このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

隠されたる神秘

2016年11月11日 | 人生

私はあなたがたに言っておきたい。

あなたがたの多くは、まだまだ盲目である。

あなたがたの多くは、まだまだ、

この世のなかに隠されたる神秘と、その美に目覚めていない。

あなたがたの多くは、どうしても、

自分の身の回りにしか目が行かない。

そして、多くのものを見過ごしているのだ。

 

大地を歩くときに、その大地を見つめてみよ。

その大地をつくるために、

いかほどの歴史が刻まれているかを、

その大地のなかで、

どれだけ多くの生命がうごめいているかを、

見つめてみよ。

大地のなしている、大いなる仕事の数々を、

あなたがたは思い起こさねばならない。

 

そうして、あなたがた一人ひとりが、

この大地の上に、小さな家を建てて住んでいる。

そこに大きなメルヘンがある。

はるかなる上空から眺めてもみよ。

見渡す限りの大地に、

一つひとつの夢を託して、小さな小さな家が立ち並んでいる。

はるかなる上空から眺めてみるならば、

そこに住んでいる人たちの姿は、どのように映るであろうか。

そのなかに、一つの夢がある。

そのなかに、一つの生涯がある。

そのなかに、家族の営みがある。

そこに、ほほえみがあり、そこに、幸せがある。

それを、あなたがたは想像することができるだろうか。

一つひとつの小さな家のなかに、

素晴らしい語らいがある。

素晴らしい歴史がある。

素晴らしい物語がある。

愛し合った男女が一つになり、

子供が生まれ、その子供が育ち、家族が大きくなり、

また、新たなる者が、老いたる者に取って代わり、

そして、時代が進行してゆく。

しかし、すべてのものは、前進、前進、前進あるのみであって、

決して後退することはない。

あたかも川を流れ下ってゆく小舟のように、

すべてのものは、先へ先へと進んでいって、少しも退くことはない。

その家族の歴史を見てみるときに、

ああ、この大地に、

いかほどの幸福が生れていることよ。

いかほどの愛が生れていることよ。

それは、素晴らしいことではないだろうか。

 

そうして、目をさらに遠くに転じてみるならば、

大海原には船が浮かんでいる。

人類のロマンよ。

いかほどの昔に、人類は、

船をつくって海に浮かべることを考えたのだろうか。

いかばかりの昔に、

船に乗りて大洋を航海せんと決意したのだろうか。

そこに夢がる。

そこにロマンがある。

船に乗りて世界の果てを見んとした男たちの、

数限りない歴史がある。

 

そして、その船の下に、

数多くの生き物たちが生きている。

数万種の魚が、海草が、貝が、

さまざまな生命が生きている。

あなたがたは、海に興味を持ったことがあるだろうか。

そこにもまた仏の創造が隠されているということに、

気がついたことがあるだろうか。

さて、陸上にのみ生きて、海に興味を持たなかったとするならば、

あなたは、生涯のなかで、

何か大切なものを忘れていたのではないだろうか。

共に同時代を生きている生命たちのことを、

忘れていたのではないだろうか。

 

また、空を見上げよ。

空のなかでも、数多くの生き物たちが養われている。

鳥たちを見よ。

彼らが飢えたということを聞いたことがない。

彼らは、木から木へと、さえずりながら渡り、

どこからともなく飛んできて、

どこへともなく飛び去ってゆくものだ。

数多くの鳥たちよ、

あなたがたは、いったい何羽いるのだろうか。

百万でも、きかないだろう。

億だろうか。

いや、それ以上の数がいるに違いがない。

それだけ多くの鳥たちが、

飢えることもなく、

冬を越し、夏を過ごして生きていけることの素晴らしさよ。

それぞれの鳥たちが、

それぞれの巣づくりをし、

それぞれのひなをかえして、

そして生きつづけていくことの素晴らしさよ。

彼らには、何らの保障もない。

彼らには、人間と違って、

病気のときに助けてくれる者もない。

また、年を取ってからの社会の福祉も何もない。

彼らには何もない。

彼らには、経済もないであろう。

彼らには、政治もないであろう。

彼らには、軍事もないであろう。

彼らには、人間社会にあるところの文化すらないであろう。

しかし、彼らは、

飢えることなく、

千年前も、万年前も、そして、現在も、一筋に生きている。

「この大空を自分のものにする」という自由のために。

その自由をみずからの手に入れんとするがために。

その自由を決して放さぬために。

彼らは紡がない。

彼らは、人間の如く仕事に従事することもない。

彼らは、その自由を手に入れることのみを、

数千年、数万年のあいだ、待ちつづけてきたのだ。

 

はるかなる下で人間たちが大地を歩いている姿を見下ろしながら、

彼らが、いかに精神の高貴さを保っているかを、

あなたがたは知っているだろうか。

その自由に比べれば、

人間の自由などは、

はるかにはるかに劣ったもののように見えるであろう。

人間の生活さえも、劣ったものに見えるであろう。

人間たちは、大空を飛ぶのに、

あんな大きな金属の鳥をつくらねばならない。

お金を払い、荷物を運び、座席に座り、

そして飛んでゆかねばならない。

しかし、鳥たちを見よ。

彼らは自由自在だ。

枝から枝へ、大空へ、海原を越えて、そして次なる国へ、

自由自在に飛んでゆく。

この素晴らしさよ。

太古からある、この素晴らしさよ。

「仏は、すべての生命を平等に愛して、

それぞれのものに素晴らしきものを授けたのである」ということを、

あなたがたは知っているだろうか。 

 

(仏法真理)

 

---owari---

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秦の始皇帝はどこの民族だっ... | トップ | 病気を「つくる力」と「治す... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読者登録ありがとうございます (bellbig)
2016-11-12 18:30:53
このゆびと~まれ!さん
読者登録ありがとうございます。
長い文章をうまくまとめられていますね。
私にはできない芸当です。
今後ともよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿

人生」カテゴリの最新記事