チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

ストラヴィンスキー「カルタ遊び」自作自演盤(1939年)

2015-07-13 21:20:33 | メモ

『レコード音楽』昭和14年(1939年)2月号に、ストラヴィンスキーが自作のバレエ音楽「カルタ遊び」をベルリン・フィルを指揮して録音したレコードの広告が載っていました。



「カルタ遊び」は最初の一文字を読み上げた瞬間にはもうすっ飛んでるかるたとは関係なく、ボーカー・ゲームを題材としています。

1936年にアメリカバレエ団から新作を委嘱されたことから、1935年11月に着手して既に半分ほどできあがっていた作品を1936年12月6日に完成、1937年4月27日にメトロポリタン歌劇場で初演されました。指揮はストラヴィンスキー、振付はジョージ・バランシン(George Balanchine, 1904-1983)。

なのでこのレコードのための録音は初演からあまり時間が経っていない時期のものでもあり貴重だと思ったんですが、残念ながらネットでは聴けませんでした。なんでもタダで聴けるってワケでもないんですね。。

 

↑ メトのオーケストラピットか??



ちなみに『レコード音楽』の昭和14年1月号から12月号までの装画は藤田嗣治。



12冊とも色違いなだけでほとんど同じ絵ですが7月号からは涼しげになります。


40年ぶりに公開されたディアギレフ・バレエ団の衣装(1967年)

2015-07-12 21:32:31 | バレエ

『芸術生活』1967年9月号から、「ディアギレフ・バレエの衣装~50年前のピカソたちのデザイン」です。

1967年ロンドンで、1909年から1929年にわたって世界のバレエ界を風靡したディアギレフ・バレエ団が当時使用した舞台衣装が公開されたそうです。

ニジンスキーやフォーキンが実際に着用したにとどまらず、レオン・バクスト(Leon Bakst, 1866-1924)、アレクサンドル・ゴロヴィーン(Aleksandr Golovin, 1863-1930) そして二十代のピカソ(Pablo Picasso, 1881-1973)やブラック(Georges Braque, 1882-1963)がデザインしたものであるということで、話題になったようです。


↑ バクストのデザインした「シェエラザード」(リムスキー=コルサコフ)の衣装

 


↑ ゴロヴィーンのデザインした「火の鳥」(ストラヴィンスキー)のための衣装

 


↑ ピカソがデザインした「パラード」(サティ)のための衣装



これらの衣装を着ているのはロイヤル・バレエ学校の学生たち。衣装は何と、このとき即売されてしまったということです。いま、どこにあるんでしょうか?


ディスクのための初の音楽:ピエルネ「旋回」(1934年)

2015-07-11 20:08:27 | メモ

『レコード音楽』1934年11月号によると、初のディスクのために作曲され録音された音楽、つまりディスクを通してのみ聴くことができる最初の音楽はフランスの作曲家、ガブリエル・ピエルネ(Gabriel Pierné, 1863-1937)の「旋回」(Giration, ジラシオン)だということです。

生演奏でなく、ディスク等のメディアのためだけの音楽がどんどん生み出されている今の時代の先駆けなのかもしれません。
フランス・コロムビアからの発売。録音は1934年1月12日金曜日。

ディスク以外の表現手段によってはその真価を発揮し得ない、真のディスクのための音楽だということなので1934年のオリジナル録音をすごく聴きたかったのですが、ネットでは悔しくも発見できませんでした。

そのかわり、イヴァルディ/ルクセンブルク・フィルのソリストたちによる演奏がNMLにありました(YouTubeでもきけます)。



バレエ音楽であるというその曲はシンプルでオシャレ! 最近のNHK朝ドラに使われる音楽の雰囲気も若干あります。
11人という小さい編成なので、当時のマイクでも各々の楽器の音が鮮明に録音できたんでしょうね。

そして、全体では9分弱の短い曲ですが、当時の「ディスク」であったSPレコードの片面の演奏時間あたり(3分48秒)でしっかりパート1とパート2に分かれています。

ちなみに当初の演奏者は次のとおり。

ヴァイオリン・ソロ Marcel Darrieux ←プロコフィエフの協奏曲第1番初演時のソリスト
第2ヴァイオリン Ales
ヴィオラ Boulay
チェロ H. Lopes
コントラバス Juste
フルート Gaston Blanquart(1877-1962)
クラリネット Louis Cahuzac(1880-1960)
バスーン Gustave Dhérin (1887-1964)
トランペット Beghin
トロンボーン Dervaux
ピアノ Jean Doyen(1907-1982)

ピアニストのジャン・ドワイアンを除く10人の奏者はいずれもコンセール・コロンヌ(Concerts Colonne)の首席奏者で、特にバスーンのデランはその年にパリ音楽院バスーン教授登用のコンクールに第1位を得た名手だったようです。


NHK交響楽団トランペット軍団(1964年)

2015-07-07 23:14:33 | 日本の音楽家

『フィルハーモニー』誌1964年3月号よりヤマハ・トランペットの広告です。



みなさんNHK交響楽団のトランペット奏者です。(A♭さま、情報ありがとうございました。)

左から

福井功 氏(戦国武将筒井順慶の末裔!)

北野博正 氏

野崎季義 氏

金石幸夫 氏。

ジャズメンっぽくてかっこええー


山本直純「100万人の大合唱」(1971年、東京・池袋)

2015-07-04 21:46:29 | 日本の音楽家

毎日新聞社『昭和流行歌史』(1979)に、山本直純氏の「100万人の大合唱」の写真が掲載されていました。



昭和46年(1971年)10月3日の日曜日、東京・池袋東口の歩行者天国で開催されたイベントで、歩行者の歌声が曇り空に響き渡ったそうです。100万人はいなそうだけど楽しそう!



実はこれ、音楽によって暴力に立ち向かうという内容の、同名の映画のロケだったようです。

残念ながらネットでは動画は見つかりませんでしたが、Wikipediaによると「2006年に郡山市西ロータリークラブの40周年事業計画として初メディア化となりDVD化となった。」とあるので機会があれば見てみたいです。

うしろで踊っているこれ↓が何なのか確かめたいし。