みなさんは真理の話を知ったときには「なるほど」と思っても、家や職場で周りの人たちの言葉を聞くと、自分が特殊な人間であるかのような気持ちになり、不思議な感慨に打たれることがあるでしょう。周りには、仏神や霊の存在を軽々しく否定し、享楽のみの人生を生きている人が、あまりにも多すぎるのです。
しかし、周りの人たちが病気にかかっているからといって、みなさんも病気にかからねばならない理由はありません。周りの人たちが心の病にかかっているからといって、みなさんも心の病にかからねばならない必然性はないのです。
現代においては、唯物主義という”伝染病“が流行っています。これは心の病です。この病にかかると、永遠の生命に陰りができます。本来の自己の存在を否定するようなことになるからです。
すなわち、霊的なる真実を言えば、「人間は仏の子であり、霊的存在である」ということを否定するのは、自殺行為以外の何ものでもないのです。
みなさんは、自殺する人を「素晴らしい」と思うでしょうか。そういう人の仲間に加わりたいと思い、「君が自殺するなら、自分も自殺する」と言うでしょうか。そんなことはないでしょう。
最も大切なものを捨て去り、己の真実の命を土くれか何かにしようとする思想に賛同する人たちの言葉に、迷ってはなりません。
彼らの心は病んでいます。病んでいる人たちに正しき生き方を教え、「健康で健全なる人間の魂のあり方とは、いかなるものであるのか」ということを教えることこそ、病んでいない正常な人間の仕事ではないでしょうか。
みなさんは、どちらが病んでいるかをはっきりと自覚し、自信を持たなくてはなりません。みずからが、考えにおいて健全であること、人間が自然に持つべき考えを持っていること、よき思想、よき心情を持っていることを、誇りに思わなくてはなりません。
そこに心が病んでいる人がいるならば、その病んでいる理由を教えてあげることが伝道です。
「あなたは、なぜ、そのように不健全な生き方をしているのか」ということを知らせてあげることが伝道なのです。それが、健康なる人間の義務ではないでしょうか。
魂の伝染病にかかった人がこれほど多い時代は、いまから一万年以上前の、アトランティスの時代の末期しかありません。それ以後、一万年近くの歴史のなかで、現代ほどひどい時代はないのです。
どの時代も、仏神そのものを抹殺しても平気な人間が横行するところまでは行っていません。仏神を信じない人たちがいたことはありますが、それは少数派であり、変わった人たちだったのです。しかし、その変わった人たちが幅をきかせているのが今日の現状です。
時代がそうであるならば、時代を変えていく以外に道はありません。われらは時代の子です。この時代に生きている人間、同時代に生きている人間として、なすべき義務とは、同時代を変えていくことなのです。
過去の時代を変えることもできなければ、未来の時代を変えることもできません。私たちにできるのは、同時代を変えていくことだけです。この時代を、健康な心を持った人たちで満たすことができるのは、同時代に生きている私たち以外にいません。そこに私たちの仕事があるのです。
「それでは、いかなる方法で、この時代を変えていくのか。その方法を知りたい。どうすればよいか」と、みなさんは問うでしょう。
そこで、私がまず述べたいことは、「家族愛」です。自分の家庭から変えていくこと。隣の人ではなく、みずからの家庭のなかから始めていくことが、第一歩なのです。これを知らなくてはなりません。
---owari---
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