大阪自然環境保全協会(ネイチャーおおさか)の会員として、4/22に住民監査請求の陳述を行いましたので、要約を載せます。
「ネイチャーおおさか」は、4/7に本タイトルの主旨で「住民監査請求書」を提出しました。
この内容について、4/11には「プレスリリース資料」を発表し、4/15には「記者会見」を行っております。
この会見の後、本件については色々と報道を頂いております。
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夢洲の埋立ては、昭和52(1977)年と昭和56(1981)年の公有水面埋立法の許可取得によるものとされ、現在も継続されています。
夢洲は、埋め立て中に、形成された環境に生きものが再生し、また、これが野鳥に利用される場所になった事から、生物多様性ホットスポットとして指定されています。
しかし、万博やIRが決まって、廃棄物と浚渫土砂の埋立てだけではなく、土地造成の埋立てに変化し、この豊かな自然環境が壊されて行っております。
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「ネイチャーおおさか」では、この「生物多様性スポット」を保全するために、2019年から開始している「生きもの調査」の結果を踏まえて、都度、大阪市等に「要望書」を提出して来ました。
しかしながら、回答は頂いても、公有水面の埋立て許可を法的根拠として、埋立てが継続して進められ、生物多様性ホットスポットが、損なわれ続けています。
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こうした中、「大阪市環境影響評価条例」による環境影響評価の手続きが、大阪市による埋立て工事が進む中で行われました。
そして、埋立て工事中の、今ある「生きものや、その棲息環境」が保全する必要のあるものとして評価されました。
そして、この環境影響評価を踏まえて、本年2/9に出されたのが、「環境影響評価準備書に係る市長意見」であったと考えています。
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大阪・関西万博の、SDGs達成、さらにSDGs+beyondへの飛躍と言う高邁な理念に即して、生物多様性保全を前面に表現されていると考えます。
この市長意見を踏まえて、今回、私たち「ネイチャーおおさか」が問題であるとしているのは、ウォーターワールドとして予定されているエリアです。
ここは、「塩性湿地」や「ヨシ原」の広がっている場所で、正に「市長意見」の中での「環境の保全・創出」がうたわれている「動物・生態系」と「植物」があるエリアです。
しかしながら、博覧会協会の工事着工以前に、このエリアで大阪港湾局による「地盤改良工事」が行われています。
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これが、大阪港湾局における「地盤改良工事」が行われる範囲を示す計画図です。
この図の「Dのエリア」では、「ヨシ原」が広がっていましたが、既契約の「地盤改良工事」によって、この環境が損なわれています。
更に、この図の「Cのエリア」では、「塩性湿地」が広がっています。「地盤改良工事」は未契約ですが、工事が計画されている事が確認されています。
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監査請求書の内容です。
「対象となる事実」は、夢洲2区部分のウォーターワールド予定地の「地盤改良工事」です。
「この行為が不当である理由」は、市長意見では、博覧会協会に「ロードマップを作成し、湿地や草地、砂れき地等の多様な環境を保全・創出すること」と言及されているにも関わらず、大阪港湾局の「地盤改良工事」によって、万博工事着手前に、この「動物・生態系」と「植物」を損なってしまう事です。
従って、この一連の地盤改良工事は、市長意見に沿わない不当なものと言わざるを得ません。
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「この工事の結果、大阪市に生じる損害」は、この地盤改良工事による「無駄な経費の支出」と、この工事が行われた後に、損なわれた環境を、市長意見に沿って回復するならば、そのための経費も含まれると考えられます。
ネイチャー大阪が、「請求する措置の内容」は、「即時に工事を中止し、ロードマップを作成して、工事方法を検討し直して貰う」事です。
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監査委員に訴えた言葉です。
市長意見に対して矛盾する行為を、大阪市自身が行っている、この構図について正す「ご判断」を、お願いしたいと思います。
博覧会協会に市長が意見として述べた事を、大阪市が意味の無い事にしてしまう事実を、市民が認識した時には、大阪・関西万博を進める事についても、取り返しのつかない批判が巻き起こる要素を含んでいると考えます。
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