2025大阪・関西万博の会場である夢洲は、大阪市の廃棄物の処分場として1977年から整備されてきた埋立地です。
緩やかに埋め立てられていたことから、埋め立ての過程でできた裸地や草地、水たまりにはカモ類、シギ・チドリ類などが飛来しています。
絶滅危惧種のコアジサシの繁殖地にもなっており、南港野鳥園とあわせて大阪府の生物多様性ホットスポットになっています。
この夢洲の環境が万博およびIR(統合型リゾート)に向けた開発により損なわれています。
この「緑の地球ネットワーク」の「なんでも勉強会オンライン」では、大阪湾の埋め立ての歴史から、夢洲の生き物の保全活動の報告、さらに大阪湾全体の生きもの保全・復元のために目指している事が紹介されています。
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「大阪・夢洲は生物多様性のホットスポット 夢洲の生きもの保全から大阪湾の生きもの保全・復元への流れをつくっていこう」
大阪市は万博アセスで、博覧会協会に生きものの生息・生育環境の保全・創出をする様に「市長意見」で要請した場所を、万博のレガシーとして残さず、大阪市自らが開発して損なうと言う矛盾した事を行う構図になっています。
この矛盾については、多くの人が知っておくべきだと思われます。
阿倍野区民センターです。
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ここには、阿倍野図書館があります。
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区民センターの3階です。
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図書館の入口前のロビーに設置されています。
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ミニ写真展「夢洲の野鳥」です。
大阪・関西万博が開催される夢洲の環境と野鳥の事が展示されています。
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夢洲のいろいろな環境・貴重な野鳥がいっぱい・・だったと言う事です。
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池、水際、湿地、砂・砂利、草地、ヨシ原の多様が環境がありました。
そして、ミサゴ、ホシハジロ、セイタカシギ、ツクシガモ、オグロシギ、ホウロクシギ、ソリハシシギ、ハマシギ、コアジサシ、シロチドリ、セッカ、ヒバリ、オオヨシキリたちが見られました。
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コアジサシ、セイタカシギの状況です。この鳥たちは、この場所で繁殖をしています。
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夢洲では、ツバメ、カルガモ、カイツブリ、チョウゲンボウ、セイタカシギの子育ても見られています。
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コアジサシにまつわるクイズです。
②「コアジサシがこわいのは、どっち?」、③「コアジサシの好きなたべものはどれ?」と言う質問です。
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①「このなかにコアジサシ、何羽いるかな?」、④「コアジサシの巣、どっちかな?」と言う質問です。
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ヒントもあります。
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こうした夢洲の環境と鳥たちが、環境アセスメントがなされながらも、ほとんどが損なわれています。
大阪自然環境保全協会は、こうした夢洲の状況を伝えると共に、これからの復元を呼びかけています。
https://www.nature.or.jp/action/yumeshimamirai/
2023年11月22日に、大阪自然環境保全協会は、大阪市議会に次の「陳情書」を提出しています。
「夢洲の生きもの保全・創出に関する陳情書」
〔陳情項目〕
2022年2月9日に大阪市長が示した「2025年日本国際博覧会環境影響評価準備書に関する市長意見」の趣旨を活かした夢洲の生きもの保全・創出を、確実に実行する事を要請する。
〔陳情趣旨〕
・夢洲は、1977年以降の公有水面埋立て許可に基づく埋立地で、建設残土、浚渫土砂等を埋め立てて来たが、埋立てが緩やかに進められていた事から、草地、淡水池、塩性湿地等の色々な環境が形成されて、生物多様性が大きく成り、大阪府によって、2014年以降南港の野鳥園と共に「生物多様性ホットスポット(多様な生物たちに合える場所)A ランク」に指定されている。
・この場所に、大阪・関西万博やIRの誘致が決定されて以後、この「生物多様性ホットスポット」であることが、ほとんど顧みられる事無く、損なわれ続けている。公有水面の埋立て許可の変更手続きは行われているが、生きものへの配慮については特に言及されていないのが実態である。
・私たちは2019年から2022年まで夢洲の生きもの調査をしていて、絶滅が危惧される51種の鳥類、12種の植物を確認して来ている。
・これまで、この夢洲の環境と生きものについて、保護して欲しいと何度も大阪市に対して要望書を提出したが、先ほど述べた公有水面埋立て許可に基づく手続きを経ているとして、毎回却下されて来た。
・こうした中、大阪・関西万博については、大阪市環境影響評価条例に基づき、環境影響評価の手続きが行われ、そこで示されたのが、2022年2月9日の「2025年日本国際博覧会環境影響評価準備書に関する市長意見」であった。
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・しかしながら「市長意見」で示された「湿地や草地、砂れき地等の多様な環境を保全・創出すること」とされた場所について、大阪市は万博の工事に先立つ地盤改良工事によって、この環境を損い続けて来ている。
・これを阻止するために、私たちは2022年4月に「住民監査請求」により、この工事の中止と、既に損なわれた環境の回復を求めたが、「市長意見は、本件各工事対象区域(夢洲2区)の夢洲の水辺等を、本件各工事着手前の状態で保全することを求めたものではなく、本件各工事が実施された後で、多様な環境を保全、または創出することを求めたものであり、今後の博覧会協会の取組に委ねられるべきものと解される。」との理由で棄却された。
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・この事から、私たちは博覧会協会の取組みを注視し続けているが、夢洲2区についての博覧会協会の対策は、地盤改良工事前の環境の保全・創出には程遠いものになる事が確実な状況である。(ヨシ原が形成されていたエリアは盛り土がされ、湿地が広がっていたエリアは地盤改良工事によって固められ、更にプール化される事によって、シギ・チドリには全く適さない環境になってしまう事が解消されない事などである。)ここで、大阪市が、博覧会協会に対して、「市長意見」を確実に実行する様に対応しなければ、住民監査請求が棄却された理由の不履行を招く事に成ってしまう。
・更に、「市長意見」で博覧会協会に求めた環境の保全・創出された場所を維持(発展)させる事が万博のレガシーとして当然であると考えるが、大阪市の計画(夢洲まちづくり構想)によると、国際観光拠点と成る計画としており、万博終了後は順次、埋立てが進むとの事である。このままでは「市長意見」が求めたものが無効になってしまう状況にある。
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・時代は生物多様性保全を推進する事が求められる方向に動いている。こうした中で、生物多様性ホットスポットである夢洲の環境を損なう事は時代に逆行していると言わざるを得ない。是非とも「市長意見」の趣旨を活かした夢洲の生きもの保全・創出を、博覧会協会に実行するように対応すると共に、大阪市自もこれを発展的に継続して行く事を要請する。
・万博開催後の夢洲については、万博のレガシーとして、自然観察・野鳥観察など自然体験の場として活用し、大阪湾沿岸域の重要な湿地の保全と利用の面から、南港野鳥公園と合わせて、ラムサール条約湿地の登録を目指すことが望ましい。
・これらを具体的に解決し実現するうえでも、関係する環境団体や専門家など多様な関係者とのオープンな協議会の場を早急に設けることを要請する。
以上
これは、大阪自然環境保全協会が作成したアルバムで、夢洲の過去の姿です。
この環境をこそ、博覧会協会そして大阪市が、保全・創出する必要があります。
この環境をこそ、博覧会協会そして大阪市が、保全・創出する必要があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/2f/3e3b918b366f3c3d2d836d172be117d4.jpg)
そして、万博後には、こうした環境を万博のレガシーとして、維持・発展させて欲しいと思います。
更には、大阪湾ベイエリアを生物多様性のエリアとして復活させて行くべきと思います。
更には、大阪湾ベイエリアを生物多様性のエリアとして復活させて行くべきと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/6a/466579d732533913eaa56f6ae8b9e9da.jpg)