。もしかしてもしかすると・・・・あの平らな台地が目指す雲ノ平?



到着した時は真っ白で何も見えなかったのに、さーっと何色もの色が目に飛び込んできた。
うっすらと色づいたように見える山肌、明日は目の前のまだ見ぬ領域へ・・・
不思議と縦走前の緊張感はなく、長い間夢に見た奥座敷を歩けるという嬉しさで一杯の夕暮れでした。



2日目へ続く


【10/3】東京駅22:40→富山駅6:00(JRバス)電鉄富山駅6:27→有峰口7:17 タクシー利用 折立8:10着
折立8:30→太郎平小屋13:20 素泊@¥5,500 






戻りました。

2012-10-08 | ヤマのこと


五日間の縦走を終え、日曜日の夜帰って来ました。


行き先はいつかは歩きたいと夢に見ていた、憧れの黒部源流。
初めて訪れた北ア最奥の地は、たくさんの感動を私に与えてくれました。


長いレポになると思いますが、ぼちぼち書きますのでお付き合いくださいませ