ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

再び墓地で

2018-02-07 | アメリカ事情

欧米の家系図では、オンラインで例えばAncestry.comなどに、ファミリーツリーを築いていくことがよくある。利点は、様々な人々がそのツリーに付けたしをしたり、こんな記録が見つかった、と知らせてくれる。その反面不快な気持ちにさせることもある。それは勝手にツリーの内容を変えたり、ある人特有の考え方が貼り付けられたリすることである。それを防ぐため、そして自分自身の確固たるツリーを維持するために、プライベイトに系図のデータベースを持つことが必要である。現在あらゆる会社が売り出している系図マネージメントソフトウェアが便利でいい。それらは、只から何十ドルかまであり、初心者は只のヴァージョンから始めるといいと思う。私が使うのは、Roots Magic とLegacy Family Treeでこれらは、Ancestry.comともつながり、またFamilySearchともつながっているので、証拠付けにも重宝している。この他にもたくさんあるが、使用する人々のニーズに合わせて選べる。その種類と比較は、このサイトで

 

そんなLegacy Family Treeを作ったGeoff Rassmussenが書いた本、”Kindred Voices: Listening for our Ancestors" 「かけがえのない声:わたしたちの祖先を聞く」を読んだのは、もう3年ほど前であるが、この本に書いてあることに賛同する人々、特に系図調査者は、非常に多い。調査者が10人いるとしたら、そのうちの少なくとも8人は、同様の経験をしている。私もその一人である。

 

 

http://news.legacyfamilytree.com/legacy_news/2015/02/new-book-by-geoff-rasmussen-kindred-voices-listening-for-our-ancestors.html



以前にも書いたことがあるが、今まで一度も行ったことのない墓地へ足を踏み入れて、大海の波のごとくに連なる墓石群の中から目当ての物を探すのは、最初ひどく途方もないことに思える。Sexton(墓地管理人)がオフィスにいる場合ならば、そのオフィスに行って尋ねることもできるが、そうではない場合、ずいぶんな田舎にある墓地や、とんでもない山奥や広大な砂地にある墓地、あるいはとてつもなく昔の墓地、そしてプライベイトな墓地には、オフィスはほとんどなく、そこへ行く前に墓地のある町、市、郡などの役所や図書館や歴史協会で、探している墓地の位置を調べる方が賢明である。


ところが、そうした下調べもせずにいきなり見当をつけていた墓地に行きつくこともある。そうした墓地を訊ねたことは何度かあるが、その時のエピソードは、ラズムッセン氏の本のごとくである。つまり、探したい祖先の墓所が、見つかってしまう、としか言いようがない。あちらも探して欲しいし、見つけて欲しいのだと私は強く思う。これは、幽霊だとか、霊界だとかの話以前に、DNAがDNAを呼ぶ、とでも言ったらよいのか、「わかってしまう」のである。もっとも私が探しあてた墓所は、夫の祖先であるから、私にはそのDNAはないのだが、調査を熱心に行い、もっとその古の人について知りたい、探したい、と思うほどになると、割と簡単に「わかってしまう」。逆にセクストンが常勤している墓地でも、そのオフィスに寄らずとも、見つけることもある。ある州に限ってのことでもない。ケンタッキーでも、ジョージアでも、メインでも、フロリダでも、カリフォルニアでも起こることである。


さて、この本によると、作者のGeoff Rasmussenは、彼の先祖の六世代が、メイン州バーハーバーの一時間ほどの運転範囲内に住んでいたことを知る。調査に赴く前に彼は、「一体バーハーバーで何をしたらいいのだろうか」と思ったが、この系図調査の旅は彼の生涯忘れ得ぬものとなったそうである。ジョシュア・スマートとアナ・ダンフィーの家族のグループレコード頁を手にして、彼と5人の仲間は、ヴァンを借りてメイン州バーハーバーにある東ベルファスト墓地へ向かった。地図には詳細に記されていないその墓地は、スマートフォンのGPS機能のお陰で、小さな森を抜けたメインな道路の端にあり、探し当てる事ができた。アナ・スマートの新聞の訃報には、その墓地に埋葬されているとあったのだ。早速スマート家を探したが、誰も見つけることができなかった。


少々失望し、次はどうしたらいいのかしっかりとした予定もないまま、彼の携帯電話のGPSに、”cemetery"(墓地)とタイプした。すると長い長いリストが返ってきたが、どれもピンとくるものではなかった。携帯電話をしまって、次に何をすべきか、と彼は思案し始めた。しばらくして再び携帯電話を取り出すと、そこには詳細に記されているSmart Cemetery(スマート家の墓地)が出ている。驚き、わけがわからない、と思いつつ、彼は鼓動が早くなっているのを感じた。スマート家の墓地、は、前のリストには載っていず、そのリストのどれにも彼はクリックしていなかった。明らかに彼は、興奮して、どこへ次に行くか確実に知っていた。そしてそこへ行くまでの道筋をクリックし、2.6マイル運転した所へ彼らは到着した。

 

 

http://news.legacyfamilytree.com/.a/6a00d8341d219b53ef0154360932f1970c-pi


彼と彼の妻、そして他の4人は、スマート家を探すために墓地を歩いた。仲間の一人は、彼女のその地域に住んでいた先祖の二カーソン家を探していた。すぐさま彼女は悲鳴を上げた。彼女はその先祖、ベンジャミン・二カーソンをその墓地のはずれで見つけたのだった。二カーソンは、彼の先祖でもあり、携帯電話にダウンロードしてある系図のアプリケイションで、そのベンジャミンが彼のデータベースに入っているのを知った。ということは、彼と彼女は一世代離れた六いとこであるとわかった。つまり彼女は墓地で亡くなった祖先と生きている親戚を見つけたのだった。

http://news.legacyfamilytree.com/.a/6a00d8341d219b53ef0154360932f1970c-pi

その墓地で、全く期待せず、彼は、6代前の祖父、ジョセフ・クロスビーとルース・二カーソンを見つけたのだった。


 

ー明日に続く。

 

 

 





 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする