ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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さよなら天華えま

2024-04-08 07:04:00 | 宝塚コラム

暁千星が星組に来てから、やっと私も星組の98期に目が向くようになったのですが、毎朝同期をラインで起こしてたり、差し入れ作って来たり。98期にとっては頼りがいのあるお姉さんだったんだろうと思います。

これからどうするのかな・・・・

 

天華えまは98期生です。

星組に配属されてずっと星組育ちです。

私が彼女のお茶会に行ったのは、姫に誘われたから。

姫は「スカピン新人公演の背中に惚れた」とか言ってましたが、私としてはほとんど興味ない事だったので。

印象としては本当に笑顔がはじけ飛ぶ、何でも笑ってすます明るくて軽い下級生だたなと。大丈夫なのか?とも思ってました。

でも、本人なりに色々悩みは尽きなかったようです。

新人公演のラストの船の上は真っ暗で何も見えないから怖かったらしいですね。

でも、何だか押しが弱いというか、顔が優しすぎて、どこか特徴がないなと思ったのも事実です。

彼女的には新人公演の主役も経験したし、礼真琴の役を何度も経験したけれど、結局は路線に乗り切れずに10年来てしまったという印象でしょうか。

月組には暁千星、宙組には瑠風輝がスポンサーがついたり、路線で真ん中降りしてきたりと活躍目覚ましい。そんな中での葛藤はいかばかりかと思います。

でも、そんな彼女に転機が訪れたのは、台湾公演「キラールージュ」におけるシンガーだったと思います。

天華えまのソロはなぜか耳に心地よく、子守唄のようで優しい気持ちになるなあと思いました。そうやって作品全体を見てみると、彼女があっちこっちで踊っているのが見えて、実は実力派スターである事を知るのです。

話は前後しますが「ドクトル・ジバゴ」を見た時、天華えまはミーシャという役で、主人公の友人役でした。

暗くて残酷なシーンが多いあの芝居の中で、一人、春のような温かさを持ったスターで、そのセリフ回しにどれほど癒されたでしょうか。

轟悠の友人役と言っても全然遜色なく、医者の格好がよく似合う好青年でした。

礼真琴の時代に入り、花組から綺城ひか理が入って来ると、非常にお互いに相性がよかったのか、仲良しで背が高いいいコンビになっていましたね。

「ロミジュリ」の死の役は天華えまの代表作の一つと思っていますが、今までにない解釈で、身体の柔らかさがより「死」としての不気味さを際立たせていましたし、さらに化粧がとても上手である事もわかりました。

めぐり逢いは再びNEXT」ではセシルという役がつき、売れない脚本家でそのおどけた明るい調子がとても上手で、大いに笑わせて頂きましたし、「GranCantante」でのソロは独特の声で私達に訴えかけてきました。 まさに才能が花開いた瞬間でしたね。

そして月から暁千星がやってきて、最初の全国ツァー「モンテ・クリスト伯」ではルジ・バンパ。明るくて貫禄のある海賊でした。 同期と仲がよくて、世話好きである事もこの頃知りました。98期の結束は天華えまによって保っていたので、よそから入って来てもさらっと迎え入れて貰えたんでしょうね。

「ディミトリ」のナサウエイは

穏やかながらご主人に忠誠を尽くす様がよく描かれており、その耀さがかえって不気味に見えましたよね。

また「ジャガービート」では赤い衣装が本当によく似合い、歌唱力が爆発した感じで、いつも彼女のシーンはDVDでも見返してしまいます。

「1789」では大人のダントンを見せてくれて、特に小桜ほのかをバッグハグする時の色気が妖しくて・・胸キュンものでした。

同期の暁千星が2番手羽根を背負った所で退団を決めるあたり、あまりにもタイミングがよすぎて「優等生すぎるよ」と思います。

 でも、彼女的には「STLLA VOICE」をやる事で自分がやってみたかった事全部叶ったというし、下級生にもよいお手本を示す事が出来てよかったのかなと。

さらにおまけのように「ミー&マイガール」に出演出来て、憧れの天海祐希に近づいた感じがしたのかなとも思います。

本当はもっともっと宝塚の天華えまをみていたかった。

ムードメーカーである彼女の存在は、宝塚が今大変な状況の時にこそ必要ではないかと思うんですけどね。

でも、まあ、彼女が自分で決めた事だし、やりきったという感じがするし、階段を袴姿で降りてきた言ったセリフの全ては、宝塚愛に溢れていて、こういう上級生を持てた星組は本当に幸せなんだと改めて思いました。

今後、どうするかわかりません。

けれど、料理が上手だから普通に結婚して幸せになれそうだし、でもダンスの腕前はこれからも見せて欲しいし。

彼女の持って生まれた明るさを生かす道はないものかと神様に祈ってしまいます。

それでもどうかどうか幸せになって下さい。

私達はあなたに本当に幸せにして貰いましたから。

これからは自分の幸せを考えて欲しいです。

ありがとう。天華えま

 

コメント (3)
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RRR/VIOLETOPIA東京千秋楽

2024-04-08 07:00:00 | 宝塚コラム

結局、この作品は生で合計4回見る事が出来て、そのうち1回は「東京宝塚劇場初観劇」のお友達もいて、色々説明や案内をしながら、舞台観て、キャトル行って、食事してお茶して・・の贅沢な事やってかえって来たのですが、お友達も大変喜んでくれて。

「礼真琴さんって本当にかっこいいわね」と言っていました。

公演ドリンクに公演デザート。そして姫がデコった写真を。

キャトルでは宙組の写真が新しくなっていて、何とも言えない気持ちになったんですけどね。

中盤、ちょっと疲れが見えた星組ですが、盛り返したようですね。

 RRR 

「RRR]のラストシーン、手を広げたラーマに抱き着くビームに涙しました。

無論アドリブにも感動。

今回、この作品で一番成長したのは暁千星ではないかと思います。

大劇場から見ていますけど、最初の方は冷徹さが目立っていました。

でも東京の千秋楽が近づくにつれて目の中に憂いが深く刻み込まれるようになり、自分の行動に対していつも葛藤しているような・・・つまり映画版のラーマが乗り移ったように見えました。

感情が豊かになってきたというか、それだけラーマの感情を身に着けるのは難しいのではないかと思います。

何と言っても、舞台ではラーマの過去は1回きりですから、そこらへんを観客に伝えるのは難しいですよね。

ビームの歌は毎回安定の素晴らしさで、この芝居の大部分は礼真琴の歌で持っていたと思います。

また、今回、ジェニーを演じた舞空瞳も可愛らしくいじらしいイギリス人で、衣装の素晴らしさも見ごたえがありました。

小桜ほのかの演技はまさにヴィランジュ。

あんなに小さくて可愛い娘役だったのに、ここまで大きくご成長されるとは。本当に感動です。目が離せないですね。

極美慎の明るさや軽さは重くなりがちな芝居に一服の清涼剤になっていました。

天飛華音も稀惺かずとも、今回は非常に頑張っていたし、楽しそうだったし。

あっちこっちで色々な役を演じていた天希ほまれは目立つ事この上なし。

シンガーの人達、そして水と炎のアンサンブルも絶賛したいです。素晴らしかった。

「ナートゥ」もラストのお祭りの音楽も、拍手が鳴りやまないので指揮者は大変だなと思いました。

 

私・・・最初はシータになりたいと思ったんですけど、今はマッリですよね。

だってビームにあんなに愛されて子守歌まで歌って貰って、ラストはペッタイヤにバッグハグして貰っていいなあって。

 

 VIOLETOPIA 

一回しかみない人にとっては、やっぱり不気味なショーという印象ですね。

私のお友達も「何でこんなに地味なの?宝塚ってもっと派手じゃないの?」って言ってまして、そうだよね~~~と。

でも、何度も見ると音楽が頭から離れない不思議な感じがします。

「指田珠子ってうつ病?」と聞いたのは姫。

やっぱりショーの終わりで「まがいもの」に対する悲しい歌を聞くと、どこまでも前向きになれない作者の思いみたいなものが入ってきますね。

千秋楽はお遊び一杯で、あっちでもこっちでも天華えまと大輝真琴がハグしてました。

 

ここでもやっぱり一番七変化を見せてくれたのは暁千星だと思います。

ラーマと白いドレスの女性が同一人物だなんて信じられない。しかも裏声も綺麗で。今まで暁は何度も女装してきました。

「A-en」の時はさすがにガタイが大きすぎるなと笑ったけど、本人的には一生懸命色気を出したつもり。

「グランドホテル」ではうーん・・・・「クルンテープ」で初めて「可愛い。足細い、長い」とびっくりして、「GuranCantante」では女性らしさをうまく表現。そこらそんじょの娘役より可愛いぞとなり、今回は妖しさ、色気、そして女王蜂のような気高さを身につけていました。

そうかと思えば、楽屋裏の持てない男子になったり、ロックスターになったりと、早着替え大変だね~~と思いつつ。すごいなあと感心してしまいました。

 

七変化と言えば小桜ほのかもそうで、芝居での悪女、二階席まで来てもそれを貫き通した凄さ。そしてショーでは綺麗な声とサーカスのシーンの声と使い分けが素晴らしく、今やどんな役でも来なさい状態で嬉しい。

退団者の挨拶、そして礼真琴の挨拶を聞いていると、すべての言葉を遺族に聞かせたいと思いました。

いや、そういう事も含めての言葉だと思っています。

天華に対して礼が「びしばし鍛えた」と言っていましたが、それは決してパワハラではなく、期待するからこそのものだったと。

週刊誌では芹香斗亜と天彩峰里が星組出身だから、そこが元凶というように書かれた事がありますが、星組のカラーというのはおせっかいな部分があるけど、決して見捨てないって所でしょうか。

紅ゆずるや礼真琴の退団者への言葉は、非常に細かく人を見ていたなと思います。そういう事が出来る環境があるという事ですね。

全ての総合芸術が宝塚歌劇なんだという事です。

こんな感動的な千秋楽があるからこそ、みんな通うしそれは亡くなったあの子も経験出来た筈なんですよ。

言われた事を全て「パワハラ」と本当にとらえていたかどうかわかりません。

あくまで親と弁護士が言ってる事だから。

でも、芸事の世界では自分以外はみんな仲間でありライバル。

破れる人と成功する人がいる世界です。

暁千星が2番手羽根を背負った時点で退団を選ぶ同期もいた・・・専科に行ってでも残りたいと思った人もいた。

よその舞台とは違う、濃厚な人間関係と「成長」を見るのが宝塚の面白さだと思います。

 

今回の「VIOLETOPIA」はトップと星組によって何とかうまく行きました。

指田さんには次回、きちんとセオリーを守りつつ個性のあるプラス思考のショーを作って欲しいです。

「あの不気味なショーを作っていた人がね~~成長したわ」と観客も思いたいので。

とにかく「世界で一番「ナートゥ」を踊ったみなさん。ご苦労様でした。

 

 

 

コメント (3)
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