今日も国際関係アナリスト・北野 幸伯さんのメルマガからお伝えします。
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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは! 北野です。
すでに100回ぐらい書いています。
「暗黒の30年の真因」が、「財務省に操られた総理が、タイミングの悪い増税を繰り返してきたから」であること、皆さん理解されているでしょう。
総理が財務省のいうことを聞いて増税するのは、「経済音痴だから」と説明すれば、皆さん「あ~なるほど」とすぐ納得できるでしょう。
では、なぜ財務省は、いつも増税を志向するのでしょうか?
彼らは「増税したら景気が悪くなること」がわからないのでしょうか?
元財務官僚の高橋洋一先生は、「財務官僚は、東大【 法学部 】出身が多いので、実は経済、財政については何もわからない」といいます。
そうなのかもしれません。
私は、財務省の人たちは、「増税したら景気が悪くなること」がわからないのではなく、「考えもしない」のだと思います。
どういうことでしょうか?
はっきりいえば、「景気をよくする」のは「財務省の仕事ではない」ので、「関係ない」のです。
『現代ビジネス』1月28日付に、
『増税したら偉くなれる…!? 財務省の官僚たちの、知られざる「出世の階段」を完全図解する』
という記事がありました。
引用してみましょう。
〈財務省には毎年20人程度がキャリア官僚として入省するが、事務次官に就けるのは通常、同期で1人だけ。〉
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事務次官になれるのは、20分の1の確率。
出世競争で、同期19人に勝たなければならない。
過酷です。
そして、入省すると厳しい時代が待っています。
〈13~15年目の課長補佐時代までは昼夜を問わず下働きを強いられ、能力を評価される。〉
――
この記事が本当なら、「ブラック企業並みの労働環境」ということでしょうか。
〈その後の王道はやはり主計局畑で、主計局主査、主計局主計官と上り詰めるのが典型的。
各省庁が提出した予算要求の査定のまとめ役となる主計官ポストは9席しかなく、ここで同期の多くがふるい落とされる。〉
――
嗚呼、20人のうち11人が出世競争から脱落しました。
〈次官を目指すには、省内人事とOBの天下り先を差配する秘書課長、官邸・国会対策の要となる文書課長、政府の経済財政政策などに対応する総合政策課長の「官房三課長」のいずれかを経験するのも必須。
その後は首相秘書官などを経ながら、3人しかいない主計局次長に就くのが常道だ。〉
――
9人が3人になりました。
さらに勝ち抜いて、ゴール・次官になるためには、何が必要なのでしょうか?
ここから一番重要なポイントです。
〈増税に貢献したかどうかも大きなポイントだ。〉
〈増税に貢献したかどうかも大きなポイントだ。〉
〈増税に貢献したかどうかも大きなポイントだ。〉
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重要なので、3回繰り返させていただきました。
「出世したければ、増税せよ!」
言葉を変えれば、
「出世したければ、【 もっと国民から金を奪え】!」
「出世したければ、【 もっと国民の手取りを減らせ】!」
「出世したければ、【 もっと国民を貧しくしろ!】」
ともいえるでしょう。
これ、ホントでしょうか?
東大出身のスーパーエリート官僚が、そんな「国民いじめ」を考えるでしょうか?
信じられますか?
そこで、記事の筆者は、実例を出しています。
〈前次官の茶谷栄治氏は、主計官だった2011年、東日本大震災の復興財源確保をめぐって所得税を2.1%上乗せしたり、住民税を10年間1人あたり1000円ずつ増やしたりと「広く薄く」増税を主導。
現次官の新川浩嗣氏は厚生労働担当の主計官時代、消費税率10%への引き上げに道筋を付ける社会保障と税の一体改革に貢献した。
いずれも財務省の「歴史に残る勝利」で、省内では両氏の次官就任は確実視されていた。〉
――
前次官も現次官も、【 増税に成功した 】=財務省の【 歴史に残る勝利! 】を実現したので、次官になれたそうです。
〈新川氏の後継には、やはり厚労担当の主計官経験者で、旧民主党・野田佳彦政権の官房長官秘書官として官邸・政界工作に汗をかいた宇波弘貴氏の名前が挙がる。〉
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野田佳彦(★現立憲民主党代表)政権といえば、「消費税率を5%から10%に【 倍増する 】三党合意」を実現させたことで知られています。
その裏に官邸工作、政界工作に「汗をかいた」財務官僚がいたのですね。
その人が次期次官になる可能性が高いそうです。
〈物価高に苦しむ国民をよそに、熾烈な競争を勝ち残るには、やはり「増税」が一番の切り札となるようだ。〉
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どうですか、皆さん?
「増税をすれば、景気が悪くなるじゃないか!
暗黒時代がつづくじゃないか!
東大出身の優秀な官僚がそんなこともわからないのか?」
「わからない」というより、「考えない」し、「考える必要もない」ということでしょう。
彼らは、出世ゲームをしている。
エントリーするのは20人で、次官になって勝利できるのは一人だけ。
そして、勝利するためには、【 増税すること 】が必須なのです。
そういう過酷なゲームをしている人たちが、「いや待てよ。増税したら国民生活が厳しくなるのではないか?」と考えるでしょうか?
増税が繰り返されてきた事実をみればわかるように、全然考えないのでしょう。
それはともかく、彼らの出世のために、国民生活がどんどん破壊されている状況を変えなければなりません。
道は二つです。
財務省に操られている、「石破大増税自民党」を参議院選で敗北させ、「反増税派」の高市さんに総理になっていただくこと。
「手取りを増やす」=「減税派」の国民民主党を参議院選挙で勝たせることです。
財務省支配がつづいていけば、日本の暗黒時代は40年、50年、60年と延長されていきます。
1988年世界2位だった一人当たりGDPは、2024年39位まで落ちました。
財務省支配がつづけば、40位、50位、60位と落ちていくのは、確実です。
皆さん、財務官僚の私利私欲が作り出した「暗黒時代」を終わらせましょう!
---owari---
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