チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

カーネギー・ホールのこけら落としで自作を指揮したチャイコフスキー(1891年)

2015-08-26 20:49:45 | メモ

チャイコフスキーはニューヨークのカーネギー・ホールのこけら落としに指揮者として招かれ、1891年5月5日に自作を指揮していたんですね。


↑ "P. TSCHAIKOWSKY, the eminent Russian composer, who will conduct several of his own works."とあります。

 


↑ チャイコフスキーがカーネギー・ホールで指揮するようす。

 

指揮した自作とはいったい何だったんでしょうか?

それは "Marche Solennelle" という曲。



何それ!? チャイコフスキーがこの日のために新たに作ったのか? 作品番号ナシだし死の2年前だから知られざる重要な音楽なのかも



。。。と思いきや、初期の自作「戴冠式祝典行進曲」をちょっと手直ししてタイトルを変えただけのもののようです。がくっ(YouTubeで聴けます)

チャイコフスキーは当時のニューヨークの聴衆を過小評価していたらしく、音楽が始まってすぐに客席からは「あー、あれか~」という雰囲気が流れた。。。
やっつけ仕事がバレちゃったんですね。自分自身がアメリカで既にかなりの人気者になっていたということを知らなかったんでしょうか。

 

↓ 翌5月6日の新聞記事。指揮者の絵はウォルター・ダムロッシュ(Walter Damrosch, 1862-1950)。



(カーネギーホールの雑誌"Intermezzo"1976年5月号より)