(「あきらめずに続ける」ことの大切さ)
震災被害を受けた人々は、たいへん苦労されたのではないでしょうか。しかし、言葉に対して、あまりにもナーバス(神経質)になりすぎるのも問題です。前述した、「心が折れた」と言う人のようになってしまってはいけないのです。
日本は、第二次大戦後、荒廃(こうはい)のなかから立ち上がりました。震災被災地の人々も、「もう一度、荒廃のなかから立ち上がっていこう」と努力しなければならないと思います。いつまでも待っていてはいけません。やはり、自分から立ち上がっていこうとしなければならないでしょう。
その際には、自分のよしとする道を選べばよいのです。今の場所が嫌(いや)であれば、他の地域で頑張ってもよいでしょうし、「いや、同じ場所でやり直そう」と思うのであれば、町を再興したらよいのです。それだけの気概(きがい)を持つことが大事です。
トーマス・エジソンは、非常に数多くの実験をした人ですが、あるとき、火事に見舞われ、自分の研究所として使っていた工場が燃えてしまったことがあります。そのときに、エジソンは、子供を含めた家族全員を呼んできて、「こんな火事はめったに見ることはできないから、よく見ておくんだよ」と言い、自分の工場が燃えている様子を見せたそうです。
「めったに見られない珍しい光景だから、よく見ておけ。それにしても、よく燃えているなあ」などと家族に話していたようなので、エジソンは、ある意味で、神経が“切れて”いたのかもしれませんが、燃えてしまったら、もはや、どうしようもないので、やり直すしかありません。
何百回、何千回と失敗しても、研究を続ける人は、そのようなものでしょう。エジソンのように、「工場が燃えたぐらいではあきらめない。やり直すしかない」と思うことも一つの考え方です。たとえ、お金がなかったとしても、お金を持っている人を説き伏せて、出してもらい、もう一回、始めるしかありません。
このように、「研究所にしていた工場が火事に遭(あ)った」という体験を持っている人の会社でも、今では、GE(ゼネラル・エレクトリック)として、あれほどの世界的な大会社になっているわけです。
したがって、「あきらめずに続けること」が非常に大事なのです。
---owari---
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