日本の、経営理論の、第一人者の、名和高司教授と、ランチをさせていただく機会を賜りました。
名和先生の最新刊『エシックス経営』で拙著『インテグリティ』を取り上げていただいた御縁で。
意気投合させていただいたと言ったら失礼でしょうか、近年にない、大盛りあがりのランチでした。
一番良かったのは、視座を上げていただきました。名和先生は、「世界の中の日本」を考えていらっしゃって、エシックス経営とかインテグリティを、「世界にどうやって伝えるか」ということまで、考えていらっしゃる。
さすがに視座がお高い。
私も、拙著『インテグリティ』の英訳はないのか、と海外の方からお問い合わせ頂いたことはありますが、さらに、日本のいいコンテンツ、インテグリティ、信頼性、日本らしさを、世界に発信せねば、と思いました。
取り急ぎ備忘のために、今日話したネタを、思いつくままに、単語だけ:
- フジテレビの件とかでインテグリティの需要は増えている
- NTT澤田さん、NIDEC永守さん、ユニクロ柳井さん、SBI北尾さん
- 第二の『代表的日本人』を名和先生に書いてもらう
- 北康利さんが経営者の伝記を頑張って書いている
- インテグリティとは美しさ
- 帰納的に、あえてかちっと定義しない
- インテグリティを海外に「逆輸入」しないか
- なぜ日本でカルチャー育たないか
- 社会の文化と会社の文化180度違う
- ひらがなで。
- 良品計画金井会長が「おかげさま、おたがいさま、おつかれさま」
- みずほ銀行や小林製薬
- JAL再生で稲盛さんの右腕だった大田嘉仁さん(が小林製薬に)
- 鈴木正三ー石田梅岩ー渋沢栄一ー松下幸之助ー稲盛和夫ー北尾吉孝
- この渋沢-松下-稲盛を一冊にした本を書いた人はいない
- ジョン・コッターは『幸之助論』を書いた
- 渋沢栄一は「事の成敗は気にするな」と『論語と算盤』で説いた
- 勇気は「不幸になる覚悟」から出る
- 説得力はリスクを取る覚悟から生まれる
- 感化力は犠牲になる覚悟から生まれる
- 忠義(戦前)→自己犠牲(昭和)→利他(平成)→贈与(令和)
- マルクス・ガブリエルは日本好き、お茶とか習っている
- ウリケ・シェーデさんも日本の会社に興味持っていらっしゃるが…
- 追悼・野中郁次郎
- トランプとエモクラシー
- 中西輝政『大英帝国衰亡史』とエリート
- エリート3.5%が変われば社会は変わる
- 旧制高校のデカンショが理想
- 社会の文化と組織の文化は180度違う
- The greatest genius is the most indebted man エマソン
- オバマはエマソンが好きだったのに(今のトランプは…)
- アメリカはキリスト教の国のはずが、タテじゃなくヨコになっている
- 米中に囲まれた日本がプレゼンスを上げないと
- 和辻哲郎が倫理を「関係性」から説いた
- それがルースの『菊と刀』のモチーフになった?
- 迷ったら辛い道を行く
- やせ我慢
- (良い)負け惜しみがUNIQUEさを磨く
- 日本経済も、規模ではなく、UNIQUEさを
- (柳井さん、永守さんのように)結果出さないと説得力ない
- 小野田寛郎がルバング島から帰らなかった理由は、「order=命令がなかったから」だけど、日本的なdisciplineの象徴でもある
- 縦と横 -執行草舟
- 正邪と美醜
- 二層構造で二重ガード
- 廉恥心と羞恥心
- 新渡戸稲造は廉恥心と言った
- 論語は今は誰も読まないが
- 元官僚の羽深さんの「論語とやせ我慢」
- どうやって「刺して」いくか
- Interfaceは「美しさ」
- 正しさは2次元、美しさは3次元
- 美しさはbeauty ではなくてsublimeか
- メザシの土光さんとかはいいが、昭和…
- 「インテグリティごっこ」「インテグリティぶる」奴は出てくる
- 黒澤映画にあるような、「凝った」部分は、日本のUNIQUEさ
- 誰に評価されなくとも、というプロフェッショナリズム
- 成敗を度外視、というプロセスベストでもある
- 田中優子さんにハマっている
- Well beingよりBetter becoming
- 石破首相の楽しい国は、、、 ヨコ、、、
- インテグリティの定義は?
- 演繹的ではなく、帰納的
- 「道」 武道、茶道、書道、、 がインテグリティ
- 不完全な人間が謙虚に向上心を持って完全を目指すプロセス
- スポーツやラグビーでもインテグリティ
- エシックスや倫理は手垢がついてワクワクしない
- 訴訟社会のアメリカで、株主代表訴訟から身を守るための「保身」の論理でコンプライアンスができたが…
- 欧州はアメリカ嫌いだから「インテグリティあればいいじゃん」的に考えている
- トヨタ張さんは「社徳」と言った
- インテグリティの定義には「美徳の集合体」もある
- 田中一弘さん『先義後利の経営』で義の三要素
- ①公への奉仕、②誠実さ、③勇気
- 先義後利とか丸紅の「迷ったら利益ではなく正義を」は要するに「迷ったら辛い道(ゼニの匂いがしない方)へ行け」ってこと
- インテグリティ・コンプライアンスシミュレーションだと、「売上落ちる」「出世できなくなる」という危機感がない
- だから「安全にコンサバな選択をする」というバイアスがかかっちゃう
- VUCAの時代こそ「ブレない」ことが大事
どうです、ランチの80分でこんなに話せるの?って濃い内容だと思いませんか。
名和先生、素敵なレストランで、貴重なお時間と貴重なお話を、ご馳走様でした!
名和先生にお会いする前に、電子書籍で読んだ名和先生の本/読み返した本、8冊。
以下は私が名和先生にお渡しした資料の図。